美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
θ3
「カンパーイ!!」
そんな私の音頭ともにカチャンカチャンという音が響く。そしてぶつかり合って揺れてるオレンジ色の液体を一気に煽る私。疲れ果てた身体に染み入るようだよ。かなり汗かいたからね。今はもう汗も流してさっぱりとしてるけどさ、初めての事って疲れるよね。こう、肉体だけじゃなくてさ、精神とかの部分もね。だからこうやって美味しいものが必要なのだ。
ようはこれは打ち上げだ。私達の初ステージは大成功を納めたと言って過言ではない。夢の様な時間は終わった。私たちはこの成功を抱き合って涙を流しながら喜びを分かち合ったんだ。そしてそれは何も私達五人だけじゃない。裏方の皆もよくやってくれた。だからこそ、今この会場にはそれはもうかなりの数の人数がいる。やっぱり最初は皆でこの達成感を分かち合わないとは思わない?
私基本、独占欲強いけど、なんでもかんでも欲しがる空気読めない奴じゃないから。まあ読まずに行動する事もあるけど、一人で楽しむよりも皆でって感覚もちゃんと知ってる。出来る女なのである。
皆さん、まずは口々に私へのお礼と賛辞をくれる。まあ一応私達プリムローズのお披露目会大成功の打ち上げだからね。皆私達の成功を自分の事のように喜んでくれている。そしてこの打ち上げの経費は私が出してるみたいな物だし、それも含まれてるだろう。そしてそんな仲間意識とは違う感じに挨拶に来る奴らもいる。
そいつらはここの大半の人達よりも服装がいい。大体、裏方に回ってる人達はまあ普通にファイラル領で雇った普通の人達だ。いわば平民。けどその人達は招待客だから、平民よりも良い物を着てると言うわけ。
なぜそんな人達を招いてるのか……それは彼らはスポンサー候補だからだ。アイドルとかこの世界の人達は知らないし、まずは見てもらって、私たちに投資してくれるか見当して貰おうかなってね。人種の国は色々と大変だけど、溜め込んでる奴は溜め込んでるのだ。
「今も美しいですが、ステージ上ではまさに女神の様な印象を受けましたぞ」
「うふふ、案外間違って無いかもですねそれ」
「これは素晴らしい物だった! ぜひとも契約させてくれ! それと……契約が成立した暁にはこちらの望む服で歌ってくれたりとかは……」
「額によりますね」
「いやはや、本当に本当に本当に…………素晴らしかったです」
「ふふ、視線が一部に集中しちゃってますよ」
どうやら、なかなかに好評のようだね。素晴らしい事だよ。なんか下心が透けて見えるけど、それはまあ仕方ない。可愛い子をみると発情しちゃうよね。一通り挨拶を済ませてようやく私は食事にありつくよ。全く、本当に影武者でもたてようかしら? 偉くなると、こういう挨拶的な物で疲れちゃうからね。だいたい蛇に押し付けるんだけど、どうしても私じゃないとダメなときってあるじゃん。
これとかね。影武者がいれば、こんな些事に私が出張る必要なくなるしね。でもここで言う些事は作り笑顔を振りまく挨拶であって、頑張った皆と労を労い合う事じゃない。そこは明確に分けとかないとね。私はこういう場は嫌いじゃない。
「あのあの……ごめんなさい……あの」
私がそこらのテーブルの料理をぱくついてると、そんな声が聞こえてきた。視線を向けてみると、我等がプリムローズのメンバーである一人が男たちに囲まれてるじゃない。まあでも無理はないよね。だって私達、大成功だったわけだしね。気弱そうなあの娘なら特に男どもに狙われそうな感じが凄いもん。
(うんうん――あれ?)
ふと別の方向もみると、人だかりのなかにはこちらもプリムローズのメンバーの一人が……てか別々の方向で、それぞれ私以外の……私以外のプリムローズのメンバーが男どもに群がられてる。なのに、私はというと……
(だ、誰も寄ってこないんですけど!?)
