守護者は眠る

香月 玄_コウヅキ ハル

Episode3

3

「…………し…ぬ…。」

何故に門限を問うのか…と疑問に思いつつも僕は彼の問いに素直に答えた。
…あぁ、これが間違えだった。
僕の答えに満足げに頷いた彼。と思ったら予告なしに抱えられ、昨日見たのと同じように凄い速さで木々を渡って行って今、謎の…見覚えの無い鳥居の前に降ろされた。

…で、現在楽しくもないにらめっこを“地面と”している。
草の生えていない、湿った土は僕の伸び切った爪に喜んで入ってくる。

そんな僕を連れてきた当の本人は呆れた目で見下してきた。
『こんなんでへたってんじゃねェぞ。異世界転移したわけでもあるまいし。第一お前は俺に抱えられてわぁわぁ言ってただけじゃねェか。』
そんなん言うんだったらもう少し速度を落として“初心者向け”的な感じでお願いしたい。
…というかそういう問題じゃない。


それにしても…と目の前にそびえ立つ木造の鳥居を見上げた。
「こんな所あったんだ…。」

ここが神社の敷地内だったことどころか、この森に建造物が存在したこと自体知らなかった。同級生ともたまにこの森に遊びに来るが僕らにとってここは“自然の多い森”という認識でしかなかったし。
鳥居は古くもなく、新しくもなさそう。いつ造られたのか一目検討もつかない。

地に手をついたまま顔だけ上げて、不思議そうに鳥居を見上げていると彼は僕のすぐ横にしゃがんだ。
『ここに普通の人間は自ら来ることは基本できねェよ。たまァに近くまで来れてしまうやつがいるが、入って来る前に何とかして追い返す。』
へぇ、と一旦納得してふと疑問が浮かんだ。
「じゃあ何で鳥居があるの?人間が造ったんでしょ?」
僕の疑問に彼は少し考えるようにして言った。
『造ったのは人間、で正解。ただしただの人間じゃない。』
どういう意味だろうか………。
そんな考えを読んだかのように(本当に読んだのかもしれないが)彼は言い足す。
『つまり人間ではあるが力を持つ特殊な人間だ。』
「魔法つかいとか、魔女とか…超能力者………とか?」
『まぁ、あながち不正解ではないな。』
頭の中の疑問符は増える一方だ。

『じゃあ今日は帰るまでに“力を持つモノ”について教えてやる。ほら、行こうぜ!!』
俺は教えることが好きだからな!と、元気よく立ち上がり、僕に手を差し伸べ起こした。
(随分大きくて……男らしい手だな。)
そして、とても暖かかった。


彼の手を握ったままで鳥居をくぐると、やはり見えたのは、道を開ける様に左右に立つ石の柱のようなもの。本来狛犬が乗るべき石の台だろうが、何故かそれらしきそれはいない。
(ある意味、気味が悪い…。)
あるものがない、というのは何よりも気味が悪い。僕は握る手に少し力を入れた。


彼は賽銭箱の前の石造りの3段階段の2段目に座ると、僕にも隣を指示し話し始めた。


【いらない予告だよ!!】
次回、いつも以上につまらない話です。ご了承下さい…っっ。
それと、何かいい日本語があれば教えて頂けると光栄です:)
           par kouzuki'h

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