命改変プログラム
775
夜、僕はただ天井を見つめる。鈴鹿のところから戻って騒がしい夕食を終えてクリスがお婆さんと帰路について、摂理も部屋にこもってる。僕も自身の部屋でボーとしてる。てかLROに入る気になれないっていうか……入ると奴が来るからな。
下手に入ることもできなくなったよ。エリアに引きこもってればいいんだろうけど、ほぼ何もやってないエリアにいてもつまらない。そう思ってるとスマホが振動した。真っ暗な部屋の中で、スマホを確認する。
その画面には秋徒からのメッセージが表示されてる。どうやら前々から頼んでたことに進展があったようだ。それはローレの搜索。前のLROではバランス崩しに選ばれ、数多くの精霊と召喚獣契約をしてたリア・レーゼの巫女。
けど今はそんな事出来るわけもない。だからたくさんのプレイヤーの中に紛れちゃってどうしようもない……とか思ってたけど、どうにかなったっぽい。僕はスマホでさらに詳細を求める。すると直ぐに返信が来てその内容は一つの ID。
多分これがローレのIDなんだろう。つまりあとは自分で連絡取れ……とそういう事か。僕はベッドから降りてリーフィアを被る。そして口ずさむ−−「ダイブ・オン」と。
LROに入った僕はすぐさま安全地帯であるエリアに逃げ込んだ。でもそれは自分のエリアではない。最近現れたあそこだ。つまりは日鞠たちのエリア「レスティア」だ。あそこもエリアだし、しかも今や最大チームのエリア。
そこで暴れるってことはつまりはそのチームに喧嘩を売るってことになる。そんなことをする奴は……あの謎の存在ならやりそうではあるけど、まあその時は優秀なテア・レス・テレスのメンバーがどうにかしてくれるだろう。
ザ・他人任せである。
久々に訪れたレスティアは相も変わらず賑わってた。てかニューリードよりもこっちの方が人多そう。とりあえず近くのベンチに座ってもらったIDに連絡してみる。まずはメッセージを出してみた。
五分……十分と経ったけど返事はない。見てないのか? それとも嫌われてる? どうかだろうか? あいつのことはよくわからない。しばらくそうしてると、ふと隣に存在感を感じて振り向くと、そこには美少女がいた。
見た目十歳くらいの子。月明かりのような銀髪が腰よりもさらに下に伸びててふんわりとしてる。服装はフリルがいっぱいでとても可愛らしいものだった。
(いつからいた?)
気づかないなんてありえないと思う。けど、実際彼女はそこにいる。こっちを見ずにずっと空に出てる月を見てる。それがまた幻想的で……そうやって見惚れてるとふと声が聞こえた。
「ねえ、ようがあるんでしょ?」
「え?」
いきなりそう言われたけど、この子にようがあったっけ? でもちょっと何か見覚えがあるような気がしなくもない? それに声も聞き覚えあるかも。
「わかんない? ローレなんだけど?」
そう言って笑うローレは確かに前に見たそいつのようだった。でも見た目違うくないか? とも思う。そもそもローレは元はモブリだったはず。それがいろいろあって人型してたけど、今でもそうなのはおかしい。
もしかして人型で作り直したのかな? 大体前からやってる人たちは前の姿のままやってるけど、もちろん全員じゃない。変えてる人だっているだろうし、おかしいことじゃない。
「ローレなのか? でもその姿……人なの?」
「それは秘密。それよりも折角出向いたんだからエスコートくらいしなさいよ」
そう言ってその小さな手を差し出してくるローレ。とりあえずとってはみたけど、どうすればいいのかはわからない。
「私ここへは初めてなのよね。だ・か・ら−−ね」
いい笑顔でそう言われた。そして僕は強引にレスティアを連れ回された。それはもう隅々まで。そこに僕の意見が入る余地はなかった。
下手に入ることもできなくなったよ。エリアに引きこもってればいいんだろうけど、ほぼ何もやってないエリアにいてもつまらない。そう思ってるとスマホが振動した。真っ暗な部屋の中で、スマホを確認する。
その画面には秋徒からのメッセージが表示されてる。どうやら前々から頼んでたことに進展があったようだ。それはローレの搜索。前のLROではバランス崩しに選ばれ、数多くの精霊と召喚獣契約をしてたリア・レーゼの巫女。
けど今はそんな事出来るわけもない。だからたくさんのプレイヤーの中に紛れちゃってどうしようもない……とか思ってたけど、どうにかなったっぽい。僕はスマホでさらに詳細を求める。すると直ぐに返信が来てその内容は一つの ID。
多分これがローレのIDなんだろう。つまりあとは自分で連絡取れ……とそういう事か。僕はベッドから降りてリーフィアを被る。そして口ずさむ−−「ダイブ・オン」と。
LROに入った僕はすぐさま安全地帯であるエリアに逃げ込んだ。でもそれは自分のエリアではない。最近現れたあそこだ。つまりは日鞠たちのエリア「レスティア」だ。あそこもエリアだし、しかも今や最大チームのエリア。
そこで暴れるってことはつまりはそのチームに喧嘩を売るってことになる。そんなことをする奴は……あの謎の存在ならやりそうではあるけど、まあその時は優秀なテア・レス・テレスのメンバーがどうにかしてくれるだろう。
ザ・他人任せである。
久々に訪れたレスティアは相も変わらず賑わってた。てかニューリードよりもこっちの方が人多そう。とりあえず近くのベンチに座ってもらったIDに連絡してみる。まずはメッセージを出してみた。
五分……十分と経ったけど返事はない。見てないのか? それとも嫌われてる? どうかだろうか? あいつのことはよくわからない。しばらくそうしてると、ふと隣に存在感を感じて振り向くと、そこには美少女がいた。
見た目十歳くらいの子。月明かりのような銀髪が腰よりもさらに下に伸びててふんわりとしてる。服装はフリルがいっぱいでとても可愛らしいものだった。
(いつからいた?)
気づかないなんてありえないと思う。けど、実際彼女はそこにいる。こっちを見ずにずっと空に出てる月を見てる。それがまた幻想的で……そうやって見惚れてるとふと声が聞こえた。
「ねえ、ようがあるんでしょ?」
「え?」
いきなりそう言われたけど、この子にようがあったっけ? でもちょっと何か見覚えがあるような気がしなくもない? それに声も聞き覚えあるかも。
「わかんない? ローレなんだけど?」
そう言って笑うローレは確かに前に見たそいつのようだった。でも見た目違うくないか? とも思う。そもそもローレは元はモブリだったはず。それがいろいろあって人型してたけど、今でもそうなのはおかしい。
もしかして人型で作り直したのかな? 大体前からやってる人たちは前の姿のままやってるけど、もちろん全員じゃない。変えてる人だっているだろうし、おかしいことじゃない。
「ローレなのか? でもその姿……人なの?」
「それは秘密。それよりも折角出向いたんだからエスコートくらいしなさいよ」
そう言ってその小さな手を差し出してくるローレ。とりあえずとってはみたけど、どうすればいいのかはわからない。
「私ここへは初めてなのよね。だ・か・ら−−ね」
いい笑顔でそう言われた。そして僕は強引にレスティアを連れ回された。それはもう隅々まで。そこに僕の意見が入る余地はなかった。
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