自殺するなら異世界転生を‼︎

ハト

第12話

「あ、ちょっと待って。小さいカバンなら何か持って行けるだろ?最低限のものを準備するよ」

「まぁ、少しくらいなら大丈夫かな?まぁ、ダメだったら諦めてね〜。そしてはやくしてね〜」

合間なことを言って急かす。
そして5分後・・・。

「よし!準備できたよじゃあ行こうか!」

「もぉ〜長いよ〜、待ちくたびれちゃった。」

たかだか5分で待ちくたびれたとはどんだけ我慢ができないのかこの天使さまは。やはりムカつくな。
しかしそんなことで怒る俺ではない。

「わるいわるい、これをちょっと探してたんだよ」

と言って俺は少し高価そうなお菓子を天使さまに差し出す。

「ほんと!?これくれるの?やったー!千尋くん大好き!」

すると天使さまは幼稚な顔になり満面の笑みでそれを受け取った。
なんとちょろすぎる天使さまでしょか。

「さて、天使様のご機嫌取りもしたことだし、さっそく行こうか」

「ご、ご機嫌取り?許せない事を聞いちゃったな〜。さて、どうしてくれようか」

この天使さまはちょろいうえに短気だな・・・。めんどくさい。

「はい、天使さま。こちらのお菓子はいかがですか?」

「またくれるの?わーい、千尋くんはいい人だね」

念のために追加で持って来たお菓子を天使さまに渡す。
するとさっきまでの事をすっかり忘れ、また笑顔になってそれを受け取る。
ほんとにちょろいな(笑)。

「さて、天使さま?そろそろ異世界に参りませんか?時間がないのでしょう?」

「ふぁ、ほうふぁね。ほろほろひほうふぁ」

さっき上げたお菓子をほうばりながら言う。
てか、開けて食うのはやすぎだろ!
『ゴクン』と音が聞こえて来そうなほど勢いよく飲み込みこちらに手を差し出す。

「じゃあ行くよ。」

「お、おう!バチこい!」

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