パーティー追放されたのでパーティー結成してみたら
俺が三人!?
迷いの森、それは入り込んだ者を逃さない。
永久ループするその、道に出口はない。
ともすれば、三途の川にかかるあの世橋。
いわば迷いの森はあの世への門、入り口に近いものである。
そこに緊急クエストを受け取った俺達は足を踏み入れ、クエスト達成目標である、守り神の暴走の阻止を達成しに来ているが……Eランクモンスターの気配すらない。
だが、一様まだ永久ループの怪奇現象の中には入っていないのが救いだった。
ただ、俺はここであることに気づく。
フィルテンプがいなくなっていたのだ。
確かにフラフラとあいつはよくいなくなるが、さすがにここでいなくなられるとまずいと思いみんなで来た道を引き返す。
すると俺は目を疑わざるおえない光景を目にする。
「カイン!何そこで座っているのですの?!もうみんな先にいってしまいましたわよ?!立つのですわ、カイン!」
霧でフィルテンプの先にいるものは全く見えないが、明らかにフィルテンプがぶっこわれてしまっている。
俺達はフィルテンプに声をかける。
「おい!お前何一人で喋ってるんだ!しかも、俺の名前を呼んで……。うわぁ!そいつ誰だよフィルテンプ!」
「誰ってカインで……ってカイン!じゃあこいつは?!」
「あらあら、カイン様がお二人おりますね」
「カインが二人なんてお荷物が倍になるですです」
「こらナズナちゃん!俺はお荷物じゃない!てか、なんで俺が二人いるだーー!!」
そう、フィルテンプが話しかけていたのは俺だった。
しかも、何も話さない俺。偽物だ。
「この喋らないカインは偽物ですわ!ツッコミを全くいれてくれないです!」
「気づくの遅いわ!いつもの俺だったらもっとツッコミ満載でムードメーカーだ!その喋らないくらい俺はなんなんだーー!」
フィルテンプの俺の判断基準はツッコむかツッコまないか、いや確かにそれだったら確実に本物と偽物の判断はつくが仲間なら一瞬で気づいてくれ!なんてことをフィルテンプに言えば、あなたの存在はツッコミで決まるほどのものなのですわ!しっかりと覚えておくのですわ!なんてボロクソ言われそうで言えない。
「あれ?カイン様、フィルテンプ様、ナズナちゃんがいなくなりました」
「今度はナズナちゃんかよ!」
どうしてうちのパーティーのメンバーはこう、みんなして自由奔放なのだろうか。
もっと危機感を感じてほしいがナズナちゃんはまだ十歳だから興味にそそられるのは仕方ないことだと諦めて探してみる。
「ナズナちゃんどこだー?いたら返事してくれー!」
「カイン!立つのですです!早くあっちにいくですです!って、うわぁえ、わぁ!カインが二人いるいですです!」
「ナズナちゃん、フィルテンプので少しは学んでくれ。それは偽物で本物はこっちだ……。これ無限ループするぞ。」
「ほんとですです!こっちのカインは何もツッコまないですです!」
「ナズナちゃん、さすがにそこまできたらバカを通りこして、終わりに近いものがあるよ……」
とうとう俺はナズナちゃんにまでツッコむかで判断されるようになってしまった。
俺のほうが立ち位置的に終わりに近づいてる気もする……。
「で、なんで俺が三人なんだ?」
「迷いの森だからカインが二人増えたくらい不思議でもないですわ」
「カイン様、良かったですね。ご家族がお迎えにきましたよ?」
「カインの家族だったのかですです!似すぎですです!」
「お前らは適当か!家族のお迎えとか完全俺はあの世行きの片道切符を持ってる状態じゃねーか!」
俺のことを心配するもなしに容赦ない。
いや、全員して馬鹿だ……。
ただ、フィルテンプの言葉は間違いない、迷いの森と言われるほどの怪奇現象の起こる森だ。俺が一人、二人増えたところで問題はないのか。
いや、そもそも消えたり現れたりするこの森自体が怪奇現象そのものだ。
色々と思考を凝らしていた俺だったがフィルテンプの呼びかけで現実にかえり、前を見た俺は腹が立ってしまった。
偽物の俺が二人揃って手招きをしてきている。
「誰が俺の偽物についてくか!お前らもさっさと帰れ!偽物!」
そう俺はキレ気味で言い放つと、霧が濃くなり、目の前に川と橋が現れた。
これが噂で聞いた、三途の川とあの世橋だ。
「て!なんで偽物のお前らはあの世に帰るんだよ!」
と俺はツッコむ。
すると偽物二人はしょんぼりして橋を渡り消えていき、霧がまた薄くなると三途の川とあの世橋は消えていった。
「カインあなたあの二人をしょげさせましたわね?!可哀想じゃありませんの!ついていくという優しさはあなたにはないのですの?!」
「そうですよ、カイン様。しょんぼりしていましたよ?あのお二人」
「カイン悪い子ですです」
「俺に死ねと言うのか?!三途の川を渡れと言うのか?!仲間意識なさすぎて泣くぞ俺!」
相変わらず容赦のない奴らだ!だが、しょうもない怪奇現象で腰抜けだった。
森に入ってすぐに起きた怪奇現象は軽く馬鹿にされたがこのあと待ち受けるものがどんなのかと思うと最初がインパクトがなさすぎて逆に怖くも思えてきた。
そして、俺達は続く道をまた歩き始める。
「カイン、気味はやっぱり面白いよ!さぁ、早く僕のもとに死なずにおいで、早く君と遊びたいよ」
