美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Σ55
「え?」
溢れ出る血を見ても現実味がなかった。遠くに落ちてる手が、自分のものだって、思えない。けどそんな傷に冷えた手が添えられて私の血を受け止めてる。そして鉄血種の少女がそんな私の血に艶めかしい舌を這わせる。
「うーん、美味しい」
そう言って少女は手に受けてた血をなめ取って私の背中に回ってその手で私自身を絡めとりながら、再び無くなった手の方へとさっき舐め取った方の手を向ける。私には逃げたいけど、体が動かなかった。力とかじゃない、何かで体を縛られてるような感じ。少女はまた再び私の血をなめるのか? と思いきや、彼女手が肉をかき分けるようなジュクジュクした感覚が私を襲う。
「ああっ!? あああああああああああ!!」
痛みもそうだけど、体内を別の何かが這いずり回る感覚が気味が悪かった。そんてそんな私の冷や汗さえも少女はぺろりと舐める。つま先立ちになって後ろから私の首筋にその小さな舌を這わせてるのがわかる。
「お姉さんの味、今まで食べたのの中で一番かもだよ」
耳元でそうささやかれる。けど、そんなの全然うれしくない。けどこのままじゃ私は少女の餌になるしかない。人種の無力さを私はかみしめてるよ。こんな少女にさえ、何もできない人種の弱さ。本当に私たちはこの世界ではちっぽけだ。向こうの世界なら、人は世界の覇者だったのに……世界が変わればこうも変わってしまう。向こうの世界がどれだけ恵まれてたのか……それがわかる。
「もう我慢できないかも」
そう言って彼女は私のなくなった手のところから突っ込んでる自身の手を激しくかき回す。漏れる声がおさえられない。もう私は少女のなすがまま……めまいがしてきて、冷や汗もダラダラと出てる。
「お姉さんの頭はきっととっても美味しいよね」
そういう少女もハアハアと興奮してるみたい。私の首に冷たい手の感触が伝わる。そしてその手が前に回らされて私の首を包むようにした。ぞくっとなる。少女は私の首をもぐつもりだ。こんな小さくて細い腕でも、人種の首をもぐことなんて造作もない。それは私の手が一瞬でとんだことで証明済みだ。
(ここまでなのかな?)
「お姉さん、一つになろ」
少女の甘い声が響く。けどその時、銃声が響いた。
「今だ! 逃げろ!!」
体が動く。私が離れた瞬間、さらなる銃声の雨が響く。私はとりあえず自身の手を回収する。キララなら、どんな病気も部位破損でもそこから生えるみたいに治せるけど、私はそうじゃない。だからあの少女がこの手を食べてたら、どうしようもなかった。でもそれはなされなかった。私たちは少女に絶え間なく攻撃しつつ散開する。
私も動きを止める銃弾を撃ち込みつつ、援護する。けど、少女は額から血を流しながらも歩みをとめない。
「あははは、邪魔しないでよ。あんた達は前菜にもならないんだから!」
私はメインディッシュかな? ぞくっとするよ。すると少女が消えた。そして一人の兵士、大の大人が足首掴まれて振り回されて壁に頭を叩きつけられて胴体と頭が分離してた。
本当にあの体のどこにそんな力が……けどそれよりも厄介なのはあの消えるのだ。あれをやられると、気づかないうちに殺される。回避する術がない。
「ゼロ……あれは?」
『ゼウスのカメラ越しなので、詳しくは解析不能です。マナの反応はないので、鉄血種の固有能力かと』
あんな力を生まれ持った時から持ってるとか強すぎでしょ。そんなのチートだよ!
「お姉さん、チートってなに?」
ひやりとした手の感触が首を這う。いつの間に? そして次の瞬間、私の首と体が切り離された。
溢れ出る血を見ても現実味がなかった。遠くに落ちてる手が、自分のものだって、思えない。けどそんな傷に冷えた手が添えられて私の血を受け止めてる。そして鉄血種の少女がそんな私の血に艶めかしい舌を這わせる。
「うーん、美味しい」
そう言って少女は手に受けてた血をなめ取って私の背中に回ってその手で私自身を絡めとりながら、再び無くなった手の方へとさっき舐め取った方の手を向ける。私には逃げたいけど、体が動かなかった。力とかじゃない、何かで体を縛られてるような感じ。少女はまた再び私の血をなめるのか? と思いきや、彼女手が肉をかき分けるようなジュクジュクした感覚が私を襲う。
「ああっ!? あああああああああああ!!」
痛みもそうだけど、体内を別の何かが這いずり回る感覚が気味が悪かった。そんてそんな私の冷や汗さえも少女はぺろりと舐める。つま先立ちになって後ろから私の首筋にその小さな舌を這わせてるのがわかる。
「お姉さんの味、今まで食べたのの中で一番かもだよ」
耳元でそうささやかれる。けど、そんなの全然うれしくない。けどこのままじゃ私は少女の餌になるしかない。人種の無力さを私はかみしめてるよ。こんな少女にさえ、何もできない人種の弱さ。本当に私たちはこの世界ではちっぽけだ。向こうの世界なら、人は世界の覇者だったのに……世界が変わればこうも変わってしまう。向こうの世界がどれだけ恵まれてたのか……それがわかる。
「もう我慢できないかも」
そう言って彼女は私のなくなった手のところから突っ込んでる自身の手を激しくかき回す。漏れる声がおさえられない。もう私は少女のなすがまま……めまいがしてきて、冷や汗もダラダラと出てる。
「お姉さんの頭はきっととっても美味しいよね」
そういう少女もハアハアと興奮してるみたい。私の首に冷たい手の感触が伝わる。そしてその手が前に回らされて私の首を包むようにした。ぞくっとなる。少女は私の首をもぐつもりだ。こんな小さくて細い腕でも、人種の首をもぐことなんて造作もない。それは私の手が一瞬でとんだことで証明済みだ。
(ここまでなのかな?)
「お姉さん、一つになろ」
少女の甘い声が響く。けどその時、銃声が響いた。
「今だ! 逃げろ!!」
体が動く。私が離れた瞬間、さらなる銃声の雨が響く。私はとりあえず自身の手を回収する。キララなら、どんな病気も部位破損でもそこから生えるみたいに治せるけど、私はそうじゃない。だからあの少女がこの手を食べてたら、どうしようもなかった。でもそれはなされなかった。私たちは少女に絶え間なく攻撃しつつ散開する。
私も動きを止める銃弾を撃ち込みつつ、援護する。けど、少女は額から血を流しながらも歩みをとめない。
「あははは、邪魔しないでよ。あんた達は前菜にもならないんだから!」
私はメインディッシュかな? ぞくっとするよ。すると少女が消えた。そして一人の兵士、大の大人が足首掴まれて振り回されて壁に頭を叩きつけられて胴体と頭が分離してた。
本当にあの体のどこにそんな力が……けどそれよりも厄介なのはあの消えるのだ。あれをやられると、気づかないうちに殺される。回避する術がない。
「ゼロ……あれは?」
『ゼウスのカメラ越しなので、詳しくは解析不能です。マナの反応はないので、鉄血種の固有能力かと』
あんな力を生まれ持った時から持ってるとか強すぎでしょ。そんなのチートだよ!
「お姉さん、チートってなに?」
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