命改変プログラム
878
「遅れてしまってすみません」
「別に……」
どうやらローレさんはお疲れの様。それもそうだろう。スオウ達と共に戦闘に出向いてたんだ。詳しい戦いの内容まではこっちもわかってないし、きっと激戦が繰り広げられたのは想像に難くない。私は向かいのもう一つの席へとつく。すると控えてたメイドさんが紅茶をささっと差し出してくれる。彼女はプレイヤーではない。雇ってるNPCキャラだ。
人材派遣組合とか作ったら、移住してきたNPCの皆さんに職を与えられるようになったのだ。NPCにもスキルがあってそれを見てメイドに適してそうな人を雇った。けどどうやら職業よって何もスキルがない人にスキルが現れる――ということもあるみたいだ。
まあそれは置いといて、今はローレさんだね。
「お疲れ様ですローレさん」
彼女は見た目的には私よりも小さい。私の見た目は実年齢とほぼ変わらない見た目してるが、ローレさんはそんな私よりも小さい子の見た目だ。中学生……いや、小学生? どっちともとれるくらいには幼い。けど纏ってる雰囲気は子供っぽくはない。
仕事帰りのOLみたいな雰囲気を感じる。ローレさんは色々と謎だ。あんまりかかわりがあるプレイヤーがいないから、それこそ情報が出ない。四国を制覇してるチームのトップだし、それなりに人数がいる筈なんだけど……みつけられないんだよね。
けど彼女が四国を支配してるのは事実だ。それだけの力がある。
「私なんかよりも本当は愛しのスオウに会いたいんじゃない?」
「スオウにはいつでも会えますから」
「そうね、リアルでも一緒なんですもんね」
なんか目が怖い。もしかしてスオウの事狙ってる? 実際ローレさんが積極的に関わってるのってスオウくらいなんだよね。
「あの、それでどうでしたか?」
「結果くらい、知ってるでしょ? それともスオウの事?」
「それだけじゃないですよ。もっと詳しく知りたいんです」
スオウの事を出すと、私をおちょくれると思われるのも癪なので毅然として態度でそういうよ。今の私はテア・レス・テレスのリーダーという立場だ。
「まあ、色々と良い物頂いたしね」
今回の情報の対価として、こっちは既にある程度の支払いを済ませてる。必要な情報は貰わないと、払い損だ。まあ実際、今回の事は普通にスオウに聞けば、それだけで事足りる事でもある。それに別にスオウでなくとも、今回の戦闘に参加してた人達は大体知り合いだ。
情報を得るのは簡単だ。じゃあなぜ、わざわざローレさんに対価を支払ってまで、ここに来てもらったのかというと……それはもっと深い情報の為だ。
パチン――
そんな風に彼女が指を弾く。すると風景が一変した。テーブルと椅子を残して、砂と荒野と赤い空が一面に広がる……そんな場所になってた。とりあえず平静を装っておこう。動揺するのはなんか悔しいし。けど私の空間ともいえる、自エリアでこれって……精霊……どうやら認識を改めた方がいいかもしれない。
そう思ってると、足音が聞こえてきた。黄金の仮面をつけた嘴を持った精霊。立派な服に身を包み、そして豪奢なマントをなびかせてる。私は立ち上がり、彼の前に膝をつく。
「ご足労ありがとうございます。精霊オルガト」
「良いっすよ。俺っちは女性からの誘いを断らないっすから」
精霊オルガトはそういってくれた。大層な名前の割に軽い口調なのがなんかイメージと違った。
「別に……」
どうやらローレさんはお疲れの様。それもそうだろう。スオウ達と共に戦闘に出向いてたんだ。詳しい戦いの内容まではこっちもわかってないし、きっと激戦が繰り広げられたのは想像に難くない。私は向かいのもう一つの席へとつく。すると控えてたメイドさんが紅茶をささっと差し出してくれる。彼女はプレイヤーではない。雇ってるNPCキャラだ。
人材派遣組合とか作ったら、移住してきたNPCの皆さんに職を与えられるようになったのだ。NPCにもスキルがあってそれを見てメイドに適してそうな人を雇った。けどどうやら職業よって何もスキルがない人にスキルが現れる――ということもあるみたいだ。
まあそれは置いといて、今はローレさんだね。
「お疲れ様ですローレさん」
彼女は見た目的には私よりも小さい。私の見た目は実年齢とほぼ変わらない見た目してるが、ローレさんはそんな私よりも小さい子の見た目だ。中学生……いや、小学生? どっちともとれるくらいには幼い。けど纏ってる雰囲気は子供っぽくはない。
仕事帰りのOLみたいな雰囲気を感じる。ローレさんは色々と謎だ。あんまりかかわりがあるプレイヤーがいないから、それこそ情報が出ない。四国を制覇してるチームのトップだし、それなりに人数がいる筈なんだけど……みつけられないんだよね。
けど彼女が四国を支配してるのは事実だ。それだけの力がある。
「私なんかよりも本当は愛しのスオウに会いたいんじゃない?」
「スオウにはいつでも会えますから」
「そうね、リアルでも一緒なんですもんね」
なんか目が怖い。もしかしてスオウの事狙ってる? 実際ローレさんが積極的に関わってるのってスオウくらいなんだよね。
「あの、それでどうでしたか?」
「結果くらい、知ってるでしょ? それともスオウの事?」
「それだけじゃないですよ。もっと詳しく知りたいんです」
スオウの事を出すと、私をおちょくれると思われるのも癪なので毅然として態度でそういうよ。今の私はテア・レス・テレスのリーダーという立場だ。
「まあ、色々と良い物頂いたしね」
今回の情報の対価として、こっちは既にある程度の支払いを済ませてる。必要な情報は貰わないと、払い損だ。まあ実際、今回の事は普通にスオウに聞けば、それだけで事足りる事でもある。それに別にスオウでなくとも、今回の戦闘に参加してた人達は大体知り合いだ。
情報を得るのは簡単だ。じゃあなぜ、わざわざローレさんに対価を支払ってまで、ここに来てもらったのかというと……それはもっと深い情報の為だ。
パチン――
そんな風に彼女が指を弾く。すると風景が一変した。テーブルと椅子を残して、砂と荒野と赤い空が一面に広がる……そんな場所になってた。とりあえず平静を装っておこう。動揺するのはなんか悔しいし。けど私の空間ともいえる、自エリアでこれって……精霊……どうやら認識を改めた方がいいかもしれない。
そう思ってると、足音が聞こえてきた。黄金の仮面をつけた嘴を持った精霊。立派な服に身を包み、そして豪奢なマントをなびかせてる。私は立ち上がり、彼の前に膝をつく。
「ご足労ありがとうございます。精霊オルガト」
「良いっすよ。俺っちは女性からの誘いを断らないっすから」
精霊オルガトはそういってくれた。大層な名前の割に軽い口調なのがなんかイメージと違った。
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