命改変プログラム
790
大きな雲の塊からハッキリと見える目。それが僕を見据えて離さない。照準はここ。さっきの一撃を見るに横に広い攻撃のようだ。避けきれる自信はないな。さっきはたまたまだった。きっと狙いも甘かったんだと思う。けど今度は違うだろう。さっきよりも目はハッキリと開いてるし、その目には怒りが見て取れるような気がする。
どうよければ……そう考える間にヤツの目が光る。
(来る!!)
と思ったら光が走った。気づくと空が割れてるような? 黒い夜空に染まる場所に、更に黒い何かが見える。どうやって僕は助かったんだ? てかあの攻撃は脅威だな。予兆があの目が一瞬光るくらいしかない。普通大きな攻撃はそれだけ前兆も大きい。詠唱が長かったり、魔法陣が輝いたり、デカイ魔法はそれだけ前兆もおおきい。
でもこれは違う。ほんとなんで生きてるんだろう? そう思いつつ、地面に着地した。木に紛れれば見失ってくれるだろうか?
「スオウ、あんたってホント厄介ね。なんなの疫病神なの?」
「ローレお前な……」
今言うことじゃなくない? 確かに厄介事に巻き込まれる体質かもしれないけど、それは僕のせいじゃないから。
「そもそも、さっきも私が助けなかったらあんたやられてたわよ」
むむ、なぜに助かったのかと思ってたら、ちゃんと助けてくれてたのか。これはアレか? お礼とか言うべき?
「あの……ローレ、あり……」
「来るわよ! 散りなさい!!」
そういうローレの言葉に僕たちは散り散りになる。その瞬間頭上が開けた。木が消えたみたいだ。相変わらず音もなく走るな。これだけの攻撃なら溜めも相当とか普通に考えればある。でも……相手は精霊、普通ではない。さっきからバンバン打ってるしな。多分あの雲にとってはこの攻撃は通常攻撃なんじゃないだろうか。それだけで規格外だとわかる。
てかこんな攻撃をどうやってローレは防いだ? 空間さえも裂くような攻撃だぞ。下手な防御なんて意味ないはず。ローレの奴は?
散り散りになったけど、急に気になった。そもそも、散りなさいとかアイツがいうか? むしろ「私をかばいなさい」とか言いそうなやつじゃないか? 僕は途中からなくなった木に登る。こんな事したらあの雲から丸見えだろうけど、そもそもあの精霊には見えてたようだし、今更だろう。神官の人は必死に逃げてる。あっ、コケた。
まあ無事っぽいからあれはいいだろう。ローレの奴は? 視線を巡らせると雲に近づくローレを見つけた。杖を持って、宙に浮いてるローレは何か語りかけてる? そしてどんどんと近づいてく。あの雲はそれを受け入れてる?
「ローレ!!」
その声にローレは振り向く。そして何か優しい顔をした。なんだ? お前そんな顔をするキャラじゃないだろ。もっと邪悪な笑みを浮かべろよ。天上天下唯我独尊だろ? 背を向けたローレは大きく開いた雲の中に入っていく。そして……その姿が雲の中へと消えていった。
(どうしたら?)
いや、迷うことはない。なんのつもりかはわからないけど、このままではだめだろう。僕はフラングランを抜き、雲と目を合わせる。向こうも、まだまだやる気のようだ。空から降り注ぐ月光が僕達を照らしてる。
どうよければ……そう考える間にヤツの目が光る。
(来る!!)
と思ったら光が走った。気づくと空が割れてるような? 黒い夜空に染まる場所に、更に黒い何かが見える。どうやって僕は助かったんだ? てかあの攻撃は脅威だな。予兆があの目が一瞬光るくらいしかない。普通大きな攻撃はそれだけ前兆も大きい。詠唱が長かったり、魔法陣が輝いたり、デカイ魔法はそれだけ前兆もおおきい。
でもこれは違う。ほんとなんで生きてるんだろう? そう思いつつ、地面に着地した。木に紛れれば見失ってくれるだろうか?
「スオウ、あんたってホント厄介ね。なんなの疫病神なの?」
「ローレお前な……」
今言うことじゃなくない? 確かに厄介事に巻き込まれる体質かもしれないけど、それは僕のせいじゃないから。
「そもそも、さっきも私が助けなかったらあんたやられてたわよ」
むむ、なぜに助かったのかと思ってたら、ちゃんと助けてくれてたのか。これはアレか? お礼とか言うべき?
「あの……ローレ、あり……」
「来るわよ! 散りなさい!!」
そういうローレの言葉に僕たちは散り散りになる。その瞬間頭上が開けた。木が消えたみたいだ。相変わらず音もなく走るな。これだけの攻撃なら溜めも相当とか普通に考えればある。でも……相手は精霊、普通ではない。さっきからバンバン打ってるしな。多分あの雲にとってはこの攻撃は通常攻撃なんじゃないだろうか。それだけで規格外だとわかる。
てかこんな攻撃をどうやってローレは防いだ? 空間さえも裂くような攻撃だぞ。下手な防御なんて意味ないはず。ローレの奴は?
散り散りになったけど、急に気になった。そもそも、散りなさいとかアイツがいうか? むしろ「私をかばいなさい」とか言いそうなやつじゃないか? 僕は途中からなくなった木に登る。こんな事したらあの雲から丸見えだろうけど、そもそもあの精霊には見えてたようだし、今更だろう。神官の人は必死に逃げてる。あっ、コケた。
まあ無事っぽいからあれはいいだろう。ローレの奴は? 視線を巡らせると雲に近づくローレを見つけた。杖を持って、宙に浮いてるローレは何か語りかけてる? そしてどんどんと近づいてく。あの雲はそれを受け入れてる?
「ローレ!!」
その声にローレは振り向く。そして何か優しい顔をした。なんだ? お前そんな顔をするキャラじゃないだろ。もっと邪悪な笑みを浮かべろよ。天上天下唯我独尊だろ? 背を向けたローレは大きく開いた雲の中に入っていく。そして……その姿が雲の中へと消えていった。
(どうしたら?)
いや、迷うことはない。なんのつもりかはわからないけど、このままではだめだろう。僕はフラングランを抜き、雲と目を合わせる。向こうも、まだまだやる気のようだ。空から降り注ぐ月光が僕達を照らしてる。
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