命改変プログラム

ファーストなサイコロ

アビスのペン

「無理するぞ苦十」
【これまでしなかった無理なんてありましたっけ?】


 苦十の奴のそんな言葉に僅かに口元を綻ばせて、僕は上を向く。そしてジャンプして屋根に捕まりそのまま軽い身のこなしで屋根の上へ。少しずつだけど、体も回復して来てるようだ。一人でどこまで出来るかは分からない。
 やっぱりテトラやクリエの力は必要かも知れない。けど、二人を探してる間に蘭達に出会したりしたら不味いからな。こうなったら成るように成ることを信じるしかない。皆無事ならどうにか合流してくれるだろう。
 後は任せろと言った統括達を信じるしかない。大丈夫……あの陣があればこれまでよりもより対抗出来る筈。


【スオウ、前です!!】


 頭に響く苦十の声。薄くなってた白い靄の向こうから現れたのは柊の奴が顕現させたコーラリウスドラゴン。その顔が目の前に! 大きく開かれた口から放たれる咆哮が体と周囲に氷を張っていく。このままじゃ体の真から凍らされそうだ……僕は目を閉じてラプラスへ意思を通す。頭の中のラプラスがその菱形の本体、その周辺の同素材の展開物を更に増やす。
 するとその息を防ぐ透明な壁が現れる。直接的な攻撃は出来ない。けど、防御位なら大丈夫だ。取り敢えずこいつを倒す気はないんだ。そんな場合じゃない。僕は服の中に手を突っ込んでそこからお札を取り出す。黒い煙を吐き出してるグリンフィード……だけどまだ何とか飛んでる。
 あれに連絡を取るためにこれは必要だ。


「聞こえるか? 孫ちゃん、ミセス・アンダーソン・僧兵でもいい。誰か応答してくれ!」


 御札からの応答はない。まさか攻撃された時の衝撃で中の皆は気絶してるとかか? それなら良くまだ飛んでるな……と思うけど、その位グリンフィードなら出来そうか。けど困るな……流石にこの程度の距離は邪魔が入りやすい。
 それにこのバカでかいドラゴンから距離を取るためにもグリンフィードが来てくれると助かったんだけど……空には柊の奴がいるけど、グリンフィードなら逃げ続ける事も出来るだろ。その間にやることやれれば……って事だったんだけどな。
 透明な壁に寄りかかってる僕の周囲は、コーラリウスドラゴンの息でどんどんと凍って行ってる。流石にこのままじゃ不味い。いつまでもこの壁も持たないだろうし、それにこのデカイドラゴンが物理的に攻撃してきたらあっという間に破壊されるだろう。


「スオウ、今度は何する気か知らないけど……させない」


 聞こえた声に上方を仰ぐとそこには柊の奴の姿があった。流石、先に空に上ってたからこっちの動き把握されてたか。このコーラリウスドラゴンが僕の前に現れたのはただ僕に運が無かっただけ……って訳じゃなさそうだ。天扇を向ける柊の奴の周囲から放たれる鋭利な氷柱達。僕は咄嗟に腰を上げて走りだす。壁から出た途端に超冷たい風が体を一瞬止めそうになるけど、無理矢理勢いを付けて屋根を蹴った。
 地上から四・五メートル上空を跳ぶ僕。目指すは道向かいの建物。距離的に二メートル位。大丈夫その位人は飛べる! それにここはLROだ。格段に身体能力は上がってる。


「おああああああああ!!」


 そんな叫びを上げながら僕は向かいの屋根を目指す。あと少し……そんな風に思った時、コーラリウスドラゴンの奴が頭でも痒かったのか周囲の建物を使って頭を掻くようにその首を振るった。バキバキバキ!! っとその白い頭に砕かれて行く建物の破片が僕の体に直撃してきて、勢いは別方向に流れて僕は地面に落ちた。
 地面を数回跳ねながら何とかとまる。けど体中に走る鈍い感覚が次の行動に移してくれない。くっそ……ぶっ刺さったり斬られたりする痛みには馴れてきたんだけど、こういう全身に影響する痛みは意識しないようにしても体はそれを許してくれない。


