美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
H7
その命令はいきなりきた。俺達は一室に集められ、その命令を受諾する。質素な部屋には、窓が一つだけ。部屋の中には何もなく、ただ持て余してる様な、そんな場所に俺達は集められていた。
「よいか貴様等、これは今までの命令の比ではない。勅命である。我らはあるポイントにて隠れ潜んでる種を殲滅する。それが今回の命令だ」
「種の殲滅なんて、人種も大層な地位になりましたね」
「どうして魔族の奴らじゃないんすか?」
同僚の『グラブ』と『ボール』の奴がそんな事を上官に聞いている。まあ確かに、最近は戦闘系の事は向こうに行くことが多かった。人種がやるのは、後方支援とか、危険でも偵察とかまで、直接手を出すなんて事は魔族と手を組んでからは珍しい。それこそあの星の一件以来か。
まああの時、魔族は妙に大人しかったし、もしかしたらラーゼ様の死を密かに願ってたんでは? なんて言われてもするとかしないとか……アレは世界の財産と呼べる女……いや女性だ。そうだとしたら許せはしない。
俺なんて遠目でしか見たことないが、ぞれでも見惚れるからな。ガキなんてのには基本興味なんてないが、あれは別だ。
「魔族は魔族で独自に動いてる。今回の件に関与はせんのだ。貴様等なら……よもや出来ないとは言わないだろう?」
そう言って何やら挑発する様に見てくる上官殿。その目は俺達とは話しもしたくなさそうな……まさに厄介者を見る目だ。だがそれは間違っちゃいない。なにせ俺達は軍でも色々と問題起こしてるはみ出し者達だ。基本、軍は規律を重んじる。
そもそもが軍は人種が統制を取って他種族の進行を抑えるために設立された組織だ。一人一人の力が他種族より圧倒的に劣ってる人種が どこで他の種の奴らは渡り合うか……それは連係という概念がない他種族には調和や統制で対抗しようというのが軍の理念なんだから、その統制を乱すような奴らは自然と端っこの方に追いやられていく。
それが俺達な訳だ。俺達第555独立遊撃部隊は軍からつまはじきにされた奴らの集まりだ。俺はそんな第555独立遊撃部隊の隊長をやってる訳だが……俺は立ち上がり上官殿に迫っていく。
「な……なんだ?」
僅かに汗を滲ませながらも、上官殿は俺を見上げてくる。人種にしてはデカく、獣人にだって負けない体格をしてると自負してる。ギザギザに切り刻んだ軍服に、顎には髭を生やし、頬には傷……そして片目を隠す眼帯。この体格と容貌は他人を威圧する。
だが、この話を持ってきた上官殿は、まっすぐに俺を見据えてる。なかなかに根性がある奴のようだ。ただ命令だけを下してふんぞり返ってるだけのクソ上官とは違うのかもしれない。
「いえ、我らに白羽の矢立手頂いたのは後衛の極み。殲滅とは……文字通りの殲滅ですかかな?」
「言葉通りの意味だ。貴様等はこの後ここにいけ、そこに装備がそろっ居る。あと数名、エデンから助っ人も入る。突っかかるなよ」
「それは向こうの出方しだいですかね」
そんな俺の言葉に周りの奴らが「ちげーねえ!」とかいってゲラゲラ笑ってる。苦虫を噛みつぶしたみたいな顔の上官殿。だが、この命令はなかなかに楽しそうだ。そう思って俺はその命令を拝命する。
「我ら第555独立遊撃部隊、その命令確かに承りました!」
その言葉を聞いて上官殿は出て行った。さて、指定されたポイントへと行くか。
「いくぞテメー等、久々のデカい戦いになりそうだ」
そう言って俺は眼帯に覆われた左目を押さえる。
「うずくんすね!」
ボールの奴がそんな事をいってくる。
「ああ、俺のこの目が戦いが近いっていってるぜ」
俺はそう言って彼等を率いてこの狭苦しい部屋をあとにした。
「よいか貴様等、これは今までの命令の比ではない。勅命である。我らはあるポイントにて隠れ潜んでる種を殲滅する。それが今回の命令だ」
「種の殲滅なんて、人種も大層な地位になりましたね」
「どうして魔族の奴らじゃないんすか?」
同僚の『グラブ』と『ボール』の奴がそんな事を上官に聞いている。まあ確かに、最近は戦闘系の事は向こうに行くことが多かった。人種がやるのは、後方支援とか、危険でも偵察とかまで、直接手を出すなんて事は魔族と手を組んでからは珍しい。それこそあの星の一件以来か。
まああの時、魔族は妙に大人しかったし、もしかしたらラーゼ様の死を密かに願ってたんでは? なんて言われてもするとかしないとか……アレは世界の財産と呼べる女……いや女性だ。そうだとしたら許せはしない。
俺なんて遠目でしか見たことないが、ぞれでも見惚れるからな。ガキなんてのには基本興味なんてないが、あれは別だ。
「魔族は魔族で独自に動いてる。今回の件に関与はせんのだ。貴様等なら……よもや出来ないとは言わないだろう?」
そう言って何やら挑発する様に見てくる上官殿。その目は俺達とは話しもしたくなさそうな……まさに厄介者を見る目だ。だがそれは間違っちゃいない。なにせ俺達は軍でも色々と問題起こしてるはみ出し者達だ。基本、軍は規律を重んじる。
そもそもが軍は人種が統制を取って他種族の進行を抑えるために設立された組織だ。一人一人の力が他種族より圧倒的に劣ってる人種が どこで他の種の奴らは渡り合うか……それは連係という概念がない他種族には調和や統制で対抗しようというのが軍の理念なんだから、その統制を乱すような奴らは自然と端っこの方に追いやられていく。
それが俺達な訳だ。俺達第555独立遊撃部隊は軍からつまはじきにされた奴らの集まりだ。俺はそんな第555独立遊撃部隊の隊長をやってる訳だが……俺は立ち上がり上官殿に迫っていく。
「な……なんだ?」
僅かに汗を滲ませながらも、上官殿は俺を見上げてくる。人種にしてはデカく、獣人にだって負けない体格をしてると自負してる。ギザギザに切り刻んだ軍服に、顎には髭を生やし、頬には傷……そして片目を隠す眼帯。この体格と容貌は他人を威圧する。
だが、この話を持ってきた上官殿は、まっすぐに俺を見据えてる。なかなかに根性がある奴のようだ。ただ命令だけを下してふんぞり返ってるだけのクソ上官とは違うのかもしれない。
「いえ、我らに白羽の矢立手頂いたのは後衛の極み。殲滅とは……文字通りの殲滅ですかかな?」
「言葉通りの意味だ。貴様等はこの後ここにいけ、そこに装備がそろっ居る。あと数名、エデンから助っ人も入る。突っかかるなよ」
「それは向こうの出方しだいですかね」
そんな俺の言葉に周りの奴らが「ちげーねえ!」とかいってゲラゲラ笑ってる。苦虫を噛みつぶしたみたいな顔の上官殿。だが、この命令はなかなかに楽しそうだ。そう思って俺はその命令を拝命する。
「我ら第555独立遊撃部隊、その命令確かに承りました!」
その言葉を聞いて上官殿は出て行った。さて、指定されたポイントへと行くか。
「いくぞテメー等、久々のデカい戦いになりそうだ」
そう言って俺は眼帯に覆われた左目を押さえる。
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