美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
β27
「ちょっと! 何やってるの!?」
私はドバァァァン! と扉を開いて自身の部屋へと突撃した。そんな私を見て慌てふためく――かと思いきや、とても冷静な二人の女生徒。見たことがある二人だった。てか……サーテラス様の取り巻き二人だった。もうこれ下手人判明したみたいなものだよね? どう考えてもサーテラス様の指示の下やってきたよね? けどあの人私が寮に戻るの止めなかったな。
あの人自身が指示をしてこさせたのなら、さっき止める筈の様な? だってかち合うし……それともかち合わせるのが目的? 分からない。私の頭じゃわからないよ。
「ごめんなさい。私達……」
「部屋を間違えてしまったようだわ」
そう抑揚のない声で告げる二人。余りにも悪びれずに言うから一瞬「あっはい」とか言ってしまった。けど彼女達私のパンツ握ってるからね。しかもそのまま出ていこうとしたからね。
「ちょっとパンツは置いてってよ!」
そういうことじゃなかったかも知れないけど、それが口から突いて出た。だってパンツだからね。それもって外に出られちゃたまらないよ。この人達、どれだけパンツ好きなのよ。
「一体……なんでこんな事をしたんですか? これは問題行動ですよ?」
「間違えただけ……」
「そう……間違えただけ」
二人は明らかにおかしい。瞼は半分しか開いてないし、さっきから感情が篭ってない声してる。普通じゃない二人に、私は今更ながらに恐怖を感じだす。不味くないこれ? 犯人を追い詰めてるようで、実はこれ、私が追い詰められてるような? だって今の私は無力だ。二人に襲いかかられたらどうしようもない。アナハは多分ゆっくり歩いて来てる。まだ時間がかかりそう。
「ごめんなさい。許してくれる?」
「許して……くれるよね?」
出ていこうとしてた二人が足を擦るようにしてこっちに一歩近づいてきた。動きもおかしいよ。それが更に二人の不気味さを増してる。あの存在がこの学園に居るってことは、こういう事態がいつ起きてもおかしくないって……そういうこと。何か……武器になるものは無いだろうか? 靴と床がこすれる音を響かせて向かってくる二人。
私は自身の部屋を見回す。色んな所が開け放たれてる。服も散乱してるし、下着だって……けど武器になりそうな物はない。燭台とかで行ける? けど怪我をさせるのは不味い気もする。だって二人は貴族だし……操られてて今の記憶はなさそうだけど、傷とか出来たらそれこそ問題にされそうだ。こんな時、ぺルがいれば……近づく二人が私に向かって手を伸ばしてくる。
私は恐怖で身体を強張らせて目を瞑った。
「たっ助けて!!」
「任せろ!!」
その瞬間風が部屋の中で吹き荒れた。そしてドン! ゴト! と鈍い音が耳に入ってきた。目を開けると、二人は廊下で伸びてた。そして部屋は更に酷い事に……けどそれよりも大切なのは、私を守ってくれた存在だ。足元には小さなヌイグルミがそのマントを靡かせてる。
「待たせたな」
「ペル! 何処言ってたのよ!?」
私はそう言いつつ、ペルを抱き上げて頬でスリスリするよ。それになすがままのペル。憂いやつである。
「すまねえ。ちょっと本当のご主人に連れてかれてさ。今帰ってきた所なんだ」
「本当のご主人?」
なんか私の感動が急速に冷めてく気がするぞ。
「ん? ああ、ほらラーゼ様のことだぞ」
「私は偽物かよ!?」
憂いやつくない! 私は思わず床をドンドンしちゃう。階下に誰かいたらごめんなさい。けどだって……ペルにとっての本当のご主人がラーゼなんて……ショック過ぎる。私はやっぱり今日は引きこもろうかな……ってなんか思えてきた。
私はドバァァァン! と扉を開いて自身の部屋へと突撃した。そんな私を見て慌てふためく――かと思いきや、とても冷静な二人の女生徒。見たことがある二人だった。てか……サーテラス様の取り巻き二人だった。もうこれ下手人判明したみたいなものだよね? どう考えてもサーテラス様の指示の下やってきたよね? けどあの人私が寮に戻るの止めなかったな。
あの人自身が指示をしてこさせたのなら、さっき止める筈の様な? だってかち合うし……それともかち合わせるのが目的? 分からない。私の頭じゃわからないよ。
「ごめんなさい。私達……」
「部屋を間違えてしまったようだわ」
そう抑揚のない声で告げる二人。余りにも悪びれずに言うから一瞬「あっはい」とか言ってしまった。けど彼女達私のパンツ握ってるからね。しかもそのまま出ていこうとしたからね。
「ちょっとパンツは置いてってよ!」
そういうことじゃなかったかも知れないけど、それが口から突いて出た。だってパンツだからね。それもって外に出られちゃたまらないよ。この人達、どれだけパンツ好きなのよ。
「一体……なんでこんな事をしたんですか? これは問題行動ですよ?」
「間違えただけ……」
「そう……間違えただけ」
二人は明らかにおかしい。瞼は半分しか開いてないし、さっきから感情が篭ってない声してる。普通じゃない二人に、私は今更ながらに恐怖を感じだす。不味くないこれ? 犯人を追い詰めてるようで、実はこれ、私が追い詰められてるような? だって今の私は無力だ。二人に襲いかかられたらどうしようもない。アナハは多分ゆっくり歩いて来てる。まだ時間がかかりそう。
「ごめんなさい。許してくれる?」
「許して……くれるよね?」
出ていこうとしてた二人が足を擦るようにしてこっちに一歩近づいてきた。動きもおかしいよ。それが更に二人の不気味さを増してる。あの存在がこの学園に居るってことは、こういう事態がいつ起きてもおかしくないって……そういうこと。何か……武器になるものは無いだろうか? 靴と床がこすれる音を響かせて向かってくる二人。
私は自身の部屋を見回す。色んな所が開け放たれてる。服も散乱してるし、下着だって……けど武器になりそうな物はない。燭台とかで行ける? けど怪我をさせるのは不味い気もする。だって二人は貴族だし……操られてて今の記憶はなさそうだけど、傷とか出来たらそれこそ問題にされそうだ。こんな時、ぺルがいれば……近づく二人が私に向かって手を伸ばしてくる。
私は恐怖で身体を強張らせて目を瞑った。
「たっ助けて!!」
「任せろ!!」
その瞬間風が部屋の中で吹き荒れた。そしてドン! ゴト! と鈍い音が耳に入ってきた。目を開けると、二人は廊下で伸びてた。そして部屋は更に酷い事に……けどそれよりも大切なのは、私を守ってくれた存在だ。足元には小さなヌイグルミがそのマントを靡かせてる。
「待たせたな」
「ペル! 何処言ってたのよ!?」
私はそう言いつつ、ペルを抱き上げて頬でスリスリするよ。それになすがままのペル。憂いやつである。
「すまねえ。ちょっと本当のご主人に連れてかれてさ。今帰ってきた所なんだ」
「本当のご主人?」
なんか私の感動が急速に冷めてく気がするぞ。
「ん? ああ、ほらラーゼ様のことだぞ」
「私は偽物かよ!?」
憂いやつくない! 私は思わず床をドンドンしちゃう。階下に誰かいたらごめんなさい。けどだって……ペルにとっての本当のご主人がラーゼなんて……ショック過ぎる。私はやっぱり今日は引きこもろうかな……ってなんか思えてきた。
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