(早く起きて、移動しないと……)


 そう思うけど、体は思うように動いてくれない。


「スオウ、そろそろ楽になりなさい。君が頑張る必要なんて無いんだよ」


 そう言う柊の奴が天扇をこちらに向ける。楽にするやり方が息の根止める気満々じゃねーか。いや、もう交渉なんて僕達の間には無いなんてわかりきってるからか。僕達はどうあっても相容れない。それははっきりしてる。だからもう遠慮なんてない。


(危険だけど……今はこれしか無い!)


 頭の中の法の書を開き、そのページの対象を自身に……柊の奴の天扇が輝き出すと、地面や崩壊した建物なんか関係なく、周囲に満遍なく輝き出す魔法陣。これはヤバそうだ。そう思った次の瞬間、魔法陣から鋭利な氷塊が飛びしてきた。通りは一瞬で白い冷気漂う氷の棘で覆われた。


「ん?」


 柊の奴が眉を潜める。何故ならそこに僕の姿がないからだ。あの状態で避けれる訳無いと思ってたんだろう。確かにダメージはデカかったさ。けど、無理矢理動かす方法が僕にはあった。法の書は他社に干渉するだけじゃない。自分自身にだって干渉できる。


「はぁはぁ……」


 通りから出た所で僕は脇腹を押さえながら呼吸を整える。体に干渉して痛みを強制排除、そして体のリミット解除での高速移動。まあ風を操ってた時に比べればそこまで速くもないけど、もうちょっと上手く使いこなせれば、同程度の速度位は出せるかも。
 だけど流石に体への負担がデカイ。僅かな距離しか移動してないのに、こんなに呼吸が乱れるとは……


「ホント、法の書って厄介だね。それならこれはどうかな?」


 そう言って天扇を振るうと、僕の周囲を囲む様に氷の壁が出現する。今の僕に攻撃力が無いからまずは閉じ込めて動きを止める方向で来たか。だけどこういう魔法の特性上、実は上からなら出れたりするものだ。
 死ぬよりも無理するほうがマシ……だからさっさとここから脱出だ!


「え?」


 するとヌゥっと落ちる影。そこにはまたもコーラリウスドラゴンの奴がこっちを見据えてた。しかもそのデカイ前足を僕の上へ持ってきてる。まさか……踏み潰す気か!? あんなデカイの防ぐ手段が……ラプラスで耐えれるか? いや、それは望み薄だろう。ラプラスはただ願いを実行するだけじゃ効力が弱い。
 あの勢いと耐荷重に耐えれる壁は法の書の干渉を必要とする。けど対象がないと––


「武器をなくしたスオウに直接的な攻撃手段はない。近づかなければ、怖くなんて無い。さようなら」


 そんな別れの言葉と共に、氷の囲いを砕きながら迫ってくるコーラリウスドラゴンの足……いや手? そんなどうでもいい事が頭に浮かんでると、周囲から光の糸が伸びてドラゴンの動きを阻害する。
 あれは……スレイプニールか? だけど一体誰が……しかもあの巨体を縛るとなると相当数の力が必要な筈。すると地面が揺れてそこから氷の柵を壊す土の突起物が現れる。


「大丈夫か?」「ここは俺達に任せて、あんたはやることをやってくれ!!」


 それは誰とも知らない人達だ。この街の人達なんだろうけど、こっちには面識はない。けどどうやら皆さん僕の事を知ってるようだ。「どうして……」そう僕が呟くと、彼等はこう言ってくれたよ。


「指輪を通して統括様達が教えてくれたよ」「こうやってまたこの街に戻ってこれたのは君のおかげなんだろ?」「それにこの街の為に命を賭けてくれた」「そんな君を私達は見捨てたりしない!!」
「一緒に戦うよ!」


