自殺するなら異世界転生を‼︎

ハト

第6話

「それに地獄はとても辛いところだよ?肉体的にも精神的にもきついし、生まれ変わると考えられるのは今の体感だと30年後とかになるよ?それでもいいのなら僕は止めないよ」

「30年か、まだ18年しか生きていない僕にはまだピンとこない年月だな」

まだ18年しか生きていない俺、赤ん坊の頃は流石に記憶がない、最初の記憶は4歳ごろの親に風呂に入れてもらっていた時だった。
そう考えると俺の感覚では14年ほどしか生きてきた感覚しかない。
それの倍となるとやはりピンとこない。
しかし、途方も無い数字ではある。
そう思い「それぐらいならいいや」と天使さまに言おうとすると、俺より早く天使さまの口が動く。

「それとね?地獄の罰ってすごい辛いんだよ?毎日毎日誰かの断末魔が聞こえてくるんだ。それくらいの痛みを毎日毎日与えられるんだ。それで精神も病む人が多いんだよ」

そう言われて出る寸前だった言葉を一時飲み込んだ。

「そ、そうか・・・。まぁ、痛いといってもずっと痛いわけではないのだろう?それに精神を病むなら現状の俺はそれに近いと思うのだが」

少し動揺してきた。
地獄に落ちても構わないという言葉を取り消したいと段々と思い始める。

「残念ながら今の千尋くんなんかじゃまだまだましな方だよ。感覚だけ再現してあげれるけど、どう?体験してみる?」

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コメント

  • 山木  美涼介

    この作品気に入りました!

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