最弱が世界を救う。

しにん。

作戦。

ラズ宮殿地下───牢獄
レインは城へ来た途端牢屋へ入れられた。


「私に何をするつもりだ!!」
「お主は儂に逆らうことは出来ない。それを理解してもらいたいのだが……」


国王はニヤリと不気味な笑みを浮かべ、レインを見下ろす。


「そうだな。まずは儂の言いなりになってもらおう。洗脳───」


洗脳と言う一言でレイン目は輝きを失った。


「無様よのぉ。先程まで元気だったのに儂の望むままになりおって。」
「王、お時間です。」
「うむ、さてこの娘との式の準備をするするかの。」


地下に国王の笑い声だけが響く───




次の日には国中が騒ぎになっていた。
国民は国王が結婚するという噂を聞きつけ、ラズ宮殿付近の街へ集まっていた。
街はお祭り騒ぎでラフィナと間違えるほど、活気で溢れていた。


「レイン……絶対に迎えに行くから……待ってて。」
「エクスさん、ひとまずは作戦を練りましょう。考え無しに突っ込むと返り討ちどころか、二度と助けることが不可能になり得ます。」
「作戦なんてどうでもいい!!今この瞬間にもレインの身になにかあるかもしれないだろっ!!」


普段怒らないエクスだが、流石に堪忍袋の緒が切れたのか目には殺気が篭っていた。


「国王はほぼ確定で悪魔です。侮ってはいけません。それに、レインさんは転移魔法を使えないと見ていいでしょう。一刻も早く助け出さないといけないのはわかりますが、まずは鎮まりなさい。」


喝を入れるように、セレネは正論をぶつける。


「ごめん……でも、早く助けたいんだ。約束したから───約束……?」
「エクスさん?大丈夫ですか!?」


エクスは激しい頭痛に襲われ、その場に倒れ込む。
セレネは冷静に対処し、エクスは何とか落ち着いていた。


「何だったんだ、約束という単語に反応して脳が。いてて、まだ痛む。」
「原因は不明です。魔法の反応もありません。」


なんとかエクスは落ち着き、作戦を立てることにした。


「警備が分厚過ぎる。一番手薄になる時はいつか……」
「私の予想では、結婚式の時と思います。」
「それじゃ、作戦決行は式当日。」
「ただレインさんを取り戻すのではなく、国王……いえ、悪魔の退治もしなくてはなりません。」


二人が作戦を立てていると、とある男が現れた。


「おやおや、奇遇ですねエクスくん。」
「ファントム?何故ここに?」
「先日この国にゼクスの旦那が来ていると聞いてですね。なにか知りませんか?」
「親父ならもうこの国を出たと思う。」
「ふむ、無駄骨だったわけですね。それで、貴方達は何を?一人足りないようですが。」
「レインが攫われた。取り返すために作戦を。」
「面白そうですね、私も混ぜてくださいよ。」


ファントムから思いもしなかった提案が出てきた。
力は未知数だが、今は少しでも戦力が欲しかった。


「お願いします……力を貸してください。」


エクスは恥を、プライドを捨てファントムに頭を下げる。

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