 嬉しい言葉を言ってくれる。指輪を通して統括達が説明してくれたって事か。そんな周囲を見て面白がってない奴が一人。


「鬱陶しい。幾ら雑魚が増えたって意味ないわよ。コーラリウスドラゴン、振り払いなさい!!」


 その言葉を受けてコーラリウスドラゴンは激しく体を動かしだす。すると流石に次々とスレイプニールを伸ばしてる人達が宙に引っ張られて行った。だけど皆さん怯まずに立ち向かう。手を合わせ、僅かに開くとそこに炎が集まる。それを大量にコーラリウスドラゴンに向けて投げ放つ。
 次々とその体にあたって弾ける炎。それは一つだと決して大きくないし、それほど効かないんじゃないかと思ったけど、どうやらそんな事は無かったようだ。コーラリウスドラゴンは大きくよろめいた。


「そんな、まさかあの程度の攻撃……」


 柊はそう言って天扇を上に掲げる。すると上空の雲が奴を中心に渦を巻き出して、なにやら相当不味い感じがして来た。だけどその時、柊に対してもスレイプニールが伸びてきた。柊の細い体に巻き付くスレイプニール。けれどそれをさほど気にしては居ない。


「こんなもの––」


 柊は背中の氷の翼を伸ばしてスレイプニールを切ろうとする。だけど案外伸縮性に富んでたのかスレイプニールは切れなかった。そして次の瞬間、柊へも炎の弾が投げ込まれてあっという間に炎に包まれる。
 けど直ぐに白い冷気と共に、その炎は消え去った。やっぱりあの程度じゃ……そう思ったけど、でも、再び姿を表した柊を見てあれ? と思う。そこには汚れて、炎に服を僅かに焦がされた柊の姿がある。


(おかしい。今までなら汚れを付けるのだって苦労した位だ。それにどんな攻撃でも平然としてた。けど今はどうだ? あの表情……)


 柊の奴は眉根を寄せて不機嫌そうに僕達を見下ろしてる。いつも澄ましてるアイツらしからぬ表情だ。これはもしかして––


「舐めるなよ化け物共。これ以上お前達の好き勝手になんかさせない!!」
「「「おおお!!」」」


 誰かの言葉に呼応する周囲。合わせる手の周囲に輝く陣は、僕達が作り上げたソレだった。仕事早いな統括達。どうやって一気にこの陣を広めたんだろうか? 一度回収とかそんな暇はあるわけ無かったし……となると、遠隔から操作出来る様になってるのか?
 ネット上からアップデートを適用させるみたいな……そんな方法が彼等にはあったのかも知れない。そうでもないと、この早さは説明できない。


(なるほど、けどこれで納得できる)


 コーラリウスドラゴンの奴にやけに効いたのも、柊の奴が簡単に汚れたのも、あの陣を使って出した攻撃なら納得だ。奴等に通る様に出来る力を与える陣だ。今までの攻撃よりも、効果的に柊達にあの陣なら攻撃を通せる。
 まあコーラリウスドラゴンにまで適用はしてないはずだけど、柊の奴が出したから、同じ様な部分があるのかもしれない。それか副作用というか不可抗力みたいなので、あの陣の適用範囲は案外広かったのかも。


