美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
H314
(さて、どうやって帰ろうか)
プリンを持ってるから派手に動くなんてできないしね。身体強化をしてる私ならこの高さから飛び降りても全然平気ではある。でもプリンを無事に保持できる自信はない。
だって私にはそういう体の使い方? 的な技術は全くないからだ! なにせ私の防御力は折り紙付きだよ? 下手に受け流すとか受け身取るとかやる必要ないんだもん。
寧ろ正面から受け止めても大体傷一つつかないっていうね。だから私はこのタワーから飛び降りても傷一つつかない自信はあるが、プリンが無事である保証はできないからそれはやりたくない。
そもそも下に行ったら戦闘に巻き込まれるかもだしね。
(迎えを呼んでもいいけど……)
そう思って私は周囲を見る。いきなりのアナハイムの中での戦闘で皆さんおびえてる。一刻も早く戦闘が終わらないか祈ったり、ここから逃げ出したいとみんなが思ってるだろう。
そんな中で私だけ堂々と逃げ出したらどうなるか……きっと皆さん「俺たちもつれてけ!」とか思うだろう。殺到にするに違いない。それはそれはめんど――いやいや困る。
まあ私なら? 飛空艇でも一つ呼べばこのタワーに取り残されてる人たちをそれに乗せて避難させるくらいはできる。片手間でね。そもそもかそれをやるのは部下の人たちだし、わたしは先に飛空艇のスイートルームでまったりしてるだけで、ここにいる一般市民たちはきっと私に感謝するだろう。
それはそれで悪くはない。でも今はエデンも人種の方も大変そうだからね。私が鶴の一声でそれを命じるのもどうかと……いやロイヤルガードは常に待機してるからそれには関係ないか。
(でも私専用の飛空艇が来たら流石に正体を隠すなんてできないか)
なにせ武骨な飛空艇と違って洗練されて可愛い見た目してるからね。あんなのは世界に一つしかない。第一機甲師団がつかってるゼウスのような可愛げもないような見た目してないからね。
他にもあるにはあるけど、戦闘中の今は動かせるか……しょうがないから自力での帰還を目指すかな。
「起きて」
私はショルダーバッグをポンポンする。するとそこから一体のぬいぐるみが顔を出した。黒兎がスーツを着たようなぬいぐるみだ。
「ちょっと下に行って様子を見てきて」
そういうとウサギのぬいぐるみは敬礼をしてバックから飛び出した。そしてとことこと歩き出す。その須賀は何とも愛らしい。でもその愛らしさがちょっとあだになった。
「うさちゃんだぁ!」
そんな声がこの悲痛な場に木霊した。それは一人の少女の声。どうやら泣いてたけど、私のぬいぐるみを目ざとく発見して思わず声に出したみたいだ。すぐに近寄って拾い上げられてしまった。さすがに一般人の子供をその力でぶっ飛ばすわけにはいかないから、ぬいぐるみは成すがままにされちゃってるよ。
「あらら」
この混乱の中ならだれもがスルーしてくれるかと思ったが、子供の好奇心には勝てなかったみたい。
プリンを持ってるから派手に動くなんてできないしね。身体強化をしてる私ならこの高さから飛び降りても全然平気ではある。でもプリンを無事に保持できる自信はない。
だって私にはそういう体の使い方? 的な技術は全くないからだ! なにせ私の防御力は折り紙付きだよ? 下手に受け流すとか受け身取るとかやる必要ないんだもん。
寧ろ正面から受け止めても大体傷一つつかないっていうね。だから私はこのタワーから飛び降りても傷一つつかない自信はあるが、プリンが無事である保証はできないからそれはやりたくない。
そもそも下に行ったら戦闘に巻き込まれるかもだしね。
(迎えを呼んでもいいけど……)
そう思って私は周囲を見る。いきなりのアナハイムの中での戦闘で皆さんおびえてる。一刻も早く戦闘が終わらないか祈ったり、ここから逃げ出したいとみんなが思ってるだろう。
そんな中で私だけ堂々と逃げ出したらどうなるか……きっと皆さん「俺たちもつれてけ!」とか思うだろう。殺到にするに違いない。それはそれはめんど――いやいや困る。
まあ私なら? 飛空艇でも一つ呼べばこのタワーに取り残されてる人たちをそれに乗せて避難させるくらいはできる。片手間でね。そもそもかそれをやるのは部下の人たちだし、わたしは先に飛空艇のスイートルームでまったりしてるだけで、ここにいる一般市民たちはきっと私に感謝するだろう。
それはそれで悪くはない。でも今はエデンも人種の方も大変そうだからね。私が鶴の一声でそれを命じるのもどうかと……いやロイヤルガードは常に待機してるからそれには関係ないか。
(でも私専用の飛空艇が来たら流石に正体を隠すなんてできないか)
なにせ武骨な飛空艇と違って洗練されて可愛い見た目してるからね。あんなのは世界に一つしかない。第一機甲師団がつかってるゼウスのような可愛げもないような見た目してないからね。
他にもあるにはあるけど、戦闘中の今は動かせるか……しょうがないから自力での帰還を目指すかな。
「起きて」
私はショルダーバッグをポンポンする。するとそこから一体のぬいぐるみが顔を出した。黒兎がスーツを着たようなぬいぐるみだ。
「ちょっと下に行って様子を見てきて」
そういうとウサギのぬいぐるみは敬礼をしてバックから飛び出した。そしてとことこと歩き出す。その須賀は何とも愛らしい。でもその愛らしさがちょっとあだになった。
「うさちゃんだぁ!」
そんな声がこの悲痛な場に木霊した。それは一人の少女の声。どうやら泣いてたけど、私のぬいぐるみを目ざとく発見して思わず声に出したみたいだ。すぐに近寄って拾い上げられてしまった。さすがに一般人の子供をその力でぶっ飛ばすわけにはいかないから、ぬいぐるみは成すがままにされちゃってるよ。
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この混乱の中ならだれもがスルーしてくれるかと思ったが、子供の好奇心には勝てなかったみたい。
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