命改変プログラム
1251
「続けええええええええええ!!」
そんな声を張り上げて僕はいの一番にテア・レス・テレスが作り上げた塔へと迫る。第二波が来る前に近くまで来ておきたい。それは勿論自分だけじゃない。後ろをチラッと見る。後衛も含めて皆が来てるが、流石に僕のスピードには及ばない。
(間に合うか?)
そう思ってると、塔の別の部分が開いてそこから別の砲台が姿を現す。
(そういう仕組みかよ!)
どうやら相手側も近付かれるのは不味いとわかってる。だからこそ、砲撃のインターバルをなくす方式をちゃんととってた。まあ弱点は限りなく潰すのが普通だろう。そのまま弱点を放置してるとか欠陥でしかない。わざわざ攻略できるルートを残しておくのは、攻略できる事が前提に作られた物だけだ。
だからこれも攻略なんてさせないって悪意が見える。一度使った砲台は引っ込んで、今度は別の場所の砲台が顔を出してそれを交互に繰り返せば、実質インターバルなしで打ち続ける事が出来る要塞が出来るって事だろう。酷くない?
こんなの実装するなよ……と言いたい。これもあの玉の特典? わからないが今度は流石に壁を作る程の札が残ってないぞ。こうなったらしょうがない。
「漫画とかで見たことあるあれで行くか!」
本当はスパッと切れれば一番なんだろうが、実際この砲台がどれだけの強度を持ってるかわからない。だから斬るのは時間が無いから試してる場合ではない。僕は一番近い砲台に札を数枚貼り付ける。そして自分が貼り付けられる砲台に次々と無限軌道で貼り付けていくよ。風帝武装ならこのくらい動って事は無い。
「これでどうだ!!」
僕は札を操って砲身に土の塊を詰める。漫画とかなら、これで内部で暴発するじゃん。ああなればいいなって思ってやってみた。複雑な事をやるには直接触れてないときびしいが、離れた札を起動する位は遠隔でも出来る。風と祝福を使えばね。
内部で行き場が無くなった砲身が赤く熱を帯びていく。これはいけた? とか思ったが、そんな甘くはなかった。僕が詰め込んだ土を吹き飛ばして、二射目が発射された。けどわずかだけど猶予があったからか、ちゃんと後方の人たちは準備してたみたいだ。盾職の何人かが前に出て、更に魔法で彼等を強化してる。残りの人たちはその後ろにって……一人外れてるぞ!
「てかあの子……」
確か僕がこのステージに来た時に追い詰めれてた子じゃん。ここに割り振られたんだ。案外運の悪い子なのかもしれない。僕は彼女を救うために走るが、流石にビームに勝てる訳ない。ちょっと強引だけど我慢してもらうしかない。風帝武装の風の帯を引っ張る。すると届いて無いのに、彼女が引っ張った方に引き寄せられた。わずかだけど、ビームの進路からは外れた。
この隙に僕は彼女を回収して素早く皆の後方につく。僕も協力したいが、防御ではそこまで役にたたない。盾職の人たちが頑張ってくれるのを期待するしかない。そして再び周囲を覆う光が収まる……すると――
「おいマジか……」
誰かがそう呟いた。それもその筈だ。なにせ既に次の砲台が現れてこっちに向いてた。それは明らかに二射目よりも速い。本当はこれだけの早さで発射し続ける事が出来るって事か……それを三射目で持ってくる。本当に絶望の演出が上手い。
(けどな!!)
僕は動いた。その絶望に誰もが動けなかった中、僕は前に走る。三射目――流石にこれには皆もう耐えられない。撃たせる訳にはいかない。オリジン……これしかない。オリジンならきっと斬れる! でもそのとき、オルガトの言葉が頭をよぎった。
『オリジンも絶対じゃないっす』
でもこれ意外に僕には手がない。それとも何か他にあるのか? 僕に出来る……何か――
「何か必要な物はあるぞよか!!」
後方からそんな声がした。ギョクリさん……あの人はなんでも用意すると言ってた。そうだ、僕は一人じゃない!
「風を……皆の風をください!!」
オリジンは止めた。これは皆の風で斬る!!