「待てよ……」


 僕は少し考える。御札からの反応はまだ帰ってこない。それにあのドラゴンがこのまま暴れられても迷惑。それなら。


「スオウ、これもアンタの仕業よね? ホント折角の一張羅なのに……ムカついた」


 すると柊の奴はもう一方の手を重ねると、なんと天扇をもう一つ出しやがった。そして二つになった天扇が通常の倍くらいの大きさになると、手を広げて回転しながら踊るようにそれを振るって来た。吹きすさぶ吹雪が僕達の行動を遮る。
 だけど直接攻撃してるってわけじゃ無さそうだ。吹雪でHPが減ってるって訳じゃない。足元が雪におおわれて動きづらく成ってるけどそれだ……ん? なんだか足元の雪がモコモコしてるような? そう思ってるとガシっと足首を雪が掴んで来る。何が!? と思ったら、周囲からも悲鳴じみた声が上がってる。視線を向けるとそこには雪人間みたいな気持ち悪い奴等が現れてた。
 前に氷で作った人形は見たけど……雪人形も作れるのか。けど、その違いはなんだ? そんな事を思ってると自分の足元の雪も人型に成り出して僕の足首を掴んだままそっちが立つから、こっちは上下反転してしまう。そして勢い良く回されてふっとばされた。
 くっそ……どこに芯が入ってるんだあの雪人形。だけど見たところそこまで強いって訳ではなさそう。飛べた分、氷人形の方が強そうだった。周囲を見ると次々と粉砕されてる。


「やれる、やれるぞ!」


 そんな声が聞こえてくる。けど柊の奴に焦った様子なんか無い。寧ろ踊りに夢中の様な。てかなんか随分と一生懸命だな。ついつい目が引き寄せられそうになるほど……その……なんか美しい。するとモコモコと更に雪人形が復活してきた。まさかこれって……そう思いつつ見てると倒す度に雪人形は次々と復活して行ってる。
 やっぱりそうか……元が雪なだけに再生能力特化なのかも知れない。それに元々柊は後衛タイプ。直接戦闘タイプじゃないんだから、ああやって後ろで何かやってるのが普通。


「うわあ!!」


 視線を向けると少しの間でなんだか情勢が変わってた。少し前とは雪人形達の動きが違う。最初はもっさりしてたのに、今はスピーディに動き、それになんだか体が引き締まって見える。一撃で倒せてた攻撃に耐え始め、組織だった動きをし始めてる。どうにかしないと……


「何をしてるんだ。早く君は行け」
「そうそう、大丈夫。私達は大丈夫だよ。自分達で奴等を止める」
「君は色んな物をくれた。だから後は任せてくれ」


 そんな事を誰かが行ってくれる。名前も知らない誰かだ。向こうだって僕の事、それほど知らないだろうに……


「奴等は強いですよ。死ぬかも知れない」


 僕は素直にそう言った。だってその可能性は大きいんだ。それに多分僕は、セラ・シルフィングが無くなった事で、何が出来るかを探ってる。どこかでもう自分は役立たずなんじゃないか––そんな這い上がってくる気持ちを振り払おうと、してるんだと思うんだ。
 だから必要だと、そう思われるようについつい留まろうとしてるかも。


「大丈夫ですよ。前に出てるのは一度死んだ者達です。我々は復活出来て歓喜しましたけど、理解してます。この時、この状況に必要だから私達は蘇ったのだと」
「そうそう、ずっとまた生きれればいいけど、でもやっぱり普通に生きるのは今を生きてる奴等の役目だと思う」
「生きてる時、不老不死とか、再生とかそこまで錬金に浸ってなくても、そんな物があればいいな〜なんて誰もが思ったことはあると思う。そんな事が出来れば……ってさ。だけど生き返った私達は感じてる。時が進んだ世界に、過去の者達の居場所は無いんだ」
「そんな……」


 理想……というか、究極を体現した筈の人間再生。けどそれで復活した人達は最初こそ歓喜したものの、現実……じゃなく、いうなれば現代という時代に居場所はないと、そう感じてた。けど僕を追い越して駆けてく人達は、悲壮感とか漂わせてない。
 みんな言ってくれる……「ありがとう」と「それでいいんだ」と。そんな中視界の端に白い布がはためくのが見えた気がした。


「俺達は過去の亡霊。だが今を見れて、また未来を紡げるのなら、こんなボーナスステージは無い。わかってるだろスオウ。幾らここが曖昧な世界でも、大量の亡霊の居場所はない。いいや、いつまでもいちゃいけない。
 それを一番感じてるのは、実をいうところ自分達だ。俺達は復活して、この街の空気を、発展をもう一度感じて、そこに住む人達の移り変わりでそれを感じたんだ。だが子孫たちを、今あるこの場所を守れる権利をもう一度手に入れた。
 それならもう、迷う必要など無いだろう。誰もがお前に感謝してるさ。例えもう一度死んだとしても」


