美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
H389
「逃げなさいラリア!」
「ラーゼ? また変な術を使ってるのね。本当にアンタばかり……」
そう言いつつ、ラリアは引く気は無いようだ。銃を構えて照準を合わせて引き金を引いてる。一応当たってるし、外れてるのもないから腕は良いと思う。でもそういう問題じゃない。
問題は触手にその銃弾が効いてないことだ。でも関係なくバシバシとラリアは撃ってる。それで止まれば良いけど、どんどんと触手の数は増えてるよ。それでもラリアはその場から動かない。どんどん近づいてるってのに。
「ラリアを守りなさい!」
私はそうヌーディケイド達に指令を送る。けど間に合いそうもないね。ここは腕を一本くらい犠牲にするつもりで力を放出するか? でもこの向きじゃ、ラリアの後ろの隔壁まで壊してしまう。それは困る。
「ん?」
なんか触手の動きが悪くなってるような? そう思ってると、何か明らかにガクガクとしだした触手。そしてついには崩れるようにその姿がなくなっていく。
「何したの?」
「私たちはずっとここで生きることに甘んじてきたわけじゃない。ずっと地上を取り返すことを狙ってたのよ。だから、奴らを研究して友好的な毒を開発したの」
「それなら技術班に言いなさいよ」
いや、マジで。一人だけで独占してたってどうしようもないでしょ。一人で頑張ったってどうしようもないってわかってるでしょ。てか人種皆で打って出たって闇雲に戦っても勝てる相手じゃない。
「技術じゃないもの……これは執念なの」
「なにそれ……怖い」
本音がぽろっと漏れた。だって執念で触手倒してるの? 再生持ちなのに完全に崩れてたからね。マナを壊してるそれ? 私にも有効じゃないよね?
「わかる?」
そう言ってラリアは私に手のひらを見せてくる。わざわざグローブを取ってその手のひらを見せてくるって事はなにか意味があるんだろう。私は真剣に見て、あることに気づいた。
「なにそれ、陣?」
「術式よ。私はね、術式を体内に仕込まれてるの」
「それって……」
「知ってるんだ……まうそうよね。アンタの時代に考案されたって聞いてたし」
そう言って自嘲気味に息を吐くラリア。私のこと、やっぱり恨んでるんだろうか? 妙に対抗心を燃やすのも、やっぱり恨み? でも私はそれは推進はしてなかったよ。まあ言っても意味は無いと思うけど。
術式を体内に定着させてるとなると、それって多分赤ちゃんの時からって事に……これは人種のマナの魔法適性が弱いことをどうにかしようと考えた末の結論というか何というか……まあマッドサイエンティストの狂気みたいな方法なんだよね。
人体の仕組みに術式を組み込んで、それを生命活動の一つに組み入れる。最初は勿論拒否反応が出る。最悪……死ぬ。でもそれが体に馴染めば……通常よりも魔法適性が高い人種が出来る。そういう理論だった。
でもまさかそれをキララの娘が自分の子にするとは……いや、多分それしかなかったんだろう。危険な賭だっただろうに……
「ちゃんと定着して上手く使えるのよね?」
「勿論……私は新しい世代の人種なのよ」
「ならもっと上手くやりなさいよ」
私はとりあえず叱っておいた。それに勿論ラリアの奴は反抗的な目をして「は?」とか言ってた。
「ラーゼ? また変な術を使ってるのね。本当にアンタばかり……」
そう言いつつ、ラリアは引く気は無いようだ。銃を構えて照準を合わせて引き金を引いてる。一応当たってるし、外れてるのもないから腕は良いと思う。でもそういう問題じゃない。
問題は触手にその銃弾が効いてないことだ。でも関係なくバシバシとラリアは撃ってる。それで止まれば良いけど、どんどんと触手の数は増えてるよ。それでもラリアはその場から動かない。どんどん近づいてるってのに。
「ラリアを守りなさい!」
私はそうヌーディケイド達に指令を送る。けど間に合いそうもないね。ここは腕を一本くらい犠牲にするつもりで力を放出するか? でもこの向きじゃ、ラリアの後ろの隔壁まで壊してしまう。それは困る。
「ん?」
なんか触手の動きが悪くなってるような? そう思ってると、何か明らかにガクガクとしだした触手。そしてついには崩れるようにその姿がなくなっていく。
「何したの?」
「私たちはずっとここで生きることに甘んじてきたわけじゃない。ずっと地上を取り返すことを狙ってたのよ。だから、奴らを研究して友好的な毒を開発したの」
「それなら技術班に言いなさいよ」
いや、マジで。一人だけで独占してたってどうしようもないでしょ。一人で頑張ったってどうしようもないってわかってるでしょ。てか人種皆で打って出たって闇雲に戦っても勝てる相手じゃない。
「技術じゃないもの……これは執念なの」
「なにそれ……怖い」
本音がぽろっと漏れた。だって執念で触手倒してるの? 再生持ちなのに完全に崩れてたからね。マナを壊してるそれ? 私にも有効じゃないよね?
「わかる?」
そう言ってラリアは私に手のひらを見せてくる。わざわざグローブを取ってその手のひらを見せてくるって事はなにか意味があるんだろう。私は真剣に見て、あることに気づいた。
「なにそれ、陣?」
「術式よ。私はね、術式を体内に仕込まれてるの」
「それって……」
「知ってるんだ……まうそうよね。アンタの時代に考案されたって聞いてたし」
そう言って自嘲気味に息を吐くラリア。私のこと、やっぱり恨んでるんだろうか? 妙に対抗心を燃やすのも、やっぱり恨み? でも私はそれは推進はしてなかったよ。まあ言っても意味は無いと思うけど。
術式を体内に定着させてるとなると、それって多分赤ちゃんの時からって事に……これは人種のマナの魔法適性が弱いことをどうにかしようと考えた末の結論というか何というか……まあマッドサイエンティストの狂気みたいな方法なんだよね。
人体の仕組みに術式を組み込んで、それを生命活動の一つに組み入れる。最初は勿論拒否反応が出る。最悪……死ぬ。でもそれが体に馴染めば……通常よりも魔法適性が高い人種が出来る。そういう理論だった。
でもまさかそれをキララの娘が自分の子にするとは……いや、多分それしかなかったんだろう。危険な賭だっただろうに……
「ちゃんと定着して上手く使えるのよね?」
「勿論……私は新しい世代の人種なのよ」
「ならもっと上手くやりなさいよ」
私はとりあえず叱っておいた。それに勿論ラリアの奴は反抗的な目をして「は?」とか言ってた。
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