おかしい……私は世界一、宇宙一の美少女のはずなのに!! そんな事を心の内で叫んだ。
そんな私の音頭ともにカチャンカチャンという音が響く。そしてぶつかり合って揺れてるオレンジ色の液体を一気に煽る私。疲れ果てた身体に染み入るようだよ。かなり汗かいたからね。今はもう汗も流してさっぱりとしてるけどさ、初めての事って疲れるよね。こう、肉体だけじゃなくてさ、精神とかの部分もね。だからこうやって美味しいものが必要なのだ。
ようはこれは打ち上げだ。私達の初ステージは大成功を納めたと言って過言ではない。夢の様な時間は終わった。私たちはこの成功を抱き合って涙を流しながら喜びを分かち合ったんだ。そしてそれは何も私達五人だけじゃない。裏方の皆もよくやってくれた。だからこそ、今この会場にはそれはもうかなりの数の人数がいる。やっぱり最初は皆でこの達成感を分かち合わないとは思わない?
私基本、独占欲強いけど、なんでもかんでも欲しがる空気読めない奴じゃないから。まあ読まずに行動する事もあるけど、一人で楽しむよりも皆でって感覚もちゃんと知ってる。出来る女なのである。
皆さん、まずは口々に私へのお礼と賛辞をくれる。まあ一応私達プリムローズのお披露目会大成功の打ち上げだからね。皆私達の成功を自分の事のように喜んでくれている。そしてこの打ち上げの経費は私が出してるみたいな物だし、それも含まれてるだろう。そしてそんな仲間意識とは違う感じに挨拶に来る奴らもいる。
そいつらはここの大半の人達よりも服装がいい。大体、裏方に回ってる人達はまあ普通にファイラル領で雇った普通の人達だ。いわば平民。けどその人達は招待客だから、平民よりも良い物を着てると言うわけ。
なぜそんな人達を招いてるのか……それは彼らはスポンサー候補だからだ。アイドルとかこの世界の人達は知らないし、まずは見てもらって、私たちに投資してくれるか見当して貰おうかなってね。人種の国は色々と大変だけど、溜め込んでる奴は溜め込んでるのだ。
「今も美しいですが、ステージ上ではまさに女神の様な印象を受けましたぞ」
「うふふ、案外間違って無いかもですねそれ」
「これは素晴らしい物だった! ぜひとも契約させてくれ! それと……契約が成立した暁にはこちらの望む服で歌ってくれたりとかは……」
「額によりますね」
「いやはや、本当に本当に本当に…………素晴らしかったです」
「ふふ、視線が一部に集中しちゃってますよ」
どうやら、なかなかに好評のようだね。素晴らしい事だよ。なんか下心が透けて見えるけど、それはまあ仕方ない。可愛い子をみると発情しちゃうよね。一通り挨拶を済ませてようやく私は食事にありつくよ。全く、本当に影武者でもたてようかしら? 偉くなると、こういう挨拶的な物で疲れちゃうからね。だいたい蛇に押し付けるんだけど、どうしても私じゃないとダメなときってあるじゃん。
これとかね。影武者がいれば、こんな些事に私が出張る必要なくなるしね。でもここで言う些事は作り笑顔を振りまく挨拶であって、頑張った皆と労を労い合う事じゃない。そこは明確に分けとかないとね。私はこういう場は嫌いじゃない。
「あのあの……ごめんなさい……あの」
私がそこらのテーブルの料理をぱくついてると、そんな声が聞こえてきた。視線を向けてみると、我等がプリムローズのメンバーである一人が男たちに囲まれてるじゃない。まあでも無理はないよね。だって私達、大成功だったわけだしね。気弱そうなあの娘なら特に男どもに狙われそうな感じが凄いもん。
(うんうん――あれ?)
ふと別の方向もみると、人だかりのなかにはこちらもプリムローズのメンバーの一人が……てか別々の方向で、それぞれ私以外の……私以外のプリムローズのメンバーが男どもに群がられてる。なのに、私はというと……
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