美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Ω115
「うぎっ!?」
体が地面から浮いた。なぜかって? それはカンガタとアラガタの攻防が激しくなってきてるからだ。その衝撃はこの都市を揺らしてる。世界樹の根をだませてる今、最大の敵は二人のぶつかり合いと言える。どうにかして会話とかを長引かせてぶつかり合いを極力少なくしてほしい。
それが贅沢な悩みだとはわかってても、そう思わずにはいられないよ。
「ぐえ……」
女にあるまじき声が漏れる。衝撃で体が浮いて吹っ飛んだ先が世界樹の根だった。どうやら私もそこらの瓦礫と同じだと思われてるのか、別段反応なんてない。よかった。けど急いで離れないと、世界樹の根が僅かに動くだけでも私までプチっとされかねない。
それだけ質量に差がある。私は吹っ飛ばされたダメージに鞭打って体を動かす。既に目的の建物は見えてる。あれが最後の一つだ。あれを起動出来れば、こんな落ち目の星からはおさらばできる。だから早く……心は急いでるが、これまでの疲労のせいか体が重い。
そんな折、地面に亀裂が入る。そしてそれはどんどん大きくなっていく。そしてちょっと離れた所に別の世界樹の根が見えた。直上に出てきてうねってる。なんてはた迷惑な……とかおもってると、亀裂が入った道路が崩壊する。
「きゃあああああああ!?」
逃げる事が叶わずに私は地面の崩壊に巻き込まれて地下へと落ちた。もわもわとした砂ぼこりが晴れると、そこは見た事ある場所だった。
「これってカンガタが掘ってた……」
カンガタが目覚めてあの無重力の場所を目指してた時に掘った穴にどうやら私は落ちたようだ。まああいつ滅茶苦茶掘り進めてたからね。更にどでかい世界樹の根がこの都市の地下を縦横無尽に移動してたら、こんな風になってもおかしくな……
「あっ」
私はなんだか手が軽い事を感じた。さっき落ちたせいだろう……私の手から模様替え装置……改めカモフラージュ装置が腕の中から落ちてる。嫌な予感がして、汗が拭きだす。ヤバイ……やつらに目なんて物理的にはなかった筈だけど、見られてると直感でわかる。
(バレてる……)
直ぐこそにカモフラージュ装置はあった。けど、既に私の位置はバレてると思った方がいい。なら、とっても意味なんてない。この地下通路は私が目指す建物へと続いてるのは確定してるんだ。
「くっ!!」
私は地面を蹴った。その瞬間真上から世界樹の根が降ってきた。間一髪にもほどがある。あと数舜、判断が遅れてたら私はひき肉になってただろう。それからも私の後ろから世界樹の根が迫ってくる。世界樹の根は通路拡張しながらもスピードをどんどん上げてくる。
(不味い不味い不味いまず――っ!?」
なんと前からも来た。こいつら地下だからって好き放題やってやがる。やっぱり地下を進むのはリスクが大きすぎた。けど今さら軌道修正なんて出来ない。私には世界樹の根の様に地面を易々と掘り進めるなんて事は出来ないんだから。
前と後ろから迫る世界樹の根。逃げ場はなし。突っ切るしかない。私は小手を信じて前に突き出した。
体が地面から浮いた。なぜかって? それはカンガタとアラガタの攻防が激しくなってきてるからだ。その衝撃はこの都市を揺らしてる。世界樹の根をだませてる今、最大の敵は二人のぶつかり合いと言える。どうにかして会話とかを長引かせてぶつかり合いを極力少なくしてほしい。
それが贅沢な悩みだとはわかってても、そう思わずにはいられないよ。
「ぐえ……」
女にあるまじき声が漏れる。衝撃で体が浮いて吹っ飛んだ先が世界樹の根だった。どうやら私もそこらの瓦礫と同じだと思われてるのか、別段反応なんてない。よかった。けど急いで離れないと、世界樹の根が僅かに動くだけでも私までプチっとされかねない。
それだけ質量に差がある。私は吹っ飛ばされたダメージに鞭打って体を動かす。既に目的の建物は見えてる。あれが最後の一つだ。あれを起動出来れば、こんな落ち目の星からはおさらばできる。だから早く……心は急いでるが、これまでの疲労のせいか体が重い。
そんな折、地面に亀裂が入る。そしてそれはどんどん大きくなっていく。そしてちょっと離れた所に別の世界樹の根が見えた。直上に出てきてうねってる。なんてはた迷惑な……とかおもってると、亀裂が入った道路が崩壊する。
「きゃあああああああ!?」
逃げる事が叶わずに私は地面の崩壊に巻き込まれて地下へと落ちた。もわもわとした砂ぼこりが晴れると、そこは見た事ある場所だった。
「これってカンガタが掘ってた……」
カンガタが目覚めてあの無重力の場所を目指してた時に掘った穴にどうやら私は落ちたようだ。まああいつ滅茶苦茶掘り進めてたからね。更にどでかい世界樹の根がこの都市の地下を縦横無尽に移動してたら、こんな風になってもおかしくな……
「あっ」
私はなんだか手が軽い事を感じた。さっき落ちたせいだろう……私の手から模様替え装置……改めカモフラージュ装置が腕の中から落ちてる。嫌な予感がして、汗が拭きだす。ヤバイ……やつらに目なんて物理的にはなかった筈だけど、見られてると直感でわかる。
(バレてる……)
直ぐこそにカモフラージュ装置はあった。けど、既に私の位置はバレてると思った方がいい。なら、とっても意味なんてない。この地下通路は私が目指す建物へと続いてるのは確定してるんだ。
「くっ!!」
私は地面を蹴った。その瞬間真上から世界樹の根が降ってきた。間一髪にもほどがある。あと数舜、判断が遅れてたら私はひき肉になってただろう。それからも私の後ろから世界樹の根が迫ってくる。世界樹の根は通路拡張しながらもスピードをどんどん上げてくる。
(不味い不味い不味いまず――っ!?」
なんと前からも来た。こいつら地下だからって好き放題やってやがる。やっぱり地下を進むのはリスクが大きすぎた。けど今さら軌道修正なんて出来ない。私には世界樹の根の様に地面を易々と掘り進めるなんて事は出来ないんだから。
前と後ろから迫る世界樹の根。逃げ場はなし。突っ切るしかない。私は小手を信じて前に突き出した。
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