美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Δ124
『知っている』
厳かにゼルはそういった。けど別段私に驚きはない。神に興味ないってのもあるが、なんとなくゼルはそうじゃないかなっとか思ってた。神とか聞いた時に、もしかしたらゼルは何か知ってるかもしれないとか漠然と思ったんだよね。
私のその予想はどうやら当たってたみたいだ。
「ゼルの方こそ、どこまで知ってるのよ? 私を呼んだのはゼルなの?」
『我ではない。そもそもが……いや、ラーゼはどう思ってる? 自分が神だと思うか?』
何か言いたくない事があるのか……ゼルはあからさまに私に質問してきた。まあゼルは私が妥協してあげる唯一の相手だし、許してあげよう。そもそもそこまで強くも出れないしね。それにその内話してくれそうな気はする。
「私は……別に神なんてどうでもいいわよ。私より美少女じゃなければね」
『ふははは、安心しろ。神には特定の姿など存在しない』
「なるほど、それじゃあこれで憚ることなく私が一番と名乗れる訳だ」
神が相手にならないとなると、私が宇宙一という事を阻むものはもういないと思っていいと思う。私はそう思ってうへへとする。
『貴様はそういう奴だな。気づいてると思うが、貴様自身は神ではない』
なんかゼルがぶっこんできた。いやそりゃあ私自身、神ではないと思ってた。思ってたけど、ちょっとだけね……ちょっとだけ残念だとか思ってる。まあでも神だと実体ないみたいだし、やっぱり美少女がいいよね。
「じゃあ私ってなんなの? この体はここの奴らが神用に作ってたみたいだけど?」
『その内分かる。貴様という存在の意味がな』
「何か意味があるんだ?」
私という存在には可愛いという以外の意味があるらしい。かわいい以外に世界に何が必要なのかよくわからないが、その意味は私が無意識でいていいものなのだろうか? ダメだったらある日突然神から天罰が落ちるとかないよね? 怖いんだけど?
『その心配はない。ラーゼは意味を成している』
「そうなんだ。もしかして最初にゼルと出会ったのってどっかの神の計らい?」
この地に降り立ったのは多分この体がここ産だからだと思う。けどそこで都合よくゼルと会ったのは? まあでもそこで私とゼルが友達になるかどうかはわからない気はするけどね。ゼルは神を知ってるようだけど、神の使途とかではなさそうだしね。
神の命令で私と友達やってる訳ではなさそう。
『必要だと思ったのだろうな。我はそんな気は全くなかったが』
やっぱり最初はゼルは私なんて歯牙にもかけてなかったのね。けど私の魅力にやられたと……うむうむそれは仕方ないね。だって私宇宙一だし。
『マナの流れは滞りなく流れている。そろそろ行け。目的があるのだろう?』
「そうね。けど、ゼルは助けてくれない訳? 友達でしょ?」
『その時がくれば我も駆け付けよう』
そういってゼルは眼を閉じる。こいつどんだけ寝てるのよ……とかおもったが、まあいいか。その内力をかしてくれる気はあるみたいだしね。とりあえずゼルにはマナの供給だけでも助かってるし。本当はもっとぐーたらしたい所だけど、戻ろう。
外がどうなってるかわからないしね。私は眼を閉じて、意識を表層へとひっぱりあげる。そして意識が体とリンクした時、何やら生暖かい物が降って来た事を感じた。口元にかかったそれを無意識にペロッとすると鉄の味がした。
「まず……」
そんな事を口にした私。私の上にはうさぎっ子が覆いかぶさってた。そしてその背中からは腕が生えてた。いや、刺さってた。
「退け、それは私の物だ」
そういうのはラジエルだった。ラジエルがうさぎっ子の背中から自身の手を抜きだす。私は気づいた。今の鉄の味がなんなのか……けどどうしてラジエルが? 私の頭は混乱しそうになってけど、それは起きない。
なぜなら一つの真実だけで十分だからだ。ラジエルを殺す理由なんていくらでもある。けど、その最上に今、うさぎっ子を手に掛けたから――が追加された。
