美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Ω181
『変な顔をするな。貴様は既に鍵の設計図を持ってるだろう』
シシとコランに挟まれて抱きつかれてニヤニヤしてたら、そんな声に注意された。私の顔を変な顔というとは……こいつにはまともな感性がないみたいだ。私の美しさは種族なんていう括りすら超越していくというのに……全く嘆かわしい奴だ。
それに設計図って何? 心当たりがあるとすれば、この変な色になった指先か。一応指先だけで押さえたんだよね。白カラスはそれに文句を言ってたみたいだが……けど、指先に全てを内包したら問題は無いはずだ。多分ね。
とりあえず声の言うことが正しいのなら、この指先にはなにかあるはずだ。でも一応浸食されたときに色々と調べはしたけどね。
でもそんな深い魔法の知識があるわけでもない私には理解不能だった。鍵とか設計図とか言われても、私にそれを作れるかは正直わからないよね。それとも設計図さえどうにか出来たら、なんとでもなるんだろうか?
(ここはやっぱりコランとシシの変なマナをとおしたほうが良いのかな?)
とりあえず抱きついてるコランに触れてる指に意識を集中する。コランに直接触れてる訳だし、そのマナに触れてるのと変わらないはず。すると確かにさっきとは何か違う気がする。けどコランだけじゃ足りない感じだ。シシはシシで変質したマナが違う?
とりあえずシシのマナも持ってきて混ぜ合わせる。すると頭の中に不確かだった何かが鮮明に見えてくる。不思議な感覚だ。まるでこの星の生物の全てのマナを必要とするように、マナを私は注ぎ込む。私たちの周りはきっととても大きな光に包まれてる事だろう。
「ふう……」
光が崩れる様に消えていく。別段マナを大量に消費した訳じゃない。外に出した訳じゃないしね。けど色々と疲れたのは確かだ。
『上手くいったようだな』
そう告げる声。それと白カラスがカアーカアーと鳴いてる。きっと祝福してくれてるんだろう。私の指の変色はなくなってた。けど、爪自体が何やらキラキラしてる。これはもうマニキュアとかつけ爪とかも不要だね。元からそんなの必要なかったけどさ……私の爪はどうやら未知の鍵になったみたいだ。鍵とは言っても形はない。
ただそういうシステムというか、なんかそんなのが組み込まれた感じだ。
「あんたは何がしたいわけ? あの空の上に居る奴らとどういう関係よ?」
『ふん、我らは敗者だ。だが、負けたままで居るほど、おとなしくもなくてな。奴らは我の片割れを便利だからと連れて行ったからな。それを利用して仕込んだ。星と星の繋がりは、我を通して出来たのだ』
「だからあんたのマイク使ったら星が近づいてきたわけ?」
『それは奴らの都合だろう。結局奴らは失敗したのだ』
失敗したから、再びここを狙ってる。それは確かだね。
『だが、今度は負けない。ただ破壊するのはもったいないと思わないか?』
「確かにそれはそうね」
『食らえ、神の器よ。貴様なら、誰もとがめはしない』
そう言ってコランとシシの力が抜けたように崩れ落ちる。私は二人を床に寝かせるよ。なんか一方的に、あいつのいいなりみたいでちょっと気に食わない。けど、得た力は使う主義だ。私は人差し指に口づけして、その指を前に突き出す。すると、先端が見えなくなった。そして回すとカチリ――と聞こえる。前に錠が開いた様な音。私はニヤリと悪い笑みを浮かべる。
シシとコランに挟まれて抱きつかれてニヤニヤしてたら、そんな声に注意された。私の顔を変な顔というとは……こいつにはまともな感性がないみたいだ。私の美しさは種族なんていう括りすら超越していくというのに……全く嘆かわしい奴だ。
それに設計図って何? 心当たりがあるとすれば、この変な色になった指先か。一応指先だけで押さえたんだよね。白カラスはそれに文句を言ってたみたいだが……けど、指先に全てを内包したら問題は無いはずだ。多分ね。
とりあえず声の言うことが正しいのなら、この指先にはなにかあるはずだ。でも一応浸食されたときに色々と調べはしたけどね。
でもそんな深い魔法の知識があるわけでもない私には理解不能だった。鍵とか設計図とか言われても、私にそれを作れるかは正直わからないよね。それとも設計図さえどうにか出来たら、なんとでもなるんだろうか?
(ここはやっぱりコランとシシの変なマナをとおしたほうが良いのかな?)
とりあえず抱きついてるコランに触れてる指に意識を集中する。コランに直接触れてる訳だし、そのマナに触れてるのと変わらないはず。すると確かにさっきとは何か違う気がする。けどコランだけじゃ足りない感じだ。シシはシシで変質したマナが違う?
とりあえずシシのマナも持ってきて混ぜ合わせる。すると頭の中に不確かだった何かが鮮明に見えてくる。不思議な感覚だ。まるでこの星の生物の全てのマナを必要とするように、マナを私は注ぎ込む。私たちの周りはきっととても大きな光に包まれてる事だろう。
「ふう……」
光が崩れる様に消えていく。別段マナを大量に消費した訳じゃない。外に出した訳じゃないしね。けど色々と疲れたのは確かだ。
『上手くいったようだな』
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ただそういうシステムというか、なんかそんなのが組み込まれた感じだ。
「あんたは何がしたいわけ? あの空の上に居る奴らとどういう関係よ?」
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そう言ってコランとシシの力が抜けたように崩れ落ちる。私は二人を床に寝かせるよ。なんか一方的に、あいつのいいなりみたいでちょっと気に食わない。けど、得た力は使う主義だ。私は人差し指に口づけして、その指を前に突き出す。すると、先端が見えなくなった。そして回すとカチリ――と聞こえる。前に錠が開いた様な音。私はニヤリと悪い笑みを浮かべる。
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