美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
H248
アクトパラスとゼンマイの狙いは新たなる世界樹の創造らしい。それのために奴らは世界各地にあるといわれてる源泉と呼ばれる場所を支配下に置こうとしてるとか。
その一つがオウラムが根付いてる山だったらしい。だが、そこはどうやら失敗したと……ホッとしていいのか、オウラムの評価を改めないといけないことに頭を悩ませるべきか……
「アクトパラスとゼンマイはどのくらいまで新たな世界樹を作れる段階にまで来てるのでしょうか?」
「それはメルに説明してもらいましょう」
ラーゼがそう言って答えると、壁からマナ生命体であるメルさんがぬっとあらわれる。この場にいる面々でそれに驚くような奴はいない。キララが若干びくっとしてたが……大体メルさんが現れるのは突如なんだからそろそろなれたほうかいいと思う。
でもそれ言うと頬を膨らませて抗議してくるからな。まあ可愛いが、今の真剣な場では控えてもらうためにも指摘はしない。
『アクトパラスとゼンマイはこの世界の半分を握ってます。源泉は世界で百近くはありますが、半数は取られてます』
ざわっとした空気が走る。半数……それは大丈夫なのか? 自分たちが今から源泉を抑えようとおもっても、俺たちは残りの半分をオウラムと分け合ってる……わけではないか。一応こっちのほうが範囲としては広い。
まあ明確な線が引かれてるわけではないが、オウラムは基本森に引きこもって、こっちは積極的に外に出てる。主にミリアが率いる魔族たちが……だが。それによって人種の支配範囲はアクトパラスとゼンマイには及ばなくてもその次には広くなってる。まあだが、人種は一番数が多いといっても、上に立つ者たちが圧倒的に足りないし、人が住める範囲……というと今までの領土で困らないわけだが……
「それは大丈夫なのですか?」
『大丈夫ではありませんね。事実、確実にアクトパラスとゼンマイは自分たちの支配地域のマナを新たなマナに置き換えているのが確認されてます。それは母が直接目にしました』
「人工衛星がさっさとできればもっと早く気づけたかもね。私も気づいたのたまたまだったし、なにせそのマナは別の星のマナと違って遺物感はないからね。この星で生まれたマナだもの」
「それは害がないということですか?」
『害はありませんが、マナを支配されるということは、自身のすべてを世界樹とつながってるものに明け渡すのと同じことです。すべての命がアクトパラスとゼンマイの手のひらの上にあることになります』
メルさんの言葉にそれは……と思う。まあけどそれって実際、今はすべての命がラーゼ……かミリアの手の上にあるということか? そこまでのこと、ラーゼもミリアも言ってないと思うが。でもできる……のか? でもそれならほかの種族と戦うときに、直接出向くなんてことはなかったはずだが。
「それは源泉をすべて抑えれば、それで新たな世界樹を作れるということなんですか?」
『そういうわけではありませんね。世界に世界樹は一つが原則。母の司る世界樹はとても雄大です。それは世界が正常に回ってる証、自然と枯れることはないでしょう』
「それはつまり、源泉をある程度抑えたら次は直接的な手に打って出るということですか。まあどのみちそうなるのはわかってた事ですね」
アンサンブルバルン様の言葉に皆がうなづく。いつの間にか世界樹が取って変わられてた……なんてことがないのはいいことだ。それが一番怖い。なにせ人種の繁栄も世界樹であるクリスタルウッドとともにある。それがなくなると……非常にまずいんだ。
その一つがオウラムが根付いてる山だったらしい。だが、そこはどうやら失敗したと……ホッとしていいのか、オウラムの評価を改めないといけないことに頭を悩ませるべきか……
「アクトパラスとゼンマイはどのくらいまで新たな世界樹を作れる段階にまで来てるのでしょうか?」
「それはメルに説明してもらいましょう」
ラーゼがそう言って答えると、壁からマナ生命体であるメルさんがぬっとあらわれる。この場にいる面々でそれに驚くような奴はいない。キララが若干びくっとしてたが……大体メルさんが現れるのは突如なんだからそろそろなれたほうかいいと思う。
でもそれ言うと頬を膨らませて抗議してくるからな。まあ可愛いが、今の真剣な場では控えてもらうためにも指摘はしない。
『アクトパラスとゼンマイはこの世界の半分を握ってます。源泉は世界で百近くはありますが、半数は取られてます』
ざわっとした空気が走る。半数……それは大丈夫なのか? 自分たちが今から源泉を抑えようとおもっても、俺たちは残りの半分をオウラムと分け合ってる……わけではないか。一応こっちのほうが範囲としては広い。
まあ明確な線が引かれてるわけではないが、オウラムは基本森に引きこもって、こっちは積極的に外に出てる。主にミリアが率いる魔族たちが……だが。それによって人種の支配範囲はアクトパラスとゼンマイには及ばなくてもその次には広くなってる。まあだが、人種は一番数が多いといっても、上に立つ者たちが圧倒的に足りないし、人が住める範囲……というと今までの領土で困らないわけだが……
「それは大丈夫なのですか?」
『大丈夫ではありませんね。事実、確実にアクトパラスとゼンマイは自分たちの支配地域のマナを新たなマナに置き換えているのが確認されてます。それは母が直接目にしました』
「人工衛星がさっさとできればもっと早く気づけたかもね。私も気づいたのたまたまだったし、なにせそのマナは別の星のマナと違って遺物感はないからね。この星で生まれたマナだもの」
「それは害がないということですか?」
『害はありませんが、マナを支配されるということは、自身のすべてを世界樹とつながってるものに明け渡すのと同じことです。すべての命がアクトパラスとゼンマイの手のひらの上にあることになります』
メルさんの言葉にそれは……と思う。まあけどそれって実際、今はすべての命がラーゼ……かミリアの手の上にあるということか? そこまでのこと、ラーゼもミリアも言ってないと思うが。でもできる……のか? でもそれならほかの種族と戦うときに、直接出向くなんてことはなかったはずだが。
「それは源泉をすべて抑えれば、それで新たな世界樹を作れるということなんですか?」
『そういうわけではありませんね。世界に世界樹は一つが原則。母の司る世界樹はとても雄大です。それは世界が正常に回ってる証、自然と枯れることはないでしょう』
「それはつまり、源泉をある程度抑えたら次は直接的な手に打って出るということですか。まあどのみちそうなるのはわかってた事ですね」
アンサンブルバルン様の言葉に皆がうなづく。いつの間にか世界樹が取って変わられてた……なんてことがないのはいいことだ。それが一番怖い。なにせ人種の繁栄も世界樹であるクリスタルウッドとともにある。それがなくなると……非常にまずいんだ。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
3087
-
-
1978
-
-
104
-
-
1359
-
-
59
-
-
4405
-
-
49989
-
-
768
-
-
1168
コメント