厳かにゼルはそういった。けど別段私に驚きはない。神に興味ないってのもあるが、なんとなくゼルはそうじゃないかなっとか思ってた。神とか聞いた時に、もしかしたらゼルは何か知ってるかもしれないとか漠然と思ったんだよね。
私のその予想はどうやら当たってたみたいだ。
「ゼルの方こそ、どこまで知ってるのよ? 私を呼んだのはゼルなの?」
『我ではない。そもそもが……いや、ラーゼはどう思ってる? 自分が神だと思うか?』
何か言いたくない事があるのか……ゼルはあからさまに私に質問してきた。まあゼルは私が妥協してあげる唯一の相手だし、許してあげよう。そもそもそこまで強くも出れないしね。それにその内話してくれそうな気はする。
「私は……別に神なんてどうでもいいわよ。私より美少女じゃなければね」
『ふははは、安心しろ。神には特定の姿など存在しない』
「なるほど、それじゃあこれで憚ることなく私が一番と名乗れる訳だ」
神が相手にならないとなると、私が宇宙一という事を阻むものはもういないと思っていいと思う。私はそう思ってうへへとする。
『貴様はそういう奴だな。気づいてると思うが、貴様自身は神ではない』
なんかゼルがぶっこんできた。いやそりゃあ私自身、神ではないと思ってた。思ってたけど、ちょっとだけね……ちょっとだけ残念だとか思ってる。まあでも神だと実体ないみたいだし、やっぱり美少女がいいよね。
「じゃあ私ってなんなの? この体はここの奴らが神用に作ってたみたいだけど?」
『その内分かる。貴様という存在の意味がな』
「何か意味があるんだ?」
私という存在には可愛いという以外の意味があるらしい。かわいい以外に世界に何が必要なのかよくわからないが、その意味は私が無意識でいていいものなのだろうか? ダメだったらある日突然神から天罰が落ちるとかないよね? 怖いんだけど?
『その心配はない。ラーゼは意味を成している』
「そうなんだ。もしかして最初にゼルと出会ったのってどっかの神の計らい?」
この地に降り立ったのは多分この体がここ産だからだと思う。けどそこで都合よくゼルと会ったのは? まあでもそこで私とゼルが友達になるかどうかはわからない気はするけどね。ゼルは神を知ってるようだけど、神の使途とかではなさそうだしね。
神の命令で私と友達やってる訳ではなさそう。
『必要だと思ったのだろうな。我はそんな気は全くなかったが』
やっぱり最初はゼルは私なんて歯牙にもかけてなかったのね。けど私の魅力にやられたと……うむうむそれは仕方ないね。だって私宇宙一だし。
『マナの流れは滞りなく流れている。そろそろ行け。目的があるのだろう?』
「そうね。けど、ゼルは助けてくれない訳? 友達でしょ?」
『その時がくれば我も駆け付けよう』
そういってゼルは眼を閉じる。こいつどんだけ寝てるのよ……とかおもったが、まあいいか。その内力をかしてくれる気はあるみたいだしね。とりあえずゼルにはマナの供給だけでも助かってるし。本当はもっとぐーたらしたい所だけど、戻ろう。
外がどうなってるかわからないしね。私は眼を閉じて、意識を表層へとひっぱりあげる。そして意識が体とリンクした時、何やら生暖かい物が降って来た事を感じた。口元にかかったそれを無意識にペロッとすると鉄の味がした。
「まず……」
そんな事を口にした私。私の上にはうさぎっ子が覆いかぶさってた。そしてその背中からは腕が生えてた。いや、刺さってた。
「退け、それは私の物だ」
そういうのはラジエルだった。ラジエルがうさぎっ子の背中から自身の手を抜きだす。私は気づいた。今の鉄の味がなんなのか……けどどうしてラジエルが? 私の頭は混乱しそうになってけど、それは起きない。
なぜなら一つの真実だけで十分だからだ。ラジエルを殺す理由なんていくらでもある。けど、その最上に今、うさぎっ子を手に掛けたから――が追加された。
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