美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H556

私よりも強いだろうこの宇宙の住人達は何を言ってるかわかんない。けど、神(仮)としては何て言ってるのかわかんないです――なんて言えないから、私も言葉を理解するために力を使う。もちろん翻訳とかそんな知識を使うような事をするわけじゃ無い。

 ズラララバライトやらドラゴンやら他の神々が普通にやってることに挑戦するのだ。つまりは言葉ではなくて、その思考を覗くのだ。それによって言葉として発してるその意味を直接聞くことが出来る。そして私達も思考を届けることによってどんな世界のどんな生物とも意思疎通が出来ると……そういう事だ。

 神やらドラゴンはかってにそれをやってるから私が意識することは無かった。だって最近はそんな奴等とばかり接触してたからね。一応私の星の子達はそんなこと出来ないが……私が作った子達だからね。普通に会話できるんだよね。多分私が元になってるからだろう。

 けど宇宙単位で違う奴等だとそんな奇跡は起きない。だからこっちがちゃんと神らしく読みとってやらないといけない。私は目の前の……いや、私はスタイルがいいちょっと後ろに控えてる女の子みたいな子に焦点を絞る。

 なにやら話してるのは一番前に立ってる奴なんだけど、そんな奴よりも私はスタイル良いあの子が気になるのだ。だから私は彼女に微笑みつつ、とりあえず私の力でその子をおおう。けどそのこもやっぱりこの宇宙にいるから魂が強力なんだろう。私よりも内包してる力が強い。そのせいで私の力が弾かれてる。

 そこら辺の魂ならこんなことはあり得ない。だって私は神とは呼べないかもしれないが、神に近しい存在だ。そんな存在よりも力が強いって異常じゃん。だから本来なら私の力で覆ってその思考を読み取る事なんて造作も無いが……私よりも彼らの方が強いからそれが出来ない。

「ねえねえ、なんて言ってるのかわかんないんだけど?」

 私は小声でズラララバライトに助けを求めた。するとズラララバライトがふんわりとしたアドバイスをくれる。

『そうだなこいつらは貴様よりも力が強い。だが、力の使い方は単一的、本質に沿った物ではない。貴様ならマナを同調させる事が出来るだろう。それでどうにかなる』

 ふむ……とりあえずズラララバライトが言ってるようにやってみることにした。

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