最弱が世界を救う。

しにん。

剣術。

「っじゃまずはこの人形で試し斬りだね。」


エクスとレインは腕試しで外に出ていた。
《暴食》が言うには封印を解除した記憶は"剣術"。
詳しい内容の事は聞いていないが剣を握ると自然と体が動くらしい。


「ウソかホントかわからないけどやるだけやってみるか。」


軽い気持ちで剣を握ると、周りの風景が止まった。
正確には止まっているように見えた。
思うがままに剣を振ろうとすると自然に体が動き、目の前の人形を真っ二つに斬る。


「「っ!ええ!?」」


2人は声を同時に出し驚いた。
それもそのはず、 瞬き1回してる間に人形が二つに斬られていた。
音速や光速と言っても過言ではないほどのスピードだった。
元々、太刀筋などはレインも驚くほど上達していた。だが、今までの剣は振り下ろす様な形で、もっと言えば叩きつけるように扱っていた。
それが今は斬った。


「今のは……?」
「エクスくん今のは?」
「俺にも詳しくわからないが親父の剣に似てる。一瞬で敵を斬る技があったはず。」
「お父さんの剣の事わかるの?」
「小さい頃見たことがある。昔の事だからよくは思い出せないけど……」


地面に転がる二つの人形を見て2人は


「この力があれば救える命がある。七大悪魔を倒せる。」
「うん。なんだか覚悟が決まってるみたいだね。」
「あぁ、俺は試練で覚悟を決めたんだ。約束のために戦うと。」
「へぇ……約束かぁ……」


エクスが言った約束の事をレインは何故か嬉しそうに笑う。
首を傾げるエクスにレインは笑って誤魔化した。


「確かに強くなっているけど、油断は禁物だよ?」
「レインは面倒見のいいお母さんみたいだね。」
「お、おか……お母さん!?」


突然のことにレインは大声を出し驚く。
やがて、耳まで赤く染め顔を手で覆う。
レインが照れている理由がわからないエクスは更に首を傾げた。




「───とりあえず今日はここで終了かな。」


エクスは久しぶりに剣を握り稽古をした。
眠っていた1週間で衰えていると思うっていたが、いうほど衰えていなかった。


「んー、剣術を思い出せてもやっぱり体力がないのが痛いね。」
「ベルゼバブと戦った時はムシュって子とセレネの回復があったからってだけだからね。」


前回の戦闘の反省点を見つけ改善しようとしていた。
エクスは本当に体力がないらしく、そのへんの女よりもないらしい。
本人はその事がコンプレックスらしく、改善したいと思っているが上手くいってなかった。


「エクスさーんレインさーん!」
「リリー?」


修行を終え帰ろうとしていたところにリリーが走ってやってきた。


「つい先程《嫉妬》の悪魔の討伐に行った『アテナ』が帰って来たらしいですが、逃したらしいです。」
「『アテナ』と言うとあの最強と謳われている軍隊か。それで、何を慌てているんだ?」
「それがですね、『アテナ』のチームニケの隊長様が七大悪魔を倒したエクスさんとレインさんにお話があるということです。」


話?なんの?と聞こうとした瞬間リリーは座り込み肩で息をした。
王宮の庭と言っても城からは1kmは離れていた。
この距離を全力疾走したとなると疲れるのは仕方ないと思い、リリーの呼吸が整うまで待った。

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