最弱が世界を救う。
約束。
目の前の光景に理解が追いつかない。
レインは頭の上に何個も疑問符を浮かべる。
「レイン、いやレイシェ。ただいま」
「────っ!!」
一言でレインは理解する。
徐々に笑顔が崩れていき、泣き顔へと変わる。
「おかえり……エクスくん」
二人は抱きしめ合う。
そこへ部屋に入ってきたセレネが驚く。
「ど、どうされたんですか?二人共」
目の前の光景に理解ができず、疑問をそのまま口に出す。
「俺の昔の記憶が解除されたんだ。それでレインの事を全て思い出したんだ」
「……はい?」
さらに謎は深まる。
頭の中がパンクしたのか、セレネは近くに腰掛け整理する。
「え、えーと……その解除された記憶とは一体?」
「小さい頃に約束した相手がレインって事さ」
「なるほど、やっと約束の相手を探し出せたんですね」
「ほんと待たせてごめんね、レイシェ」
「うぅん。きっと戻ってきてくれるって信じてたから」
疑問はさらに追加されていく。
「その、レイシェって誰ですか?」
「俺が小さい頃呼んでいたレインのあだ名って所かな。レイン=シェインだからそれの略だよ」
一つ謎が解けセレネは安堵のため息をする。
「思い出したってことは、あれのことも思い出したの?」
「もちろん。二個目に約束した事だよね?」
「さっすが、ふふふっ、思い出してくれて嬉しいなっ♪」
「何ですか?私はおいてけぼりですか?」
目の前でイチャイチャする二人を少し怒ったかのように、嫌味を垂らす。
しかし、二人の耳には届いていない。
「お二人はどんな約束をしたのですか?」
とうとう諦め、セレネは頭の中を空っぽにし質問する。
「最後に会ったのが十年前、別れの日に俺ら二人は約束した」
「全ての悪魔を倒す。そう約束した」
「いつかまた再開する時、互いにまだ好きだったら────」
「「結婚しよう」」
二人は息を揃え、顔を見合わせ笑い出す。
幸せ全開なオーラが二人を包み込むのを、セレネは若干引き気味に見守っている。
「それはおめでとうございます?」
ようやく口にしたのが、お祝いなのか訳の分からない言葉だった。
二人は特に気に止めることなく、二人だけの世界へ入り込む。
流石にその場に立ち合う勇気はないのか、セレネはそそくさと部屋を後にした。
「なぁ、レイン。どうして俺の前に現れたんだ?」
「グリフォン襲撃の時は本当に偶然だよ。騒ぎの元へ向かってみたらエクスくんが戦っていて」
「本当にあの時は助かった。ありがとうレイシェ」
「レイシェって呼ぶのはいいけど、今の私はレイン。誰でもないレインだよ」
「流石に呼び名を変えると別人みたいになるから、確かに嫌だね。ごめん。気をつけるね」
互いに見つめ合い、ムードを作る。
どのくらい無言のまま時間が過ぎたのだろうか。
何時間、いやもしかすると数秒なのかもしれない。
やがてエクスが口を開き、無言の空気を断つ。
「あ、あのさレイン……」
「なに?」
「俺と、結婚してください」
「無理」
「えっ……」
一瞬にしてエクスは感情全てが消え去っていく。
レインは頭の上に何個も疑問符を浮かべる。
「レイン、いやレイシェ。ただいま」
「────っ!!」
一言でレインは理解する。
徐々に笑顔が崩れていき、泣き顔へと変わる。
「おかえり……エクスくん」
二人は抱きしめ合う。
そこへ部屋に入ってきたセレネが驚く。
「ど、どうされたんですか?二人共」
目の前の光景に理解ができず、疑問をそのまま口に出す。
「俺の昔の記憶が解除されたんだ。それでレインの事を全て思い出したんだ」
「……はい?」
さらに謎は深まる。
頭の中がパンクしたのか、セレネは近くに腰掛け整理する。
「え、えーと……その解除された記憶とは一体?」
「小さい頃に約束した相手がレインって事さ」
「なるほど、やっと約束の相手を探し出せたんですね」
「ほんと待たせてごめんね、レイシェ」
「うぅん。きっと戻ってきてくれるって信じてたから」
疑問はさらに追加されていく。
「その、レイシェって誰ですか?」
「俺が小さい頃呼んでいたレインのあだ名って所かな。レイン=シェインだからそれの略だよ」
一つ謎が解けセレネは安堵のため息をする。
「思い出したってことは、あれのことも思い出したの?」
「もちろん。二個目に約束した事だよね?」
「さっすが、ふふふっ、思い出してくれて嬉しいなっ♪」
「何ですか?私はおいてけぼりですか?」
目の前でイチャイチャする二人を少し怒ったかのように、嫌味を垂らす。
しかし、二人の耳には届いていない。
「お二人はどんな約束をしたのですか?」
とうとう諦め、セレネは頭の中を空っぽにし質問する。
「最後に会ったのが十年前、別れの日に俺ら二人は約束した」
「全ての悪魔を倒す。そう約束した」
「いつかまた再開する時、互いにまだ好きだったら────」
「「結婚しよう」」
二人は息を揃え、顔を見合わせ笑い出す。
幸せ全開なオーラが二人を包み込むのを、セレネは若干引き気味に見守っている。
「それはおめでとうございます?」
ようやく口にしたのが、お祝いなのか訳の分からない言葉だった。
二人は特に気に止めることなく、二人だけの世界へ入り込む。
流石にその場に立ち合う勇気はないのか、セレネはそそくさと部屋を後にした。
「なぁ、レイン。どうして俺の前に現れたんだ?」
「グリフォン襲撃の時は本当に偶然だよ。騒ぎの元へ向かってみたらエクスくんが戦っていて」
「本当にあの時は助かった。ありがとうレイシェ」
「レイシェって呼ぶのはいいけど、今の私はレイン。誰でもないレインだよ」
「流石に呼び名を変えると別人みたいになるから、確かに嫌だね。ごめん。気をつけるね」
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