美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
H110
ヌウナ種の一人ぶっ飛ばした訳だけど、流石は戦闘特化してる種だけ有って頑丈だ。その肉体は俺達獣人よりも頑丈だしな。だが、それは普通の獣人を基準にしたときだ。
「貴様……本当に獣か!!」
ボロボロの癖に威勢だけはまだ良い。まあもともと自分の攻撃だし……耐性でもあったか? だがあれで自立力差がわからないとは……自分の方が上位の種というプライド……か。
「見たとおり、私は獣人だ。だが、それが侮られる事にはなりはしない! それを証明してあげましょう」
とにかく統治者として相応しい振る舞いを心がける。自分までこの目の前の奴と同じように感情に任せて力を振るっては意味が無い。ここに集まってるのは負けた種……そして逃げた種、縋ってきた者達だ。行き場のない者達。この覇権を求めてる世界でつまはじきにされた種達。
まあ元々力で全てが決まってた世界だから、もしかしたら正しいの奴かもしれない。力で支配する――でもそれを受け入れる奴らばかりでもないからね。
だから俺は信頼という物を築くことにしたんだ。必要なのは理性と冷静さ。そして決断力だ。自分達を頼ってきた者達を俺達は拒まない。それがこのオウラムという国の基本方針だ。全てを俺達は受け入れる。だが、受け入れたとしても、この国になじめないのなら、そのままに為ておくなんてことは出来ない。
ヌウナ種は数こそ少ないが、その力はなかなかだし、はっきり言ってこのままどっかで野垂れ死ぬのは惜しいとは思ってる。こいつら力が全てと思ってる種なら……ここで力を示しておくのが一番大人しくさせるには一番良いだろう。
その筋肉の塊からは想像も出来ないほどに早く間合いを詰めてくる。再び腕が周囲にあって逃げ場もなくなってるし……今度こそ奴は自分を捉えたと思ってる。俺はあえて動かない、防御もしない。ヌウナ種の赤く染まった体からは蒸気のような物が出てた、その力がとても高ぶってるのがわかる。
その攻撃に自信があるのがわかる。でもさっきと同じ攻撃って芸がなのでは? とも思う。下手したら同じ四様な展開になるだろうに。まあ既にめっちゃ近いからそれは無理か。
「死ねえええええええええええええええええええ!!」
無数の拳が俺の体に突き刺さってくる。体が浮き上がり、力が加わった方に飛ばされる前に、別の方向から拳が飛んで来て体がまた別の方向へと向かう。そんな事を繰り返されるから、俺の体はその場にとどまってる。けどそれは端から見たら酷く不自然にみえるだろう。
なにせ体は不自然な程に体がうねってるんだ。ヌウナ種も確かな手応えを感じてる。いつの間にか奴は高笑いを始めてた。多分、死ぬまで殴り続ける事を止めないのだろう。それだけの体力も力も奴にはある。でもそんな長々と殴られ続ける気は無い。俺は瞳に力を込める。そして真っ直ぐにこっちを見てるヌウナ種の目に視線をぶつけた。
その瞬間だ。ヌウナ種の動きがビタッと止まる。まるで何かに縛られたみたいに。
「かっはっ……」
ヌウナ種はいつの間にか息も出来てない。でもそれは自覚してないだろう。だって今、奴は完全に俺に飲まれてるのだ。見下してた獣人種のただ一つの睨みに、ヌウナ種は呑まれてる。ぞれは上位が下位に行える支配のようなもの。そしてそれを受けたという事は、心の中では俺と言う存在に屈服してるのだ。その心が。
「貴様……本当に獣か!!」
ボロボロの癖に威勢だけはまだ良い。まあもともと自分の攻撃だし……耐性でもあったか? だがあれで自立力差がわからないとは……自分の方が上位の種というプライド……か。
「見たとおり、私は獣人だ。だが、それが侮られる事にはなりはしない! それを証明してあげましょう」
とにかく統治者として相応しい振る舞いを心がける。自分までこの目の前の奴と同じように感情に任せて力を振るっては意味が無い。ここに集まってるのは負けた種……そして逃げた種、縋ってきた者達だ。行き場のない者達。この覇権を求めてる世界でつまはじきにされた種達。
まあ元々力で全てが決まってた世界だから、もしかしたら正しいの奴かもしれない。力で支配する――でもそれを受け入れる奴らばかりでもないからね。
だから俺は信頼という物を築くことにしたんだ。必要なのは理性と冷静さ。そして決断力だ。自分達を頼ってきた者達を俺達は拒まない。それがこのオウラムという国の基本方針だ。全てを俺達は受け入れる。だが、受け入れたとしても、この国になじめないのなら、そのままに為ておくなんてことは出来ない。
ヌウナ種は数こそ少ないが、その力はなかなかだし、はっきり言ってこのままどっかで野垂れ死ぬのは惜しいとは思ってる。こいつら力が全てと思ってる種なら……ここで力を示しておくのが一番大人しくさせるには一番良いだろう。
その筋肉の塊からは想像も出来ないほどに早く間合いを詰めてくる。再び腕が周囲にあって逃げ場もなくなってるし……今度こそ奴は自分を捉えたと思ってる。俺はあえて動かない、防御もしない。ヌウナ種の赤く染まった体からは蒸気のような物が出てた、その力がとても高ぶってるのがわかる。
その攻撃に自信があるのがわかる。でもさっきと同じ攻撃って芸がなのでは? とも思う。下手したら同じ四様な展開になるだろうに。まあ既にめっちゃ近いからそれは無理か。
「死ねえええええええええええええええええええ!!」
無数の拳が俺の体に突き刺さってくる。体が浮き上がり、力が加わった方に飛ばされる前に、別の方向から拳が飛んで来て体がまた別の方向へと向かう。そんな事を繰り返されるから、俺の体はその場にとどまってる。けどそれは端から見たら酷く不自然にみえるだろう。
なにせ体は不自然な程に体がうねってるんだ。ヌウナ種も確かな手応えを感じてる。いつの間にか奴は高笑いを始めてた。多分、死ぬまで殴り続ける事を止めないのだろう。それだけの体力も力も奴にはある。でもそんな長々と殴られ続ける気は無い。俺は瞳に力を込める。そして真っ直ぐにこっちを見てるヌウナ種の目に視線をぶつけた。
その瞬間だ。ヌウナ種の動きがビタッと止まる。まるで何かに縛られたみたいに。
「かっはっ……」
ヌウナ種はいつの間にか息も出来てない。でもそれは自覚してないだろう。だって今、奴は完全に俺に飲まれてるのだ。見下してた獣人種のただ一つの睨みに、ヌウナ種は呑まれてる。ぞれは上位が下位に行える支配のようなもの。そしてそれを受けたという事は、心の中では俺と言う存在に屈服してるのだ。その心が。
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