美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H76

 とりあえず昨日は手を出すのは諦めた。ゼンマイ種とアクトパラス種の事は結構慎重に行きたい所なんだよね。まあぶつかる以外に選択肢はない。だってこっちがそんなのしたくない……とかいってもきっと向こうは止まらないだろうしね。

 わざわざどっちが強い……とかなんとか興味なんて私はないんだけどね。私はただ今の生活がずっと続けばいい。それだけ。なのに世界に脅迫されるように戦いたがる奴がいて困る。大昔のリベンジとかなのかも知れないが、一体一番を決めてなんになるのか……そんなに魅力的かな? とか思う。一番の称号。

 私はメイド達に朝の支度をされながらそんな事を考える。大昔から言われてる事が、多分戦いの背景にあるだろうけどね。

「神への昇華か……あるって思う?」
「私達の神はラーゼ様です」
「その通りです」
「この玉のようなお肌……ごちそうさまです」

 朝のお風呂で私の体をその手で洗ってるメイド達が口を揃えてそう言ってくる。そう言う事を聞いたわけじゃない。まあけど気分良いけどね。一番お肌に良いのは手で洗う事……とかなんとかだったと思ってメイドにはそうして貰ってるんだけど……
 私の側に侍るのは慣れたメイド達も、私の体に触れると「はあはあ」となんか息が荒くなる。同性でも狂わせてしまう魅力があるからね。仕方ない。でもそこは私のメイド隊に成った者達。これをご褒美と捉えて、それ以上をしてくる者はいない。

 まあ三人くらいに一生懸命手で洗われたら、こっちも変な気分になるけどね。

「んっ」

 とか時々漏れる。した後なら、この朝風呂で掻きだして貰ったりもするけど、今日はそんな必要は無い。まあそんな事しなくても、私はどうやら妊娠しないみたいだけどね。一応ちゃんとこの体には卵巣とかもある。まあ膣もあるしね。でもそういう行為をしても妊娠なんてしたことはない。案外この世界は簡単に出来ちゃうらしいが、そういった事が起きないのは私か特別だからなのかな?
 それか私がそこまで許してないから、マナとかが阻んでるのかも? その内、この人の子供が欲しい……とか本気で思えたら、その時出されたら妊娠しそうな気はするんだよね。まあそんな奴はいないが。私的には別に書き出す必要なんてないんだけど、メイド達によると下着が汚れるし、それに他種族のは量が多いから掻きだしてないと、垂れるらしい。

 公務中にそんなの垂らしてたらダメだって……まあわかるけどね。でも実はこいつらが私の中に突っ込むみたいからでは? とか思ってたり……完全に煩悩なんて訳ないだろうけど、きっとちょっとはあるよね。

 とりあえずお風呂が終わると、色々とお肌のお手入れである。この時も私はただ座ってるだけだ。メイクは必要なんてないが、ささっと位はする。そして今日の髪型と服装をメイド達がワイワイ言いながら決めてる。そこらへん、私はどうしても似合うからね。
 膨大すぎる選択肢に考えるのが面倒な私は自分でやる事を放棄してる。全てか整って私は自分の定位置の謁見の間の椅子へと歩く。私が来るまでに既にハゲと蛇、そしてそれに連なる部下達が数十人、床に膝を歌碑座付き、頭を垂れて待ってた。いつもの事だけどね。そして私がポスンと大きな椅子に座ると蛇が代表して声を出す。

「ご機嫌麗しゅうございますラーゼ様。本日も至上の美しさに感謝を捧げます」
「はいはい,当然でしょ」

 褒められるのは好きだけど、ここのはなんか形式的だからね。蛇はベッドではもっと情熱的にくるしね。私の朝はここで別に聞きたくもない、色々な事を聞かないといけないだよね。それに訪ねてくる奴もいるし……毎日じゃなく、せめて三日に一回とかにしたい。私はそう思ってた。

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