美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H635

アーミュラの奴は簡単に私のこの星を作り変えやがった。私が苦労して……はないが、自由気ままにリゾートをイメージして作った星だったのに……実際どこまで作り変えたのだろうか? 規模的に星全体? って感じがしたけど、流石にそれは……ね。あまりにもチートがすぎると思う。マナを感じて、私は星の現状を把握することにした。

「ってやっぱり星全体じゃん!!」

 なんか私のリゾート星が植物に覆われてるよ。ここには海もあって雪山もあって、沢とかもあって、色々なリゾートが星一個で楽しみ尽くせるって言うのが良かったのに。まあ星一個を使えば、大体の娯楽は詰め込めると思うけどね。

「一部よりも全体を変えるほうが簡単だからね」

「簡単……」

「ラーゼちゃんは何もやってないから簡単だよ」

「何もって何?」

 なにかやる必要ってある? だって普通は他の神なんて居ないじゃん。来ないじゃん。同じ宇宙にいれば仲間……みたいなものだし。実際のところはアクトパラスとゼンマイが私のことをどう思ってるのか、それはよくわかってないけどね。

 なんか最近、私に対して当たりが強くなってるような気がしないでもない。わからなくもないけどね。なにせ聖杯がまだ溜まってないから、一気に力が増えるってなってないからね。きっとアクトパラスはとても期待してる。聖杯が稼働したら色々とやりたいことがあるんだろう。

 そんな中、私は急速に力をつけてる。それはハッキリ言って、二人には脅威というか、まだそこまで思ってなくても、そこそこ面白くはないよね。実際、そんな急に力を付けるのっておかしいわけだが……私はズラララバライトと懇意にしてる。それを言い訳に使ってる。ズラララバライトの名前を出すと、奴等も強く言えないのだ。あんまり詮索されると、私が実はドラクに聖杯を埋め込んでるとバレるかもしれない。

 そうなると奴等がどう動いてくるかわかんないからね。

「なにもは何もだよ。ラーゼちゃんはあんまり他の神の事を意識してないようだけど、神の戦いは陣地の取合いのようなものだよ。いかに自分の陣地を広けて有利にするか、相手に取られて不利になるか……それが星や空間、宇宙規模に起きると思ったほうがいい。練習くらいしといたほうがいいよ」

 神の戦いはやっぱりだけど、スケールが違う。星単位、宇宙単位なのだ。でもそんないくら神でも誰しもがこんな事ができるなんて思えないんだけど……そこの疑問を私はアーミュラにぶつけてみ……その前に気になる事があった!!

「ねえ、これって戻せるの?」

「ラーゼちゃんが頑張ったら簡単だよ」

「頑張るのに簡単とはこれいかに?」

「頑張ってねってことだよ。そして神なら自分の星くらいこのくらい出来ないとねってこと」

 なるほど……戻せるけど、どうやらアーミュラのやつは私の星を改変しておいて、戻す気はないらしい。いやいや、そこはやってよって言いたいが、こいつに言えるわけないんだよね。しょうがないから、やってみようかな。

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