美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H592

ヌーベはその体を飛ばしだす。糞が飛んできてると思うととても汚い。まあ私たちは動いてない。なにせズラララバライトが障壁的なものを展開してるのか、私達の数m先でそのばっちいのは弾かれてる。らくでいいね。

 まあ私をお姫様抱っこしてるのなら、このくらいはしてくれないとね。それだけ私の抱っこには価値があるもんね。

 私たちは問題ないが、この宇宙の彼らはどうだろうか? 実際、この糞、どのくらいの威力なのか……とりあえず当たらないように皆さん器用に操縦して避けてるけど、流石に量が多いと、全部を避けるなんてのはできないみたいだ。糞にあたってる機体も見える。ダメージがそう有るわけじゃないようにみえるけど……取り付いた糞は蠢きだして、その機体を侵食しようとしてる? けど他の機体がなにやら噴射して張り付いてた糞を洗い流した。

 ちゃんと対策も取ってるみたいだね。当たり前か。彼らはこのヌーベなる糞と結構戦ってるみたいだもんね。もう対策とかも出来上がってるんだろう。

「ヌーベを倒す方法ってどうしたらいいの?」

「奴らのやり方が正しいな。ヌーベは寄生する。だからその宿を壊してあとは蓄えたエネルギーを使い果たさせればいい」

「なるほどね」

 ヌーベはどうやら寄生しないと生きてはいけないみたいだね。だからまずはあいつがくっついてた小惑星を破壊したんたろう。そして宿をなくしたらあとはその内にためたエネルギー発散させるために攻撃をし続けるってことだね。

 張り付かれても洗い流すことが彼らにはできるみたいだし、危なげなんてないような? 

「すでにまずいがな」

「え? 何が?」

「さっきのヌーベの行動だ」

 さっきの……糞を飛ばしてきたやつ? まあ糞というかあれは体の一部だけど……一部?

「もしかして、ヌーベは一部だけでも残ってればどこかに寄生するの?」

「そういうことだな。いまのがどこかの星にたどり着いたら、その星はヌーベは食い尽くされることになる」

「ええ……」

 なんて厄介な。けど彼らはあれを追うようなことはしなかった。この宇宙のことを考えるとあれを放置してるのは危険だと思うんだけど……なにかきっと対策してるんだろう。結局のところ、小さな破片よりも、育ってるこの眼の前のヌーベのほうが危険度としては高いしね。

 危なげないように見えるが、ヌーベは大きい。そしてなんにでも寄生できるのなら、一部じゃなく、一気に彼らを覆い尽くしたりすれば為すすべなんてないだろうし、やっぱり油断なんてできないね。

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