美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Δ47
皆の様子がおかしい……湖からあふれ出したマナの影響だろうか? 多分そうだと思う。だって籠の結界で守られてる私側でも被害が出てる。結界の中にも蝶の様な姿をとったマナが普通に入り込んでるからね。こいつらが原因だと考えるのが妥当だろう。けどそれなら私は何故に無事なのか? 皆頭を押さえて蹲ってるのに、私ははっきりいって全然平気だ。やっぱり鍛え方が違うから……かな? ごめんなさい、私全く鍛えてない。多分私が大丈夫なのはマナの桁の違うかな?
予想だけど。まあそれならキララだって無事でもおかしくなさそうだけど、キララは所詮は借り物の力を使ってるだけに過ぎない。だからキララ本人としてのマナの総量は一般的な人種とさほど変わらないから普通に周囲の人達と同じようになってるんだろう。まあ人種以外の種族の皆も耐えられてないから、多分そうそう耐えられるものでもないのかもだけど。私はほら……凄いから。私のマナはクリスタルウッドを介しての世界中のマナ。それが私のマナなんだから、私は世界なのである。
それは到底一人が宿すマナとしては規格外というか、反則に近い。多少のマナなんて私にとっては誤差みたいなものだ。だからこの程度のマナが何か干渉してきても、私には何の影響も与える事はないって事なんだろう。けどここのマナはこの星のマナとは違う。だから私以外の人達にはこの程度でも効くんだろう。何されてるのかは……わかんないけど……
「このままじゃヤバいよね」
蝶の形をしたマナは干渉しやすい奴に大量に群がってる。その筆頭がキララだ。どうしてキララだけが私のマナを大量に受け入れる事ができるのか謎だったけど、多分通しやすいんだろうね。そういう回路が丈夫で太いのかわからないけど、だからこそキララは私の膨大なマナを無尽蔵に引き出せる。けどそれはこの蝶の姿をしたマナにしてみれば、通り道が広く大きい訳で……キララの周りの蝶は他の奴らの三倍くらいの量がいて全身をほぼ覆ってる。
もしも苦しんでる人がいなかったら……この光景を素直に楽しめてたのに……もったいない。だってそれほどに幻想的な物だ。そんな事を思ってると、聞き覚えのある声が届く。
「やはり、中心には効かないようですね。我らのマナは」
それはティアラだ。けど……ティアラではない。なにいってるんだって思うかもだけど、しょうがないじゃん。だってそうなんだもん。つまり今喋ってるアレは見た目はティアラだけど、中身が違うって事だ。効かないってのはさっきから私目がけてくる蝶たちが私に触れる前に崩れて行ってる事を言ってるんだと思う。何もしてないのに崩れてくんだよね。
「まさかこの地に中心その者が来るとはな。それに……」
何やら私をとても真剣に見てくるティアラ……にとりついてる奴。まさか惚れたか? まあそれはしょうがない。私も惚れられるのは日常茶飯事なので気にしないよ。
「貴様は神の手の者か?」
「神?」
何? 神とかいる訳? まあ色々と前の世界ではいない存在いっぱいいるし、神がいてもおかしくはないよね。でも相手にはしたくない。そもそも神の手の者って……面識すらないが?
