第4話

あまり、マンガやアニメは興味がなくそこまで知ってるわけでは無い。
というか、そういった娯楽は親から止められていたため触れる機会が少なかったのだ。
そんな反射的に出てきた言葉を口にすると、天使さまは少し驚いた顔を見せその後無邪気な笑顔とともに肯定してきた。

「おぉ〜、察しがいいね〜助かるよ、そう、僕は君を異世界に転生させるために来たんだよ」

「マジか！？転生か・・・」

反射的に「連れてってくれるのか」と言ったがそれが本当のことだったのかと若干驚いている。

「ちょっと待て、確かに俺は死のうとしていた、だけど何故それで俺を異世界に転生させようとするんだ？」

段々混乱してきた。
非日常すぎるためだ。

「えっとね〜、たまたま下界を散歩してたら自殺しようとしてる千尋くんが見えたからね、面白そうだなって思ってひらめきで誘ってみたんだ(笑)」

「そんな、面白そうっていう思いつきで言われてもな、俺のことはお構いなしかよ」

「だって自殺しようとしてたじゃん、もうどうなろうがなんでもいいでしょ？」

そう言われると言い返せない・・・。

「だからって異世界に転生してでもまた生きたいとは思わないな」

あまり言い返す言葉が見つからないため反論がたどたどしくなる。

「ところで異世界に転生するとしても肉体はどうなるんだ？転生ってことは赤ん坊からやり直しとかか？」

ふとした疑問が出てきたため聞いてみる。

「ん？肉体？肉体はそのままで行ってもらうよ」

なるほど、ますますアニメやマンガの中の話に近くなってきたな。

「この体のままか・・・、俺今の自分が嫌いなんだ、だからまた赤ん坊からやり直したいんだよな、できれば」

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