美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Σ32
仮面の種族は『能面種』というらしい。彼らはその仮面こそが顔なのだ。仮面の形は様々で、面白い。民族的な感じの面から出店で売っててもおかしくなさそうな素材でできてそうな安っぽいものまでさまざまだ。これはどういうことなのだろうか? どうやってこのお面はデザインされてるのか気になる。けど、どうやら仮面に突っ込むことは能面種に対する禁忌らしい。
挨拶を済ませたところで気になった事を口に出そうとしたら止められた。皆私が失言するだろうと予想してたようだ。失礼な。
「ラーゼの奴はおらんのか?」
「ラーゼ様は忙しい方だぞ。まあ今はお部屋でお休み中なだけだが」
忙しいが聞いてた呆れる状態ですが? そもそもあいつ事態は忙しくもなんともないでしょ。大体領主としての仕事はアンサンブルバルンさんがやってくれるんだからね。あいつが忙しくなる時って大体自身がやりたいことやってる時だからね。
「ラーゼもやはりサナハイムに居るんだな」
「俺はあの少女はどことなく苦手だがな。誰かさんは会いたくてたまらないらしい」
ベールさんがにやにやとしながらカタヤさんをからかってる。カタヤさんはそんな言葉を否定しようと必死だけどさ……正直、皆知ってるから今更そんな必死になられてもって感じ。
「すみませんが、カタヤ様には自分の居場所はいうなと言われてるので、ラーゼ様には近づいてほしくありません」
「なんでだ!?」
能面種からそんな事を聞いて思わず声を荒げるカタヤさん。ラーゼに拒否られてるってことがとてもショックのようだ。
「お前なにしたんだ? 大体の女はお前が来てくれるなんて知ったら感動ものなのにな。一番喜んでほしい人からは拒否られるとか、おもしれーなお前」
「ベールお前なぁぁぁ!!」
カタヤさんは思わずベールさんにつかみかかる。ほんと仲いいね。腐った人たちなら、ウフフな光景だよ。私は腐ってないから、別に普通に反応するだけだけどね。
「安心せいカタヤ。アンティカの改良にはラーゼの協力が必要じゃ。起きたら顔を見せには来るじゃろうて。まあ、寝顔が見たいんなら残念じゃろうがな」
「そ――そんな訳ないじゃないですか!」
そんな事言いながらもカタヤさんの顔は赤い。多分ラーゼの寝てる姿を想像したんだろう。絶対寝顔みたいとか思ってたよ。挨拶に行くのを口実に、ラーゼの寝顔を見たかったんだねこの人。
まあそれがわからない私じゃないよ。確かにラーゼの寝顔は一見の価値がある。いつもは小生意気なラーゼも寝てる時は無防備でかわいいからね。庇護欲そそられるかわいさがある。いつものラーゼもかわいいしきれいだけど、あいつっていつも自信満々だから、守ってあげたいって感じはあまり受けないからね。
けど寝てる時はその年齢にふさわしい幼さが垣間見えるんだ。あれは……ね。ちょっと幼い子に手を出す人の気持ちもわかっちゃうかわいさがあった。つまりはカタヤさんには見せてはだめだ。この人、結構堅物に見えて、大胆な事もやっちゃうからね。しかも私の見立てではけっこうむっつりだと思う。そんなラーゼ見たら、絶対に我慢できない。
まあラーゼが無防備に一人でいるとは思えないけどね。アンサンブルバルン様は忙しいから無理だろうけど、あいつには常にカメレオンの獣人が傍についてる。あとはグルダフか。でもあの人も今はそうラーゼの傍にはいないんだよね。なんかラーゼの使いっぱしりになってて、ラーゼの侵攻軍のトップみたいな扱いになっちゃってるからね。
なので多分護衛としてはカメレオンしかいないはず。だからカタヤさんが下手になにかしようとしても無理ではある。でもカメレオンさんは普段は姿隠してるからね。カタヤさんが暴走するまでは何もしないかもしれない。そしてそれをしっかりと記録してて、ラーゼに報告。弱味としてあいつは利用しそうである。それがラーゼという女だよね。
そんな事を考えがら進んでると、明るい場所にでた。そこは今までのところとは違ってて、明らかに研究所というか、工場というか……明らかにガラス越しの向こうでは何やら組み立ててた。沢山の人や、他の種の姿もみえる。みんなが共存してる。これができるのもラーゼという存在があればこそなんだよね。こんな光景、この世界のと人たちからしたら、驚くようなことなんだ。
「あれは出来ておるのか?」
「形だけはな。あとはアンティカごとに調整が必要だ。アンティカのフレームだけはこっちに移動させるぞ」
「うむ、そうじゃな」
何やらネジマキ博士は能面種とそんな話をしてる。
