美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Ω103
「ここから出るにはどうしたらいいの? てか入る時は別段何もなかったわよ?」
「貴様は世界樹の巫女だろう? 贄を選ばれた奴を拒否などしない。だがそれが逃げ出すとなると、檻を閉めるのが当然だ」
なるほど。カンガタの言い分は正しい。この星に来た時から、多分アラガタという奴は世界樹を目指せと言っていた。ならラーゼ様を拒否する訳がない。けど逃げだすとなると別だろう。ここまでノコノコとやってきた獲物をみすみす逃すなんて事は普通しない。
「ふむ、一つは起動してるな。見えるか?」
そういってカンガタは指をさす。他のでっかい腕はしつこく迫ってくる世界樹の根を振り払ってるが、案外乗り心地はいい。気を使ってくれてるのだろうか? 私とラーゼ様はカンガタが指さす先を見つめる。指の先には一つの建物がある。その建物は他の場所と違って光ってる。
あれは私達が装置を起動した建物だ。
「あれって私達が起動した場所? あの装置を起動すればいいの?」
「その通りだ。あの装置は、世界樹の力を抑制して利用する為の物だからな」
「それって起動して大丈夫なの?」
確かにラーゼ様の心配はわかる。抑制するのはまあいいけど、利用するって所が気にかかる。それに起動って、あれのせいでここに閉じ込められてる訳じゃないの? 私達が最初に見た時はなんか大人しそうになってたが、それを起こしたみたいになった印象だった。大丈夫なのってのはわかる。
「起動しないといじれないだろう」
「そういう物なのね」
「そういう事だ」
なるほど、起動状態じゃないと弄れないから起動する必要があるのね。なら早くその場に行かないと……とおもうが、世界樹の根が多い。さっきまではあくまで地下の空間だった。けど、今や解放された場所だ。地中の方が根の領域のような気がするが、見た感じ、開放的にうねうね出来るから根も地表の方が動きやすそうに見える。
それに多い多い。まさに尽きる事が無さそうな多さだ。このままじゃ、下に広がる建物が前部なくなるんじゃないかという程。
「このままじゃ街がつぶれるわよ」
「よもやこんな物をまだ残してるとはな……空しい物だ」
何やらカンガタは下の街に想いがあるようだ。まあそれはそうだろう。なにせこの星の神の片割れみたいなものだし……
「案ずるな。あいつも必要な物は壊さないだろう」
「暴れてるのは世界樹よ?」
「対策はしてるさ。なあ……そうだろう?」
その瞬間私とラーゼ様はハッとした。いつの間にか、そこにはもう一体の鎧がいたからだ。それはこの鎧ととてもよく似てる。違いがあるとすれば額だろう。こっちのカンガタは二つの角の様な物が頭から出てるのにたいして、向こうは一つ。
「カンガタ……それを……よこせ」
目の前の鎧がそんな事いう。そしていきなり動きが変わった世界樹の根が、カンガタの背から現れる四本の腕を拘束した。操ってる?
「この星は終わりだアラガタ。命を作れなかった時点でこうなる事は必然だった」
「違う……我は最強だ。全ての世界を手にすれば、星の一つや二つ……そうだろう!!」
目の前の鎧の背中からカンガタと同じような腕が生えてくる。しかしその数が違う。カンガタは四本だが、目の前のアラガタは八本あった。そして奴はその腕をこちらに向けて拳を作る。
「貴様は世界樹の巫女だろう? 贄を選ばれた奴を拒否などしない。だがそれが逃げ出すとなると、檻を閉めるのが当然だ」
なるほど。カンガタの言い分は正しい。この星に来た時から、多分アラガタという奴は世界樹を目指せと言っていた。ならラーゼ様を拒否する訳がない。けど逃げだすとなると別だろう。ここまでノコノコとやってきた獲物をみすみす逃すなんて事は普通しない。
「ふむ、一つは起動してるな。見えるか?」
そういってカンガタは指をさす。他のでっかい腕はしつこく迫ってくる世界樹の根を振り払ってるが、案外乗り心地はいい。気を使ってくれてるのだろうか? 私とラーゼ様はカンガタが指さす先を見つめる。指の先には一つの建物がある。その建物は他の場所と違って光ってる。
あれは私達が装置を起動した建物だ。
「あれって私達が起動した場所? あの装置を起動すればいいの?」
「その通りだ。あの装置は、世界樹の力を抑制して利用する為の物だからな」
「それって起動して大丈夫なの?」
確かにラーゼ様の心配はわかる。抑制するのはまあいいけど、利用するって所が気にかかる。それに起動って、あれのせいでここに閉じ込められてる訳じゃないの? 私達が最初に見た時はなんか大人しそうになってたが、それを起こしたみたいになった印象だった。大丈夫なのってのはわかる。
「起動しないといじれないだろう」
「そういう物なのね」
「そういう事だ」
なるほど、起動状態じゃないと弄れないから起動する必要があるのね。なら早くその場に行かないと……とおもうが、世界樹の根が多い。さっきまではあくまで地下の空間だった。けど、今や解放された場所だ。地中の方が根の領域のような気がするが、見た感じ、開放的にうねうね出来るから根も地表の方が動きやすそうに見える。
それに多い多い。まさに尽きる事が無さそうな多さだ。このままじゃ、下に広がる建物が前部なくなるんじゃないかという程。
「このままじゃ街がつぶれるわよ」
「よもやこんな物をまだ残してるとはな……空しい物だ」
何やらカンガタは下の街に想いがあるようだ。まあそれはそうだろう。なにせこの星の神の片割れみたいなものだし……
「案ずるな。あいつも必要な物は壊さないだろう」
「暴れてるのは世界樹よ?」
「対策はしてるさ。なあ……そうだろう?」
その瞬間私とラーゼ様はハッとした。いつの間にか、そこにはもう一体の鎧がいたからだ。それはこの鎧ととてもよく似てる。違いがあるとすれば額だろう。こっちのカンガタは二つの角の様な物が頭から出てるのにたいして、向こうは一つ。
「カンガタ……それを……よこせ」
目の前の鎧がそんな事いう。そしていきなり動きが変わった世界樹の根が、カンガタの背から現れる四本の腕を拘束した。操ってる?
「この星は終わりだアラガタ。命を作れなかった時点でこうなる事は必然だった」
「違う……我は最強だ。全ての世界を手にすれば、星の一つや二つ……そうだろう!!」
目の前の鎧の背中からカンガタと同じような腕が生えてくる。しかしその数が違う。カンガタは四本だが、目の前のアラガタは八本あった。そして奴はその腕をこちらに向けて拳を作る。
コメント