そんな声を張り上げて僕はいの一番にテア・レス・テレスが作り上げた塔へと迫る。第二波が来る前に近くまで来ておきたい。それは勿論自分だけじゃない。後ろをチラッと見る。後衛も含めて皆が来てるが、流石に僕のスピードには及ばない。
(間に合うか?)
そう思ってると、塔の別の部分が開いてそこから別の砲台が姿を現す。
(そういう仕組みかよ!)
どうやら相手側も近付かれるのは不味いとわかってる。だからこそ、砲撃のインターバルをなくす方式をちゃんととってた。まあ弱点は限りなく潰すのが普通だろう。そのまま弱点を放置してるとか欠陥でしかない。わざわざ攻略できるルートを残しておくのは、攻略できる事が前提に作られた物だけだ。
だからこれも攻略なんてさせないって悪意が見える。一度使った砲台は引っ込んで、今度は別の場所の砲台が顔を出してそれを交互に繰り返せば、実質インターバルなしで打ち続ける事が出来る要塞が出来るって事だろう。酷くない?
こんなの実装するなよ……と言いたい。これもあの玉の特典? わからないが今度は流石に壁を作る程の札が残ってないぞ。こうなったらしょうがない。
「漫画とかで見たことあるあれで行くか!」
本当はスパッと切れれば一番なんだろうが、実際この砲台がどれだけの強度を持ってるかわからない。だから斬るのは時間が無いから試してる場合ではない。僕は一番近い砲台に札を数枚貼り付ける。そして自分が貼り付けられる砲台に次々と無限軌道で貼り付けていくよ。風帝武装ならこのくらい動って事は無い。
「これでどうだ!!」
僕は札を操って砲身に土の塊を詰める。漫画とかなら、これで内部で暴発するじゃん。ああなればいいなって思ってやってみた。複雑な事をやるには直接触れてないときびしいが、離れた札を起動する位は遠隔でも出来る。風と祝福を使えばね。
内部で行き場が無くなった砲身が赤く熱を帯びていく。これはいけた? とか思ったが、そんな甘くはなかった。僕が詰め込んだ土を吹き飛ばして、二射目が発射された。けどわずかだけど猶予があったからか、ちゃんと後方の人たちは準備してたみたいだ。盾職の何人かが前に出て、更に魔法で彼等を強化してる。残りの人たちはその後ろにって……一人外れてるぞ!
「てかあの子……」
確か僕がこのステージに来た時に追い詰めれてた子じゃん。ここに割り振られたんだ。案外運の悪い子なのかもしれない。僕は彼女を救うために走るが、流石にビームに勝てる訳ない。ちょっと強引だけど我慢してもらうしかない。風帝武装の風の帯を引っ張る。すると届いて無いのに、彼女が引っ張った方に引き寄せられた。わずかだけど、ビームの進路からは外れた。
この隙に僕は彼女を回収して素早く皆の後方につく。僕も協力したいが、防御ではそこまで役にたたない。盾職の人たちが頑張ってくれるのを期待するしかない。そして再び周囲を覆う光が収まる……すると――
「おいマジか……」
誰かがそう呟いた。それもその筈だ。なにせ既に次の砲台が現れてこっちに向いてた。それは明らかに二射目よりも速い。本当はこれだけの早さで発射し続ける事が出来るって事か……それを三射目で持ってくる。本当に絶望の演出が上手い。
(けどな!!)
僕は動いた。その絶望に誰もが動けなかった中、僕は前に走る。三射目――流石にこれには皆もう耐えられない。撃たせる訳にはいかない。オリジン……これしかない。オリジンならきっと斬れる! でもそのとき、オルガトの言葉が頭をよぎった。
『オリジンも絶対じゃないっす』
でもこれ意外に僕には手がない。それとも何か他にあるのか? 僕に出来る……何か――
「何か必要な物はあるぞよか!!」
後方からそんな声がした。ギョクリさん……あの人はなんでも用意すると言ってた。そうだ、僕は一人じゃない!
「風を……皆の風をください!!」
オリジンは止めた。これは皆の風で斬る!!
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