美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
閑話 ある日のシシの日常2
「げっ!?」
「あっ! 居たシシちゃん!!」
そう言って指を指してきたのはコランだ。何故にここに? それに朝居た奴らもいるじゃん。追ってきた? いや、コランはそんな暇じゃないだろう。じゃあどういうことか……私達は簡単にここまでこれるけど、見知らぬ奴ら同伴じゃそうはいかない。それが許されてるってことは……多分お仕事。
私も仕事があるの忘れてここまで来たのは悪いと思ってる。それにラーゼ様にああされて、私だってヤル気マックス状態だ。だから普通にコランを受け入れれば良かったんだろう。けど無理! だってあいつら居るもん!! だから私はすぐさま踵を返して逃げようとしてしまった。けど直ぐに――
「逃がしちゃダメ!」
というコランの声。それに反応して、ザザザっと私の周りを今朝の子達が囲んでくる。
(コラン、いつの間にこんなにこいつらを飼い慣らしてるの!?)
まだあれからそんな時間経ってない。それなのに……
「シシ様、済みません。ですが逃がすわけには行きません」
「あんた達わかってる? 私だってプリムローズよ。退きなさい」
私は凄んでみる。けど彼女達は引かない。
「済みません。今は私達の優先順位はコラン様なんです」
「むむむ……何したのよコラン?」
「えへへ、なんだろう?」
自覚無しか。どうせこの短時間でこの子達はコランにほだされたんだろう。コランはそういう奴だ。天使~天使~なんて呼ばれちゃってさ。私なんて腹黒やらぶりっ子とか言われてるよ。理想のアイドルを作って何が悪いのか。あんた達が求めてる物が其れでしょうがって言いたい。
私は的確に皆が求めてる物を与えてるだけだ。この奇抜な格好だってそう。確かに変に見えるのもわかってる。けど、インパクトは大きいし、記憶には残る。それに一定の数にはこういうのが受けるのもわかってるのだ。なので私には濃いファンがついてる。
「シシちゃん、一緒に謝るからお仕事しよ。今なら皆許してくれるよ」
「コラン様、なんてお優しい……」
そいういって感動してる周りの奴ら。本当に、コランは良い子。天使だって皆がいうのわかる。純粋で純真で、皆が大切にしたくなる。それに比べて私はすれてますよ!!
「大丈夫ですシシ様。私達も一緒に謝りますから」
「あんた達の慰めなんていらないわよ!」
グルルルとわめきながら私は隙を探す。別段包囲は完璧な訳じゃない。ただの女の子達だし、それは当たり前。なんだなんだ? と周囲にはちょっとした人だかり……というか様々な種だから種だかりが出来てる。この包囲をぬければ、逃げるのは簡単だ。
「おい、何をやってる?」
そんな凜々しい声がこの場に響く。そう言ってきたのはこの場では珍しい人種の女性だった。真っ白な軍服に実を包んだその人は見覚えがある。周囲を包囲してる子達もそれに気付いたのか、ちょっと色めき立つ。なにせ彼女は英雄だからね。しょうがない。でもこれは――
「好機!!」
「あっ、シシちゃん!!」
――私は包囲の隙を突く。気弱そうな子に目をつけてたのだ。そこから包囲の外へと逃れて私は種だかりに紛れ込む。
「大丈夫、ちゃんと仕事はするわよ!」
そう言って私は逃げた。
「あっ! 居たシシちゃん!!」
そう言って指を指してきたのはコランだ。何故にここに? それに朝居た奴らもいるじゃん。追ってきた? いや、コランはそんな暇じゃないだろう。じゃあどういうことか……私達は簡単にここまでこれるけど、見知らぬ奴ら同伴じゃそうはいかない。それが許されてるってことは……多分お仕事。
私も仕事があるの忘れてここまで来たのは悪いと思ってる。それにラーゼ様にああされて、私だってヤル気マックス状態だ。だから普通にコランを受け入れれば良かったんだろう。けど無理! だってあいつら居るもん!! だから私はすぐさま踵を返して逃げようとしてしまった。けど直ぐに――
「逃がしちゃダメ!」
というコランの声。それに反応して、ザザザっと私の周りを今朝の子達が囲んでくる。
(コラン、いつの間にこんなにこいつらを飼い慣らしてるの!?)
まだあれからそんな時間経ってない。それなのに……
「シシ様、済みません。ですが逃がすわけには行きません」
「あんた達わかってる? 私だってプリムローズよ。退きなさい」
私は凄んでみる。けど彼女達は引かない。
「済みません。今は私達の優先順位はコラン様なんです」
「むむむ……何したのよコラン?」
「えへへ、なんだろう?」
自覚無しか。どうせこの短時間でこの子達はコランにほだされたんだろう。コランはそういう奴だ。天使~天使~なんて呼ばれちゃってさ。私なんて腹黒やらぶりっ子とか言われてるよ。理想のアイドルを作って何が悪いのか。あんた達が求めてる物が其れでしょうがって言いたい。
私は的確に皆が求めてる物を与えてるだけだ。この奇抜な格好だってそう。確かに変に見えるのもわかってる。けど、インパクトは大きいし、記憶には残る。それに一定の数にはこういうのが受けるのもわかってるのだ。なので私には濃いファンがついてる。
「シシちゃん、一緒に謝るからお仕事しよ。今なら皆許してくれるよ」
「コラン様、なんてお優しい……」
そいういって感動してる周りの奴ら。本当に、コランは良い子。天使だって皆がいうのわかる。純粋で純真で、皆が大切にしたくなる。それに比べて私はすれてますよ!!
「大丈夫ですシシ様。私達も一緒に謝りますから」
「あんた達の慰めなんていらないわよ!」
グルルルとわめきながら私は隙を探す。別段包囲は完璧な訳じゃない。ただの女の子達だし、それは当たり前。なんだなんだ? と周囲にはちょっとした人だかり……というか様々な種だから種だかりが出来てる。この包囲をぬければ、逃げるのは簡単だ。
「おい、何をやってる?」
そんな凜々しい声がこの場に響く。そう言ってきたのはこの場では珍しい人種の女性だった。真っ白な軍服に実を包んだその人は見覚えがある。周囲を包囲してる子達もそれに気付いたのか、ちょっと色めき立つ。なにせ彼女は英雄だからね。しょうがない。でもこれは――
「好機!!」
「あっ、シシちゃん!!」
――私は包囲の隙を突く。気弱そうな子に目をつけてたのだ。そこから包囲の外へと逃れて私は種だかりに紛れ込む。
「大丈夫、ちゃんと仕事はするわよ!」
そう言って私は逃げた。
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