最弱が世界を救う。

しにん。

《暴食》4

  エクスは目を覚ますと不思議と力が湧いて出た。
(力が溢れてくる……それに傷が治ってる)
  ムシュと名付けた子がエクスの体力を回復させ傷を治した。
「エクスくん……?その力はどうしたの?」
  エクスが目を覚ますまで近くで見守っていたレインは泣きながら問いかける。
「心配させちゃったね……ごめん。この力はなんだかよくわかんないけどムシュがくれたんだ。」
  ムシュがした事は回復に過ぎない。だが、雑魚悪魔を倒す際に無くなりかけていた体力が回復されたのは大きい。
「とりあえず説明は後だ。ベルゼブブを倒さないと被害が増えてしまう。」
  エクスは剣を構え呼吸を落ち着かせる。


  先程とは比べ物にならないほどエクスは強くなっていた。
(ムシュは一体何をしたんだ……体が軽くて、思い描いたように体が動く……このまま押し切れば勝てるかもしれない──)
  エクスはベルゼブブと交戦してる最中にそんなことを思っていた。
  実際、力で言えばエクスが何枚も上手だった。
「貴方先程とは全く違いますねぇ……一体何をしたというのですか?」
  ベルゼブブはエクスの剣を避けるのをやめ太刀打ちする。それでもなおエクスは優勢にたっていた。
「先程と太刀筋は変わっていないのに威力、速度が段違い……一体何が……」
「俺はもう何かを失うのは嫌だ!だから俺は戦う!強くなる!お前なんかに負けるかよ!!!」
  エクスはベルゼブブに叫んだ。
 まるでドラゴンの咆哮のよう力強く。
「ぐぬ……そんな……私が……私がああああ!!!!!!!」
   瞬間エクスの一撃がベルゼブブの心臓を貫いた。
「俺はもう何も失わないと誓ったんだ……」
  エクスはレインの元へ走った。血だらけになったレインをおんぶして城へ戻ろうとした。
  その瞬間に嫌なオーラが再び現れる。




「そんな……ベルゼブブは倒したはずだろ……どうしてまだこんなオーラがあるんだ?」
  エクスとレインが困惑しているとその謎はすぐに解決した。ベルゼブブの死体の背中が裂け始め中から羽の生えた悪魔が現れた。
「っ!!ベルゼブブ……死んだはずじゃ!?」
  その悪魔はベルゼブブの姿をしていたが全くの別人と言っていいほど魔力が段違いだ。
  近くにいるだけで飲み込まれそうになるほどの深い闇を持った魔力だった。
「よく私を倒したとまずは褒めてやろう。だがあの姿は仮の姿だ。ここからが本番だ、人の子よ。」
  2対の羽を羽ばたかせ宙を舞う悪魔。
「お前は一体何者なんだ……」
「私はベルゼブブではありません。強いていえばベルゼブブの本来の姿。私の名前はベルゼバブ。全てを喰らってやる……お前らの魂もな!!」

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