美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H84

「げっ」

 私は思わずそんな声を出した。いや、だってアンティケイドがアレを惹き付けてるんじゃなかった? めっちゃ戻って来たんだけど? ヤバいじゃん。とりあえずもう一体が前にでてあの魔物をに攻撃を繰り出す。手をかざして、その白い肌に陣が浮かぶ。アンティケイドは内部に様々な陣を仕込んでる。外に陣を発言させないでも魔法を使うことが出来る。

 アンティケイドは炎を出した。森なのに、木々が燃えることなんて見えてないみたいな所業である。でも魔物が一括「ギャガ!!」とか発した瞬間に、魔法が消えた。おいおい……まさにおいおいだよ。なにあの化け物。ちょとは常識って奴を身をつけて欲しい。まあ私も未だにこの世界の称しきって奴を知らないけど。なにせ私は常識を学ぶ前に、私の常識を世界に押しつけてきたのだ。

 なるほど、似てるじゃん。アンタも、世界に併合するんじゃなくて、たった一人で反乱してるって事ね。かっこういいじゃん。とか思ってる場合でもないけど。あいつ明らかに私を狙ってる。アンティケイドは沢山居るのに、私が宿ったこの体を目指してるのは明らか。

「むむ……なんなの?」

 とりあえず今度は油断はしない。本体なら、一回魔法使うだけでも威力が強すぎて困るけど、アンティケイドには制限があるから逆にやりやすい。私は右手で銃の形を作る。なんだかんだ言って私の武器のイメージって銃なんだよね。
 私の専用の銃もあるし。まあアンティケイドは持ってないから銃の真似で我慢。私のこの体もアンティケイドだけど、けど私の体には何かが浮かぶなんて事はない。まあそもそもライダースーツ着てるから見えないだけだが。

「ばん!」

 私は指の先を向けて、気の抜けた「ばん!」を言う。すると一斉に何百? 何千という光弾が魔物に向かって発射された。私は狙いを定めるなんて面倒な事はしない。当たるまで撃つだけで、逃げられないほどに撃ちまくるだけである。

「ぎぇがああああああああああああああ!!」

 一際大きなそんな声と、強く輝く大きな角。一気に私の攻撃が消される。でもそれがなんなのか、消されたら再び撃てば良いだけである。確かにアンティケイドには力を受け入れられる上限がある。でもこうやってバンバン使ってたから、私本体の力が尽きるまで力を流し込める。そして私の力が尽きることはない。

「さあ! 根比べしようじゃない!!」

 まあ私が勝つこと決まってるけどね!! 幾らだって消されたって構わない。だって消せなくなるまで撃つだけなんだから!! これぞ正にごり押し! 正当なごり押しだ!!

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