最弱が世界を救う。

しにん。

《暴食》7

「レイン……準備はいい?」
「セレネのおかげで魔力は回復したよ。いつでもOK」
「うん……行こう!」
2人は剣を強く握りベルゼバブの元へ走り出した。


「やっと骨のあるヤツが来たか。待ってたぜぇ人の子!俺と遊ぼうぜ!ぎゃはははは!!」
ベルゼバブは無邪気に笑いだす。
エクスとレインは左右に分かれるように軽く飛び、一気にベルゼバブの目の前へ迫った。
が、ベルゼバブはこちらの動きがわかっていたかのように平然と攻撃を避ける。
「人の子よこの程度なのか?」
ベルゼバブはまだまだ余裕の表情を浮かべていた。


エクスとレインは正直勝てるビジョンが見えていなかった。それでも諦めずにベルゼバブと剣を交える。2人の連携は攻撃が止まないように次から次へと繰り出された。
2人は一瞬も油断しないように全神経を研ぎ澄ませ攻撃にのみ集中する。
ベルゼバブは大剣を両手に持ち全ての攻撃を受け流していた。2人ではまだ足りない。


エクスとレインは一瞬のアイコンタクトで後ろへ飛んだ。2人が後ろへ飛んだのを見てセレネは、光生成魔法によって作り出された光の剣を振るう。
突然のことにベルゼバブは1本後ずさり光の剣を大剣で弾く。その隙にエクスとレインはもう1度ベルゼバブへ近づき攻撃体勢に入った。


2人の連携に加えてセレネの国宝級の魔法。まさしく三位一体だった。
3人の想像以上にベルゼバブを追い込むことが出来た。先ほどの攻撃でベルゼバブの右腕は切られていた。
「ほう……俺に傷をつけるどころか腕を切るヤツが現れるとは……お前らのこと甘く見すぎていたのかもな。それじゃ俺も全力で行かせてもらおう。」
ベルゼバブはゲートを出し、中からケルベロスが現れた。
「ここにきてさっきのケルベロス……しかも2体……」
エクスは一気に青ざめる。
するとベルゼバブはケルベロスの魂を喰らった。
「っ!?一体何をする気だあいつは……」
エクスとレインは警戒するようにベルゼバブを見つめる。


ベルゼバブは魂を食べ終わるとふわりと宙に浮く。次の瞬間羽を広げる。
羽には先ほどにはなかったドクロマークが浮かび上がった。見た目の変化はそれだけだったが、明らかに魔力がケタ違いだった。
「もう手加減はできないからせいぜい楽しませてくれよ人の子よ。」
ベルゼバブは短く告げこちらの方へ勢いよく飛んできた。

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