美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Δ108
(なんだあれ?)
私の素直な感想はまさにソレだった。オウラムがアンティカを持ってるなんて話は聞いた事ないが? まあそもそもオウラムって国の情報はそんなにないわけだけど……けどそれでもほかの種があんな外部装置を使うなんて……だよ。
だって人種以外の種は身体能力が相応に高い。外部装置なんて必要ないくらいにね。だからまさか奴らがアンティカを持ってるなんて……しかもなんかボロボロだったのに、いきなり装甲を纏って八岐大蛇をぶっ倒すし。
なにあのチートな装備? アンティカのグレードアップも狙ってたこちらとしては、別の国があんなアンティカを持ってるのは複雑だ。アンティカはこちら側が進んでると思ってたからね。技術者連中はきっとハンカチ噛んで嫉妬してるだろう。
(それにしても……あれもマナを放ってない?)
いや、そもそもアンティカはマナで動いてる。だからそれ自体は不思議ではない。けど、普通は体内で完結してる。それこそゼロみたいに外に影響を及ぼす為でもないと、体外になんて排出しない。だってそんなことやってたら直ぐにエネルギーが枯渇するからだ。
ゼロのあの赤いマナだって本体を動かすのとは別のエネルギーを搭載して散布してるんだ。なのに……だ。あの紫色の外装を纏ったアンティカは本体から常にマナを放出してる様に見える。いや、ついさっきまではそうじゃなかった。
というか、そもそもマナの質も違う。他のオウラムの奴らをみる。私達側はぽかんとしてるが、オウラム側は沸いてる。まあ止めを刺したのがそちら側だからだろう。まあそれはいい。美味しい所を持ってかれたからって嫉妬する程に私の心は狭くはない。
寧ろ、早くやれよ――とおもう。なのでそれはいい。問題はそんな歓喜に沸いてるオウラム勢だ。奴ら……全員マナの質が変わってる。進化をすると独自のマナを持つというのは私の持論だが……それにあてはめると、かれらは皆、進化してる事になる。
(そんな事があり得る?)
だって進化とはそうそう出来ない物……らしい。蛇が言うにはその筈だ。そしてこの数年、私はこの世界を我が物顔でそれなりに闊歩して領土を広げてきたわけだ。その中でいくつもの種と渡り合ってきた。その中に進化した奴は一人もいなかった。
それなりに年月を生きてる種でもそれだ。もしかしたら、隠してた? とか疑うが自分達の種の存亡のその瞬間まで隠す奴はいないだろう。切り札は切らないと意味ないのである。そんな進化した……かもしれないやつらがここには一杯。
そんな事はあり得るだろうかって思うのは普通だ。てかさっきまではそんな事なかった。うさぎっ子が消えたあたりで異変が起きた。
(命を犠牲にすれば、進化できる?)
でもそれならもっと進化した奴がいておかしくない。だって命が軽いこの世界ではそんな難しいことではない。多分うさぎっ子には何かあったんだ。とりあえず直近の危機は去った。なら次はスナフスキン。前線の奴等は既にそれを見据えてる。
私達も一時的に歌を止めてそれをみてる。すると紫色のアンティカがこちらを見た。なんだ? なんか嫌らしい視線を感じる。そんな事を感じてると、オウラム勢の声に名前が載りだした。その声は『セーファ』と『ラジエル』と叫んでる。
「ラジエル?」
私は首を傾げる。セーファというのは多分あの炎の女だろう。という事はラジエルはあのアンティカを操縦してる奴? あいつがアンティカに乗ってる? 衝撃である。けどそれしか考え付かない。まあけど、もともとあいつそんな強そうでもないしね。おかしくはないか。
私はそう思って納得するよ。まあなんかあのアンティカ自体が進化してる様に見えなくもないが……そこはきにしない。
私の素直な感想はまさにソレだった。オウラムがアンティカを持ってるなんて話は聞いた事ないが? まあそもそもオウラムって国の情報はそんなにないわけだけど……けどそれでもほかの種があんな外部装置を使うなんて……だよ。
だって人種以外の種は身体能力が相応に高い。外部装置なんて必要ないくらいにね。だからまさか奴らがアンティカを持ってるなんて……しかもなんかボロボロだったのに、いきなり装甲を纏って八岐大蛇をぶっ倒すし。
なにあのチートな装備? アンティカのグレードアップも狙ってたこちらとしては、別の国があんなアンティカを持ってるのは複雑だ。アンティカはこちら側が進んでると思ってたからね。技術者連中はきっとハンカチ噛んで嫉妬してるだろう。
(それにしても……あれもマナを放ってない?)
いや、そもそもアンティカはマナで動いてる。だからそれ自体は不思議ではない。けど、普通は体内で完結してる。それこそゼロみたいに外に影響を及ぼす為でもないと、体外になんて排出しない。だってそんなことやってたら直ぐにエネルギーが枯渇するからだ。
ゼロのあの赤いマナだって本体を動かすのとは別のエネルギーを搭載して散布してるんだ。なのに……だ。あの紫色の外装を纏ったアンティカは本体から常にマナを放出してる様に見える。いや、ついさっきまではそうじゃなかった。
というか、そもそもマナの質も違う。他のオウラムの奴らをみる。私達側はぽかんとしてるが、オウラム側は沸いてる。まあ止めを刺したのがそちら側だからだろう。まあそれはいい。美味しい所を持ってかれたからって嫉妬する程に私の心は狭くはない。
寧ろ、早くやれよ――とおもう。なのでそれはいい。問題はそんな歓喜に沸いてるオウラム勢だ。奴ら……全員マナの質が変わってる。進化をすると独自のマナを持つというのは私の持論だが……それにあてはめると、かれらは皆、進化してる事になる。
(そんな事があり得る?)
だって進化とはそうそう出来ない物……らしい。蛇が言うにはその筈だ。そしてこの数年、私はこの世界を我が物顔でそれなりに闊歩して領土を広げてきたわけだ。その中でいくつもの種と渡り合ってきた。その中に進化した奴は一人もいなかった。
それなりに年月を生きてる種でもそれだ。もしかしたら、隠してた? とか疑うが自分達の種の存亡のその瞬間まで隠す奴はいないだろう。切り札は切らないと意味ないのである。そんな進化した……かもしれないやつらがここには一杯。
そんな事はあり得るだろうかって思うのは普通だ。てかさっきまではそんな事なかった。うさぎっ子が消えたあたりで異変が起きた。
(命を犠牲にすれば、進化できる?)
でもそれならもっと進化した奴がいておかしくない。だって命が軽いこの世界ではそんな難しいことではない。多分うさぎっ子には何かあったんだ。とりあえず直近の危機は去った。なら次はスナフスキン。前線の奴等は既にそれを見据えてる。
私達も一時的に歌を止めてそれをみてる。すると紫色のアンティカがこちらを見た。なんだ? なんか嫌らしい視線を感じる。そんな事を感じてると、オウラム勢の声に名前が載りだした。その声は『セーファ』と『ラジエル』と叫んでる。
「ラジエル?」
私は首を傾げる。セーファというのは多分あの炎の女だろう。という事はラジエルはあのアンティカを操縦してる奴? あいつがアンティカに乗ってる? 衝撃である。けどそれしか考え付かない。まあけど、もともとあいつそんな強そうでもないしね。おかしくはないか。
私はそう思って納得するよ。まあなんかあのアンティカ自体が進化してる様に見えなくもないが……そこはきにしない。
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