永久ループするその、道に出口はない。
ともすれば、三途の川にかかるあの世橋。
いわば迷いの森はあの世への門、入り口に近いものである。
そこに緊急クエストを受け取った俺達は足を踏み入れ、クエスト達成目標である、守り神の暴走の阻止を達成しに来ているが……Eランクモンスターの気配すらない。
だが、一様まだ永久ループの怪奇現象の中には入っていないのが救いだった。
ただ、俺はここであることに気づく。
フィルテンプがいなくなっていたのだ。
確かにフラフラとあいつはよくいなくなるが、さすがにここでいなくなられるとまずいと思いみんなで来た道を引き返す。
すると俺は目を疑わざるおえない光景を目にする。
「カイン!何そこで座っているのですの?!もうみんな先にいってしまいましたわよ?!立つのですわ、カイン!」
霧でフィルテンプの先にいるものは全く見えないが、明らかにフィルテンプがぶっこわれてしまっている。
俺達はフィルテンプに声をかける。
「おい!お前何一人で喋ってるんだ!しかも、俺の名前を呼んで……。うわぁ!そいつ誰だよフィルテンプ!」
「誰ってカインで……ってカイン!じゃあこいつは?!」
「あらあら、カイン様がお二人おりますね」
「カインが二人なんてお荷物が倍になるですです」
「こらナズナちゃん!俺はお荷物じゃない!てか、なんで俺が二人いるだーー!!」
そう、フィルテンプが話しかけていたのは俺だった。
しかも、何も話さない俺。偽物だ。
「この喋らないカインは偽物ですわ!ツッコミを全くいれてくれないです!」
「気づくの遅いわ!いつもの俺だったらもっとツッコミ満載でムードメーカーだ!その喋らないくらい俺はなんなんだーー!」
フィルテンプの俺の判断基準はツッコむかツッコまないか、いや確かにそれだったら確実に本物と偽物の判断はつくが仲間なら一瞬で気づいてくれ!なんてことをフィルテンプに言えば、あなたの存在はツッコミで決まるほどのものなのですわ!しっかりと覚えておくのですわ!なんてボロクソ言われそうで言えない。
「あれ?カイン様、フィルテンプ様、ナズナちゃんがいなくなりました」
「今度はナズナちゃんかよ!」
どうしてうちのパーティーのメンバーはこう、みんなして自由奔放なのだろうか。
もっと危機感を感じてほしいがナズナちゃんはまだ十歳だから興味にそそられるのは仕方ないことだと諦めて探してみる。
「ナズナちゃんどこだー?いたら返事してくれー!」
「カイン!立つのですです!早くあっちにいくですです!って、うわぁえ、わぁ!カインが二人いるいですです!」
「ナズナちゃん、フィルテンプので少しは学んでくれ。それは偽物で本物はこっちだ……。これ無限ループするぞ。」
「ほんとですです!こっちのカインは何もツッコまないですです!」
「ナズナちゃん、さすがにそこまできたらバカを通りこして、終わりに近いものがあるよ……」
とうとう俺はナズナちゃんにまでツッコむかで判断されるようになってしまった。
俺のほうが立ち位置的に終わりに近づいてる気もする……。
「で、なんで俺が三人なんだ?」
「迷いの森だからカインが二人増えたくらい不思議でもないですわ」
「カイン様、良かったですね。ご家族がお迎えにきましたよ?」
「カインの家族だったのかですです!似すぎですです!」
「お前らは適当か!家族のお迎えとか完全俺はあの世行きの片道切符を持ってる状態じゃねーか!」
俺のことを心配するもなしに容赦ない。
いや、全員して馬鹿だ……。
ただ、フィルテンプの言葉は間違いない、迷いの森と言われるほどの怪奇現象の起こる森だ。俺が一人、二人増えたところで問題はないのか。
いや、そもそも消えたり現れたりするこの森自体が怪奇現象そのものだ。
色々と思考を凝らしていた俺だったがフィルテンプの呼びかけで現実にかえり、前を見た俺は腹が立ってしまった。
偽物の俺が二人揃って手招きをしてきている。
「誰が俺の偽物についてくか!お前らもさっさと帰れ!偽物!」
そう俺はキレ気味で言い放つと、霧が濃くなり、目の前に川と橋が現れた。
これが噂で聞いた、三途の川とあの世橋だ。
「て!なんで偽物のお前らはあの世に帰るんだよ!」
と俺はツッコむ。
すると偽物二人はしょんぼりして橋を渡り消えていき、霧がまた薄くなると三途の川とあの世橋は消えていった。
「カインあなたあの二人をしょげさせましたわね?!可哀想じゃありませんの!ついていくという優しさはあなたにはないのですの?!」
「そうですよ、カイン様。しょんぼりしていましたよ?あのお二人」
「カイン悪い子ですです」
「俺に死ねと言うのか?!三途の川を渡れと言うのか?!仲間意識なさすぎて泣くぞ俺!」
相変わらず容赦のない奴らだ!だが、しょうもない怪奇現象で腰抜けだった。
森に入ってすぐに起きた怪奇現象は軽く馬鹿にされたがこのあと待ち受けるものがどんなのかと思うと最初がインパクトがなさすぎて逆に怖くも思えてきた。
そして、俺達は続く道をまた歩き始める。
「カイン、気味はやっぱり面白いよ!さぁ、早く僕のもとに死なずにおいで、早く君と遊びたいよ」
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