美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H502

 私はやっぱり魔法を使える世界にして良かったと思った。こうやって高みの見物を出来るならね。やっぱり派手な方が観てて楽しいのだ。やってる下界の奴等にしたら、自分達は必死なんだ!! とか言いたくなるだろう。けどごめん、神様的な存在にとっては盤上の出来事なのだよ。ここに給仕を出来る存在でも居れば……最高なんだけどね。
 あいにくとそんな存在は居ない。いるのはうるさい奴等と、寡黙な奴と、そしてよくわからないやつだ。よく分からないのドラゴね。
 ドラゴンとアクトパラスの戦いは本当にいつまで続くのだろうか? その内ドラゴンがやってこなくなる……とか言ってたけど、まだまだやってきてる。そして時たま聞えてきてる、アクトバラスとドラゴンの会話から察するに、今宇宙で一番のホットスポットがここらしい。この宇宙と言うことだ。
 宇宙規模で言うと、もっと頻繁に神とかが出てきて、新たな宇宙を作ってるのかと思ってたんだけどね。そうでもないのかな? 宇宙とは常に膨張してるとかなんとか聞いたことがあるけど……それは別に新たな神が作ってるわけでもないのかもしれない。
 そうなるとやっぱりその神の宇宙にいたドラゴンが優先的に管理したり……とかのルールがありそうだよね。そうなってると、全く新しいこの宇宙は狙い目なのかも? もしかしてそれだけドラゴンというのは多いのだろうか? ドラゴンなんてのは希少種……みたいなイメージがあるんだけど……宇宙には飽和するほどにいるのかもしれない。

 それでもそんなに観ないのは、それだけ宇宙が広大すぎるから……なのかも。そもそもが宇宙という括りにドラゴンたちが常にいるのかわかんないしね。だってこいつら宇宙空間を食い破ってきてる。その穴の中は一体どうなってるのか……謎だもんね。こいつらの宇宙に通じてるのなら、まだ単純だけど……もしかしたらドラゴン世界みたいな専用な場所があるのかもしれない。
 ドラゴンだけが入れる特殊な空間とかね。知識の中にはドラゴンのことも勿論ある。それによるとドラゴンには宇宙を渡る術が元から備わってる……と言うことだった。それ以上でも以下でもない。だからそう言うものって事で納得しろって事なのかもしれない。でもね……もしも自由に宇宙を移動できるのなら……私はちらっとアクトパラスとゼンマイを看る。

(こいつらから逃げられるのでは?)

 そう考えちゃうよね。

(でも、逃げたところでなんだよね)

 そうなのだ。逃げたところで今の私は宇宙規模で言うと、その力は単体では神にも到達してないのは明らかだ。私が今、星を作ったり管理したり出来てるのは、アクトパラスとゼンマイの力を受け取ってるからだ。
 要は今の私は雇われ神をやってるようなものだ。まあ一応この宇宙作ったときに一枚噛んでるからただ雇われてるというか、一応共同出資者……的な立場なのかもしれない。けど、立場下だからね。私は下の立場で甘んじるような女ではない。必ずや宇宙の頂点、いや全ての宇宙の頂点に君臨してみせよう。

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