 それは聞き覚えのある声だ。けど、姿は見えない。入り乱れる雪人形との戦いの中、僕達には絶妙な隔たりが存在してる。


「だけどもう一度死んでいいなんて……」
「大切な物のためだ。皆、続いてほしいと、今の奴等に生きて欲しいと願ってる。それこそが、自分達がこの地に生きた証でもあるんだからな。だがそれでも、復活させた生に責任を持つのなら、お前は世界を救わないと成らない。
 昔この地を救ったように。それを誓えば、皆の覚悟は無駄にはならない。そして誰もが迷いなく協力してくれるさ」
「僕は……救うさ。そうしないと、誰も助けられないんだ!」


 僕の言葉は決まってる。これ以外にはない。覚悟して来たんだ。今更無理なんです––なんて言うはずない。武器をなくして、直接戦う事は出来ないけど、それでも諦める訳にはいかないんだ。すると僕の言葉を聞いて、見えない彼は言うよ。


「それでいい。最後にお前に教えとこう。そのアイテムの名だ。『アビスのペン』––それは俺が法の書、バンドロームの箱、愚者の祭典に最適化した入出力装置だ。アビスのペンは個別で動作する三種の神器をリンクしてくれる。
 そして法の書の得る大量のデータの補助から最適化までしてくれる優れ物だ。そしてこれは理想だが……アビスのペンがあれば、四つは一つだ。それは新たな武器になり得る筈だ」


 新たな……武器。僕の……ここまでの法の書での色々も実はこのアビスのペンが補助してくれてたのだろうか? 確かに自分にしては頭いい事が出来てる気がしてたけど……そう言う事か。頭の中とかで直接やるよりは取り敢えずこのペンを通した方がいいのかな? そう思って、自分の手を見てると頭に響く声が聴こえる。


『スオウ、何をしてるんですか? ボケっとしてる暇なんて無いですよ』
「お前には聞こえなかったのか?」
『何がですか? そんな事よりも再びあのドラゴン暴れ出してます』


 確かに、雪人形にあのコーラリウスドラゴンまで相手にするのは皆さんキツイだろうな。僕は自身の指にはまったアビスのペンと握った御札を見る。グリンフィードからの連絡はまだない。こうなったら、試すがてらやってみる価値はあるかも知れない。
 流石に三度もコードを抜かれつお間抜けさんじゃ柊はないしな。それなら、あのドラゴンを対象に……僕は屋根に飛び、コーラリウスドラゴンの動きを封じようとしてる人達の元へ。


「みんな頼む、スレイプニールを束ねて、道を作ってくれ! アイツは僕が何とかしてみせる」
「そんな! アンタは自分の事を––」
「これも必要だからやるんだ! 協力してくれ!」


 その言葉を聞いて彼等はすんなり納得してくれた。複数のスレイプニールを束ねて、ある程度太くなった所で、僕はそれに飛び乗りコーラリウスドラゴンを目指す。頭の中で法の書を開き、ラプラスを意識し、愚者の祭典も心の隅に……そこにアビスのペンを加える。すると勝手にアビスのペンが指を走らせは始める。
 空中に流れるよう刻まれる文字。すると途中から幾重にもスレイプニールの道が広がった。それと同時にコーラリウスドラゴンの体から氷塊が襲ってくる。だけど増えた道のお陰でそれをかわしつつ奴に迫ることが出来る。
 まさかアビスのペンはこれを予見してた? ただの入力補助デバイスじゃないなこれ。僕は近づくコーラリウスドラゴンを見据えつつアビスと法の書を対象にその意思を伝える。


『あのドラゴンを乗っとる!!』

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