美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H198

 とりあえず私はバイセンから地面におろしてもらった。なんか心無しか残念がってた様なきがするが、私をだけるのは限られた奴らだけだからね。そんないい思いがそんなずっと出来るなんて思ってもらっちゃ困る。
 まあ別にこの体はアンティケイドだし、1段ランク落ちてると思えば、まあいいんだけどね。でも実際、この体と、本来の私の体で、どれだけの差異があるかは自分でもわからないんだけど……でも大体私を味わった奴らはもう私に夢中に成っちゃうからね。
 この体にもそれだけの魅力が有るかというと……どうだろうか? 

「それでオウラムはどうでしたか?」
「ああ、無事だったよ」
「それなら、部隊の奴らもまだ希望はありますね」
「ああ……そうだね」

 そう言えば、まだ第666独立遊撃部隊の奴らが居たんだっけ。確かにあのままオウラムがこの物質に呑まれてたら、部隊もろとも全滅だっただろう。生き残りはこのダンプで寝てる一人だけって事になる。
 でもオウラムは無事そうだけど……部隊の奴らが無事かどうかはまだわからないよね。そもそもがかなり前から既に連絡は取れないわけで……一応部隊長の奴には単独で通信できるアイテムを渡してたけど……まああれも実験段階のものだからね。
 部隊長クラスには配ってるけど、流石に角が生えるのがなんか賛否両論というか……でも角にもちゃと意味が有るんだよ? あれは高純度のマナの塊だから、人種では薄いつながりって奴が強くなってる。エデンも私も世界に満ちるマナで情報収集してるからね。
 それによって色々とネットワークも構築しでる訳で、けど単純に人種は内包してるマナも少ないから坦々でそのネットワークに入ってくるなんて事はできない。
 でもそのつながりがあの角で出来るのだ。だから余計な外部装置なんてなくても、まあこっちからなら直接命令を送信して受信させることができたし、色々とアーカイブにアクセスとかね……出来るんだよ?

 でもをどうやら部隊長もやられちゃったみたいだし、完全に第666独立遊撃部隊は孤立してる。こまった物だ。それにオウラムまでの道は完全にこの変な物体によって塞がれたしね。

「どうしましょうか?」
「うーん空に上って気になる事もあったしね……それに変な動き無い?」

 それとはアクトパラスとゼンマイの慣れの果てといっていいこの物体だ。一応今は動きを止めてるが……なんか不気味なんだよね。

「下手に近づくのは危険だと思い、触れてはませんが」
「懸命だね」

 よく見ると、赤いマナが出てるな……一体あれはなんなのか……そんな事を思ってると、どこかかから大きな音か響く。多分オウラムのほうだろう。じれったくて攻撃したのかな? これでどんな反応をこの物体がするかわかる。私は観察するために再びバイセンに空に投げてもらった。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品