最弱が世界を救う。

しにん。

《嫉妬》8

「エクスくん!!目を覚まして!!」


そっと唇を合わせると、エクスはすぅっと意識を取り戻す。


「レイン……」
「エクスくん!!バカっ!!本当に心配したんだからね!!」


周りのドラゴンは形を失い、レヴィから貰ったネックレスへと吸い寄せられる。


「レヴィがくれたネックレス……ありがとう。本当にありがとう。」


全てのドラゴンが消えると、空には晴れ間が広がった。
ドラゴンと応戦していたゼノとゼルは安心し、武器を収める。
こうして、《嫉妬》の悪魔との戦いは幕を閉じた。






「エクスくん。いつまでも落ち込まないで、レヴィさんの分まで強く生きようよ?」
「うん……」


レヴィの死後一週間が経つが、未だにエクスの心の傷は癒えていなかった。
一時的に敵対していたゼノが何度か謝りに来たが、エクスは変わらずレヴィの死を受け入れることはできなかった。


「いつまで落ち込んでるっす。レヴィさんの言葉を忘れたっすか?早速壁にぶつかってるじゃないっすか。そんなんじゃレヴィさん怒っちゃうっす。」


ゼルが今のエクスには大ダメージの言葉を浴びせる。
死ぬ前の言葉を思い出し、エクスは自分を思い切り殴る。


「ありがとう……そうだよね。ここで止まってちゃ、レヴィに怒られてしまう。目が覚めたよ。」


やっと決心がついたのか、エクスは立ち上がり一つ思い出す。


「そう言えば、《嫉妬》の石はどこに?」
「もちろん回収済み。この話もあの日にしたんだけど……やっぱり聞いていないか。」
「その……ごめんね。それで、セレネの元へ向かいたいんだけどレイン頼めるかな?」
「がってん!!私はいつでも準備OKだよ。」


レインの転移魔法で瞬く間に、エインガルドへ辿り着く。
すると、エクス達に気づいたのか一人の少女が近づく。


「お久しぶりです。エクスさん。」
「リリー?前あった時とは全然違う。なんというか、大人になったね。」


エインガルドを出て、半年近くが過ぎていた。
昔、共に戦ったリリーはこの半年で見違えるほど成長していた。


「それで、ここに来たには何か理由が?」
「あぁ、そうだった。セレネいるかな?」
「まさか七大悪魔を倒したんですかっ!?」


リリーは興味津々な様子で迫ってきたが、どこか浮かない表情のため話を区切る。


「リリー、その事は私が教えるよ。ひとまずセレネのところへ案内して欲しい。」


案内について行くといつの間にか地下へと向かっていた。
着いた部屋には大きな魔法陣が描かれていた。


「お久しぶりです。」
「相変わらず冷たい表情だな。」


セレネは前見た時と一切変化はなかった。
いつも通りの冷たい無口で、掴みどころのない性格。


「私も様々な修行を間を積んできました。

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