「博士それは?」
そういったカタヤさん。博士は機械になにか図面のような物を表示させて、私たち全員に得意気に説明しだした。うん……だけど何言ってるのか全然わかんないよ。
挨拶を済ませたところで気になった事を口に出そうとしたら止められた。皆私が失言するだろうと予想してたようだ。失礼な。
「ラーゼの奴はおらんのか?」
「ラーゼ様は忙しい方だぞ。まあ今はお部屋でお休み中なだけだが」
忙しいが聞いてた呆れる状態ですが? そもそもあいつ事態は忙しくもなんともないでしょ。大体領主としての仕事はアンサンブルバルンさんがやってくれるんだからね。あいつが忙しくなる時って大体自身がやりたいことやってる時だからね。
「ラーゼもやはりサナハイムに居るんだな」
「俺はあの少女はどことなく苦手だがな。誰かさんは会いたくてたまらないらしい」
ベールさんがにやにやとしながらカタヤさんをからかってる。カタヤさんはそんな言葉を否定しようと必死だけどさ……正直、皆知ってるから今更そんな必死になられてもって感じ。
「すみませんが、カタヤ様には自分の居場所はいうなと言われてるので、ラーゼ様には近づいてほしくありません」
「なんでだ!?」
能面種からそんな事を聞いて思わず声を荒げるカタヤさん。ラーゼに拒否られてるってことがとてもショックのようだ。
「お前なにしたんだ? 大体の女はお前が来てくれるなんて知ったら感動ものなのにな。一番喜んでほしい人からは拒否られるとか、おもしれーなお前」
「ベールお前なぁぁぁ!!」
カタヤさんは思わずベールさんにつかみかかる。ほんと仲いいね。腐った人たちなら、ウフフな光景だよ。私は腐ってないから、別に普通に反応するだけだけどね。
「安心せいカタヤ。アンティカの改良にはラーゼの協力が必要じゃ。起きたら顔を見せには来るじゃろうて。まあ、寝顔が見たいんなら残念じゃろうがな」
「そ――そんな訳ないじゃないですか!」
そんな事言いながらもカタヤさんの顔は赤い。多分ラーゼの寝てる姿を想像したんだろう。絶対寝顔みたいとか思ってたよ。挨拶に行くのを口実に、ラーゼの寝顔を見たかったんだねこの人。
まあそれがわからない私じゃないよ。確かにラーゼの寝顔は一見の価値がある。いつもは小生意気なラーゼも寝てる時は無防備でかわいいからね。庇護欲そそられるかわいさがある。いつものラーゼもかわいいしきれいだけど、あいつっていつも自信満々だから、守ってあげたいって感じはあまり受けないからね。
けど寝てる時はその年齢にふさわしい幼さが垣間見えるんだ。あれは……ね。ちょっと幼い子に手を出す人の気持ちもわかっちゃうかわいさがあった。つまりはカタヤさんには見せてはだめだ。この人、結構堅物に見えて、大胆な事もやっちゃうからね。しかも私の見立てではけっこうむっつりだと思う。そんなラーゼ見たら、絶対に我慢できない。
まあラーゼが無防備に一人でいるとは思えないけどね。アンサンブルバルン様は忙しいから無理だろうけど、あいつには常にカメレオンの獣人が傍についてる。あとはグルダフか。でもあの人も今はそうラーゼの傍にはいないんだよね。なんかラーゼの使いっぱしりになってて、ラーゼの侵攻軍のトップみたいな扱いになっちゃってるからね。
なので多分護衛としてはカメレオンしかいないはず。だからカタヤさんが下手になにかしようとしても無理ではある。でもカメレオンさんは普段は姿隠してるからね。カタヤさんが暴走するまでは何もしないかもしれない。そしてそれをしっかりと記録してて、ラーゼに報告。弱味としてあいつは利用しそうである。それがラーゼという女だよね。
そんな事を考えがら進んでると、明るい場所にでた。そこは今までのところとは違ってて、明らかに研究所というか、工場というか……明らかにガラス越しの向こうでは何やら組み立ててた。沢山の人や、他の種の姿もみえる。みんなが共存してる。これができるのもラーゼという存在があればこそなんだよね。こんな光景、この世界のと人たちからしたら、驚くようなことなんだ。
「あれは出来ておるのか?」
「形だけはな。あとはアンティカごとに調整が必要だ。アンティカのフレームだけはこっちに移動させるぞ」
「うむ、そうじゃな」
何やらネジマキ博士は能面種とそんな話をしてる。
「博士それは?」
そういったカタヤさん。博士は機械になにか図面のような物を表示させて、私たち全員に得意気に説明しだした。うん……だけど何言ってるのか全然わかんないよ。
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