「さあ、私は私だけど?」
「ふむ……戯れか。まあ奴らならこういう事もやるかもな」
なにやらその言葉では神に会った事あるような言い方だ。それになんか勝手に納得してるし。
「貴様は、貴様という存在を定義できるか?」
「定義って言われても? 私はラーゼ。宇宙一の美少女で間違いないわよ?」
そんな事を普通に言うとなんかティアラの中の奴はちょっと止まって笑い出す。
「ふはははは、いや確かにそうだ。貴様に聞いても意味はない。貴様は確かに一つの命なのだろう。そしてそこまで辿り着いた命。神の戯れの成功例といった所か。だがそれを使ったという事はなかなかに気に入ったのか……あてつけか……」
「なんだか話が見えないわよ?」
私はとりあえず自身の中からマナを溢れ出して蝶たちを周辺から引きはがす。
「うっ――あ、私……ラーゼさ――この器を壊す気はないので今は返そう。だが、我らは常に君達を見てる。その意味が中心の君ならわかるだろう? なあに、直ぐにまた会える。今度は私自身の体でね」
私のマナの余波で一時的に正気を取り戻したティアラ。けどどうやらそこまで心配する必要はなかったみたい? まあ私じゃなかったら、引きはがせなかっような気もするけど。こいつの気配が消え去る瞬間、周囲の他の人達からも同じような気配を感じる。まさか全員にさっきみたいな奴が入る気だった? 気持ち悪い。
「私達を見てる……ね。エッチな奴ら」
私はそういってマナを止める……ことはできそうになかったから、適当な魔法を空に向かって……いや手近に見える星に向かって撃っといた。届くからは知らない。けど、まあ人の世界に勝ってにきたお返しということで、大人しく受けとけ。
予想だけど。まあそれならキララだって無事でもおかしくなさそうだけど、キララは所詮は借り物の力を使ってるだけに過ぎない。だからキララ本人としてのマナの総量は一般的な人種とさほど変わらないから普通に周囲の人達と同じようになってるんだろう。まあ人種以外の種族の皆も耐えられてないから、多分そうそう耐えられるものでもないのかもだけど。私はほら……凄いから。私のマナはクリスタルウッドを介しての世界中のマナ。それが私のマナなんだから、私は世界なのである。
それは到底一人が宿すマナとしては規格外というか、反則に近い。多少のマナなんて私にとっては誤差みたいなものだ。だからこの程度のマナが何か干渉してきても、私には何の影響も与える事はないって事なんだろう。けどここのマナはこの星のマナとは違う。だから私以外の人達にはこの程度でも効くんだろう。何されてるのかは……わかんないけど……
「このままじゃヤバいよね」
蝶の形をしたマナは干渉しやすい奴に大量に群がってる。その筆頭がキララだ。どうしてキララだけが私のマナを大量に受け入れる事ができるのか謎だったけど、多分通しやすいんだろうね。そういう回路が丈夫で太いのかわからないけど、だからこそキララは私の膨大なマナを無尽蔵に引き出せる。けどそれはこの蝶の姿をしたマナにしてみれば、通り道が広く大きい訳で……キララの周りの蝶は他の奴らの三倍くらいの量がいて全身をほぼ覆ってる。
もしも苦しんでる人がいなかったら……この光景を素直に楽しめてたのに……もったいない。だってそれほどに幻想的な物だ。そんな事を思ってると、聞き覚えのある声が届く。
「やはり、中心には効かないようですね。我らのマナは」
それはティアラだ。けど……ティアラではない。なにいってるんだって思うかもだけど、しょうがないじゃん。だってそうなんだもん。つまり今喋ってるアレは見た目はティアラだけど、中身が違うって事だ。効かないってのはさっきから私目がけてくる蝶たちが私に触れる前に崩れて行ってる事を言ってるんだと思う。何もしてないのに崩れてくんだよね。
「まさかこの地に中心その者が来るとはな。それに……」
何やら私をとても真剣に見てくるティアラ……にとりついてる奴。まさか惚れたか? まあそれはしょうがない。私も惚れられるのは日常茶飯事なので気にしないよ。
「貴様は神の手の者か?」
「神?」
何? 神とかいる訳? まあ色々と前の世界ではいない存在いっぱいいるし、神がいてもおかしくはないよね。でも相手にはしたくない。そもそも神の手の者って……面識すらないが?
「さあ、私は私だけど?」
「ふむ……戯れか。まあ奴らならこういう事もやるかもな」
なにやらその言葉では神に会った事あるような言い方だ。それになんか勝手に納得してるし。
「貴様は、貴様という存在を定義できるか?」
「定義って言われても? 私はラーゼ。宇宙一の美少女で間違いないわよ?」
そんな事を普通に言うとなんかティアラの中の奴はちょっと止まって笑い出す。
「ふはははは、いや確かにそうだ。貴様に聞いても意味はない。貴様は確かに一つの命なのだろう。そしてそこまで辿り着いた命。神の戯れの成功例といった所か。だがそれを使ったという事はなかなかに気に入ったのか……あてつけか……」
「なんだか話が見えないわよ?」
私はとりあえず自身の中からマナを溢れ出して蝶たちを周辺から引きはがす。
「うっ――あ、私……ラーゼさ――この器を壊す気はないので今は返そう。だが、我らは常に君達を見てる。その意味が中心の君ならわかるだろう? なあに、直ぐにまた会える。今度は私自身の体でね」
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