命改変プログラム
1529 校内三分の計編 179
ちょっと気合を入れたメイクをして私は台所の方へと行く。なかなかうまくできたと思うけど……まあ実際ナチュラル系から脱してはないけどね。
いつもと違うリップ使ったり、ちょっとファンデーション使ったり目元にちょっとだけチークいれたりしただけだ。あんまり派手派手なメイクは流石に教師に注意されるしね。
家の学校はかなりゆるゆるだけど……さすがにがっつりメイクをすると怒られる。けどメイクは社会では女の常識でもあるってことで日鞠ちゃんが会長になったときに、ある程度認めさせたらしい。都内の学校なら、ほぼ高卒で就職する人なんていないけど、社会に出ると、メイクをせずに出社するなんて女性では考えられない――ってことだった。
それに大学でも、いきなりメイクして登校なんてできない。でも大学でも大体は女性はメイクしてるだろう。だからこそ、週一回、学校では女生徒だけはメイクの授業があったりする。それにメイクがとても上手な人……雑誌の読者モデルとかしてる人とかに教わったり、外部から日鞠ちゃんがその手の人を呼んだりして講習してくれるのだ。
だから家の学校の生徒はメイクレベルがそれなりに平均的に高くなってると思う。すごく好評だしね。わざわざ特別授業として時間割にも組み込んだ日鞠ちゃんが有能としかいえない。それに時々学校に授業に来る講師の人……結構すごいし。
モデルとか女優とか……が来たらキャーキャーできるんだけど、さすがにそれはない……けど、その道のベテランさんとかを呼んでくるからね。
しかも誰もが知ってる女優さんたちを担当してたメイクさんとか、大きな劇場のメイク担当の人とか……どういう人脈? と言いたい。普通の高校生じゃ絶対に知り合いになれないよ。だって学校とは世界が違う。
でも日鞠ちゃんはそういう人たちと縁を結ぶ術があるんだろう。
「あらあら、セツリちゃん今日は特に綺麗ね」
「ありがとうおばあちゃん」
この家の家事とか料理とかもしてくれてるおばあちゃんがそう言ってくれる。うん、やっぱり気づいてくれると嬉しいな。さてさて……スオウはどうかな? 私はとりあえずテーブルに車いすで近づく。そこでスオウを待つ。スオウは私の対面にいつも座る。
いや、逆だね。大体私の方が起きるの遅いからスオウが先に座ってる時が多い。だから私が対面にいくのだ。対面と隣……どっちがいいか悩んだりもしたけど、私は車いすだからね。横でも遠くなる。なら対面がいいかなって今は思ってる。
今日は気合が入ってて、私がいつもよりもかなり早く起きてきたからまだスオウは来てない。私はスオウが下りてくる階段の音に耳を澄ませる。ちらちらとみてたからか、おばあちゃんに呼んできましょうか? と言われた。でも……そんな……とか言ってると、タンタンと軽い足取りが聞こえてきた。
(来た!)
私は背筋をただす。そして髪をいじいじ……とかやってたけど、どうやらこっちじゃなく、トイレにいったらしい。まあ寝起きだもんね。その間に手鏡でさらに色々とチェック。
「ふふ、大丈夫。セツリちゃんはいつだってきれいだし、今日は一段と綺麗だから」
とおばあちゃん。私か誰のために早起きしてメイクしたのか、ちゃんとわかってる。まあバレバレだよね。でもしょうがない。だって、スオウは私にとっては勇者で王子様みたいなものだ。私を助けてくれた人。
好きにならないはずがない。ガラッとスライド式のドアが開いた。あくびをしてたスオウがこっちを見て固まる。
「おはよう」
「あ……うん、おはよう。早いね」
えっと……これはどういう反応なんだろうか?
いつもと違うリップ使ったり、ちょっとファンデーション使ったり目元にちょっとだけチークいれたりしただけだ。あんまり派手派手なメイクは流石に教師に注意されるしね。
家の学校はかなりゆるゆるだけど……さすがにがっつりメイクをすると怒られる。けどメイクは社会では女の常識でもあるってことで日鞠ちゃんが会長になったときに、ある程度認めさせたらしい。都内の学校なら、ほぼ高卒で就職する人なんていないけど、社会に出ると、メイクをせずに出社するなんて女性では考えられない――ってことだった。
それに大学でも、いきなりメイクして登校なんてできない。でも大学でも大体は女性はメイクしてるだろう。だからこそ、週一回、学校では女生徒だけはメイクの授業があったりする。それにメイクがとても上手な人……雑誌の読者モデルとかしてる人とかに教わったり、外部から日鞠ちゃんがその手の人を呼んだりして講習してくれるのだ。
だから家の学校の生徒はメイクレベルがそれなりに平均的に高くなってると思う。すごく好評だしね。わざわざ特別授業として時間割にも組み込んだ日鞠ちゃんが有能としかいえない。それに時々学校に授業に来る講師の人……結構すごいし。
モデルとか女優とか……が来たらキャーキャーできるんだけど、さすがにそれはない……けど、その道のベテランさんとかを呼んでくるからね。
しかも誰もが知ってる女優さんたちを担当してたメイクさんとか、大きな劇場のメイク担当の人とか……どういう人脈? と言いたい。普通の高校生じゃ絶対に知り合いになれないよ。だって学校とは世界が違う。
でも日鞠ちゃんはそういう人たちと縁を結ぶ術があるんだろう。
「あらあら、セツリちゃん今日は特に綺麗ね」
「ありがとうおばあちゃん」
この家の家事とか料理とかもしてくれてるおばあちゃんがそう言ってくれる。うん、やっぱり気づいてくれると嬉しいな。さてさて……スオウはどうかな? 私はとりあえずテーブルに車いすで近づく。そこでスオウを待つ。スオウは私の対面にいつも座る。
いや、逆だね。大体私の方が起きるの遅いからスオウが先に座ってる時が多い。だから私が対面にいくのだ。対面と隣……どっちがいいか悩んだりもしたけど、私は車いすだからね。横でも遠くなる。なら対面がいいかなって今は思ってる。
今日は気合が入ってて、私がいつもよりもかなり早く起きてきたからまだスオウは来てない。私はスオウが下りてくる階段の音に耳を澄ませる。ちらちらとみてたからか、おばあちゃんに呼んできましょうか? と言われた。でも……そんな……とか言ってると、タンタンと軽い足取りが聞こえてきた。
(来た!)
私は背筋をただす。そして髪をいじいじ……とかやってたけど、どうやらこっちじゃなく、トイレにいったらしい。まあ寝起きだもんね。その間に手鏡でさらに色々とチェック。
「ふふ、大丈夫。セツリちゃんはいつだってきれいだし、今日は一段と綺麗だから」
とおばあちゃん。私か誰のために早起きしてメイクしたのか、ちゃんとわかってる。まあバレバレだよね。でもしょうがない。だって、スオウは私にとっては勇者で王子様みたいなものだ。私を助けてくれた人。
好きにならないはずがない。ガラッとスライド式のドアが開いた。あくびをしてたスオウがこっちを見て固まる。
「おはよう」
「あ……うん、おはよう。早いね」
えっと……これはどういう反応なんだろうか?
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