美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
θ58
一隻の船を空へと飛ばす。いま、この船には私と数名の乗り組み員しかいない。まあ別に乗っててもらってもいいんだけど……ほら、まだ大勢にしられる訳にもいかないしね。私は船の操舵室にいる。最低限の人数が今は操縦してこの船をとばしてる。私は自分専用の席についてる。船長とは別のさらに豪華そうな椅子があるのだ。そして船はゆっくりと高度を上げてさっきまでいた街が小さくなるまで上昇した。
まあ真下の街は見えないんだけど……とりあえず雲の中に入ったので街の偉い奴らに警戒されることもないでしょう。
「それじゃあ……ちょっとこの船、借りるわよ」
元々私のだけどね。私は椅子に座ったまま魔力を開放する。その瞬間、操縦官を握ってた人が「ひっ」とおびえた様な声を出したけど、気にしない。私はそんな細々とした調整ができない。出来たらそれこそ私は最強になれるんだけど……無理な物は仕方ない。私は最初に容姿に全振りしたからね。多分魔力操作とかも全部犠牲にしたことで私は今の私になったのだ。それに対して後悔なんてしてない。
だって私は宇忠一可愛い。きっとすべての生命体で一番だと自負できる。そして可愛ければ後はどうにでもなるのだ。それを私は証明してきたみたいな? この地位だってそうだしね。可愛くなければここにはいない。まあけど、自身で魔力を開放すれば普段なら自滅までがワンセットの私。けど今はそうなってない。それはこの椅子に秘密がある。この椅子はただの椅子ではなく、我が領の科学者や研究者が作り上げた逸品なのである。
私の魔力を船全体へと流してこの船の真の姿と機能を解放するための装置であり、複雑な魔術式を事前に組み込まれたこの椅子は私の魔力の反動を分散させてくれる役割もある。だからこの椅子に座って魔力を流し続けても私は大丈夫なのだ。まああんまり気合入れすぎると多分椅子事壊れるだろうけどね。
私の魔力が船全体に行きわたり船全体が輝きだす。床を始め壁、天井……その全てがだ。最初は私の魔力の圧力にビビってた人たちもそのあまりの美しい光景に私の前にひれ伏してる。うむうむ、いい心がけである。
「さてと」
私は椅子のひじ掛けにあるボタンを押す。すると左右から鍵盤みたいなものが私の前に出てきた。このモードになると、全ての権限は私のものになるのだ。なので私が動かす必要がある。まあけど今回は船を動かす気はない。なので単純でいい。私は一つの鍵盤を押して音を出す。そして一定のリズムを刻んで別の鍵盤を押す。紡がれていく音は決して美しい旋律にはなってない。だってそれもそのはず。
私別にピアノとか弾けないしね。ただ説明書通りにやってるだけだ。きっとピアノの心得がある人がやるとまるで演奏してるようになるんだろう。けど私は左右の手一本づつでペコペコやってるから演奏してるようには決してみえない。全く、私に何を期待してこんな操縦方にしたのやら。とりあえず最後の一音を奏でて終了。すると微振動が船に伝わる。そしてこの操縦室に街の全景が浮かび上がった。
さらにそこに一つの赤い点が示されてる。
「ふふ、この状態じゃどこにも隠れられないよサイオス」
私は獲物を見つけて舌なめずりするよ。
まあ真下の街は見えないんだけど……とりあえず雲の中に入ったので街の偉い奴らに警戒されることもないでしょう。
「それじゃあ……ちょっとこの船、借りるわよ」
元々私のだけどね。私は椅子に座ったまま魔力を開放する。その瞬間、操縦官を握ってた人が「ひっ」とおびえた様な声を出したけど、気にしない。私はそんな細々とした調整ができない。出来たらそれこそ私は最強になれるんだけど……無理な物は仕方ない。私は最初に容姿に全振りしたからね。多分魔力操作とかも全部犠牲にしたことで私は今の私になったのだ。それに対して後悔なんてしてない。
だって私は宇忠一可愛い。きっとすべての生命体で一番だと自負できる。そして可愛ければ後はどうにでもなるのだ。それを私は証明してきたみたいな? この地位だってそうだしね。可愛くなければここにはいない。まあけど、自身で魔力を開放すれば普段なら自滅までがワンセットの私。けど今はそうなってない。それはこの椅子に秘密がある。この椅子はただの椅子ではなく、我が領の科学者や研究者が作り上げた逸品なのである。
私の魔力を船全体へと流してこの船の真の姿と機能を解放するための装置であり、複雑な魔術式を事前に組み込まれたこの椅子は私の魔力の反動を分散させてくれる役割もある。だからこの椅子に座って魔力を流し続けても私は大丈夫なのだ。まああんまり気合入れすぎると多分椅子事壊れるだろうけどね。
私の魔力が船全体に行きわたり船全体が輝きだす。床を始め壁、天井……その全てがだ。最初は私の魔力の圧力にビビってた人たちもそのあまりの美しい光景に私の前にひれ伏してる。うむうむ、いい心がけである。
「さてと」
私は椅子のひじ掛けにあるボタンを押す。すると左右から鍵盤みたいなものが私の前に出てきた。このモードになると、全ての権限は私のものになるのだ。なので私が動かす必要がある。まあけど今回は船を動かす気はない。なので単純でいい。私は一つの鍵盤を押して音を出す。そして一定のリズムを刻んで別の鍵盤を押す。紡がれていく音は決して美しい旋律にはなってない。だってそれもそのはず。
私別にピアノとか弾けないしね。ただ説明書通りにやってるだけだ。きっとピアノの心得がある人がやるとまるで演奏してるようになるんだろう。けど私は左右の手一本づつでペコペコやってるから演奏してるようには決してみえない。全く、私に何を期待してこんな操縦方にしたのやら。とりあえず最後の一音を奏でて終了。すると微振動が船に伝わる。そしてこの操縦室に街の全景が浮かび上がった。
さらにそこに一つの赤い点が示されてる。
「ふふ、この状態じゃどこにも隠れられないよサイオス」
私は獲物を見つけて舌なめずりするよ。
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