最弱が世界を救う。
握手。
ラフィナへと向かう途中、数匹の悪魔と遭遇したがゼノは一瞬で蹴散らした。
「流石は自慢の弟っすね〜。」
姉のゼルは寝転びながら弟のゼノを褒める。
赤の他人が見てもわかるほどだらしない。
『アテナ』の正装である白と青を組み合わせた服を着崩していた。
胸元は暑いと言って見えるギリギリのところまでボタンを外していた。
さらには『アテナ』の象徴であるバッジすらも付けていなかった。
一方のゼノは完璧に着こなしていた。
「あのゼルさん。本当にゼノさんとご姉弟なのですか?」
「ん、そーだよ。あと詳しくいうなら双子。」
「えっ!?」
正面に座っていたエクスとレインはゼノとゼルを何度も見て驚く。
姉弟なのかも疑心暗鬼だった上に加えて、双子だという衝撃的な事実を知らされる。
「まぁ二卵性双生児ってやつ?私はよくわかんないっす。」
「全く姉さん、少しはお客の前だからキチッとしてくれないかな……」
悪魔を倒してきたゼノが注意をする。
昔から何度も言ってきたのだろう。既に諦めかけている。
「ラフィナへ着いたら『アテナ』への入隊式を始めたいのだがよろしいかな?」
「俺は大丈夫です。」
「私も。」
未だに緊張している二人は短い返事で済ませる。
それからラフィナへ着くまで無言のまま時が過ぎた。
「ようこそラフィナへ。歓迎します。小さな英雄。」
ラフィナへ着いた途端、赤をモチーフとしたドレスを着た女性が現れた。美しいという言葉が良く似合う女性だった。茶髪は腰まで伸びとても手入れをされている。
「紹介します。この国の嬢王様、リラ・フェンル様です。」
「紹介に預かりました、リラと申します。以後お見知りおきを。」
丁寧にスカートの裾を軽く上げお辞儀をする。
「フェンルってことはゼノさんのお母さん……?」
「はいそうです。」
「とてもお若い方ですね。」
「あら言葉が上手なのね。ふふっ」
少し話をし王宮の一室へと案内される。
エクスの後ろを歩くレインは少し機嫌が悪そうに見えた。
「?どうしたのレイン。具合でも悪い?」
「エクスくんは年上の女性が好きなんだね……」
「ち、ちがうよ!」
レインはさらに顔を暗くしそっぽを向く。
なんとか機嫌を直そうと頑張るが無理だった。
そんな事をしているうちに部屋へとついた。
「まずは入隊式の前に大事な話がある。」
「大事な話?」
二人はさっきまでの喧嘩(?)を終えゼノへと視線を向ける。
ゼノの真剣な眼差しで大事な話も察する。
「私が《嫉妬》の悪魔を優先して倒そうとしていることは薄々気づいていたと思う。」
二人は全然気づいていなかった。
だが、話を合わせるために頷く。
「それにはちゃんと理由があります。実は四年前の悪魔襲来の日私の妻は、《嫉妬》の悪魔に取り憑かれ周りの人間から悪魔と恐れられ、死刑となりました。」
「っ!なんて酷いことを……」
「いわば、ただの復讐だ。だが、『アテナ』にはそんな人達が集まっている。それぞれ家族や仲間、友人等を殺された人達だ。」
話を聞いていくうちにエクスたちは手助けをしたいという感情が芽生えていた。
「話はわかった。是非俺達も《嫉妬》の悪魔討伐に力を貸したい。」
「ありがとう……とても心強い。」
再度エクスとゼノは握手を交わした。
「流石は自慢の弟っすね〜。」
姉のゼルは寝転びながら弟のゼノを褒める。
赤の他人が見てもわかるほどだらしない。
『アテナ』の正装である白と青を組み合わせた服を着崩していた。
胸元は暑いと言って見えるギリギリのところまでボタンを外していた。
さらには『アテナ』の象徴であるバッジすらも付けていなかった。
一方のゼノは完璧に着こなしていた。
「あのゼルさん。本当にゼノさんとご姉弟なのですか?」
「ん、そーだよ。あと詳しくいうなら双子。」
「えっ!?」
正面に座っていたエクスとレインはゼノとゼルを何度も見て驚く。
姉弟なのかも疑心暗鬼だった上に加えて、双子だという衝撃的な事実を知らされる。
「まぁ二卵性双生児ってやつ?私はよくわかんないっす。」
「全く姉さん、少しはお客の前だからキチッとしてくれないかな……」
悪魔を倒してきたゼノが注意をする。
昔から何度も言ってきたのだろう。既に諦めかけている。
「ラフィナへ着いたら『アテナ』への入隊式を始めたいのだがよろしいかな?」
「俺は大丈夫です。」
「私も。」
未だに緊張している二人は短い返事で済ませる。
それからラフィナへ着くまで無言のまま時が過ぎた。
「ようこそラフィナへ。歓迎します。小さな英雄。」
ラフィナへ着いた途端、赤をモチーフとしたドレスを着た女性が現れた。美しいという言葉が良く似合う女性だった。茶髪は腰まで伸びとても手入れをされている。
「紹介します。この国の嬢王様、リラ・フェンル様です。」
「紹介に預かりました、リラと申します。以後お見知りおきを。」
丁寧にスカートの裾を軽く上げお辞儀をする。
「フェンルってことはゼノさんのお母さん……?」
「はいそうです。」
「とてもお若い方ですね。」
「あら言葉が上手なのね。ふふっ」
少し話をし王宮の一室へと案内される。
エクスの後ろを歩くレインは少し機嫌が悪そうに見えた。
「?どうしたのレイン。具合でも悪い?」
「エクスくんは年上の女性が好きなんだね……」
「ち、ちがうよ!」
レインはさらに顔を暗くしそっぽを向く。
なんとか機嫌を直そうと頑張るが無理だった。
そんな事をしているうちに部屋へとついた。
「まずは入隊式の前に大事な話がある。」
「大事な話?」
二人はさっきまでの喧嘩(?)を終えゼノへと視線を向ける。
ゼノの真剣な眼差しで大事な話も察する。
「私が《嫉妬》の悪魔を優先して倒そうとしていることは薄々気づいていたと思う。」
二人は全然気づいていなかった。
だが、話を合わせるために頷く。
「それにはちゃんと理由があります。実は四年前の悪魔襲来の日私の妻は、《嫉妬》の悪魔に取り憑かれ周りの人間から悪魔と恐れられ、死刑となりました。」
「っ!なんて酷いことを……」
「いわば、ただの復讐だ。だが、『アテナ』にはそんな人達が集まっている。それぞれ家族や仲間、友人等を殺された人達だ。」
話を聞いていくうちにエクスたちは手助けをしたいという感情が芽生えていた。
「話はわかった。是非俺達も《嫉妬》の悪魔討伐に力を貸したい。」
「ありがとう……とても心強い。」
再度エクスとゼノは握手を交わした。
コメント