最弱が世界を救う。

しにん。

二人の女。

エクスたち3人は無言の案内のもと、パルス神殿へ入る。が、驚いたことに扉を開けると固有結界と思われる空間が広がっていた。
「これも固有結界なのか?だとしたら一部屋以外にも空いてる部屋が空いてると思うど……」
「こんなに広くてもそれには沢山の用途があって存在するの。そんなに文句があるなら依頼のあと帰ってもいいわよ。」
冷たい目でエクスを見る。
「わかった。贅沢は言ってられないよね……。じゃ一部屋だけ貸してもらうとする。」
トホホ、とため息をつくエクスを他所にレインは満面の笑みを掲げていた。
「エクスくんと同じ部屋でお泊まりふふっ。夢のようだわー!!!!」
「レインさー、忘れてると思うけど私も同じ部屋なんだからね?私の旦那になにかしたら怒るからね?」
「な!!旦那って!!まだこの依頼は終わってないからまだ結婚してないでしょ!?」
そういえばそうだったなと、感情を失うエクスを横目にセレネは無言のまま眺めていた。
「呪いを解除する儀式は私の魔力が回復するまで無理のようね。回復するのは恐らく明日になる。」
セレネは森から神殿までの距離を固有結界で繋げていたため、魔力は底をついていた。今日はとりあえず休んで明日儀式をすることに決定した。


────その夜。
「俺は床で構わないから2人でベッドを使ってくれ。」
一つしかないベッドを譲るエクス。
「なら私も床で"エクスくんと"寝るよ。」
レインは勝ち誇るようにリリーを睨みつける。
「っじゃ、私も床で寝ようかな。」
対抗するリリー。そして感情を失うエクス。
2人を説得してエクスは1人で床に寝ることになった。ようやく落ち着いたと安堵し眠りにつく。
すると、息がしずらい。エクスは目を開けて確認する。上にレインが乗っていた。
「ふふっ。エクスくんを……エクスくんを先に奪えれば結婚の話は無しになる。エクスくん覚悟!」
「う、わぁああ!!やめろ!レイン!!!」
「レーイーンー?何してるのかな??」
そこにリリーも入ってきた。レインとリリーは視線で戦う。エクスは2人を止めるよりも自分の身を守ることで精一杯だ。睨み合いながらも2人はエクスを取り合う。
「エクスくんは!!!」
「エクスはー!」
「「私が貰う!!!」」
バンッ!2人が叫んだ瞬間、扉が勢いよく開く。
「貴方達夜中にうるさい。2人とも外へ。」
セレネは眉間にシワを寄せて2人を外へ連れ出す。
「やっと嵐が過ぎ去った……」
エクスはやっとの思いで眠りについた。


────次の日の朝
レインとリリーは一晩中説教させられてたらしく、2人共元気がなかった。

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