金髪、青目の美人エルフに転生!
第九十二話 山の大清掃
なんだかんだあったけれど、なんとか小人の国の中心に来た。
この国には、中央の大きな山脈で二つに区切られている。
私たちがいた西側は、ホビットのくに。これから行く東側は、ドワーフのくにだ。
ホビットは、農業が得意だ。身長は60~120くらい。耳が少し尖っている。足の裏に毛が生えてるから、確か、靴は履かないんだったはず。
エルフほどじゃないけど長命で、120年とか生きる。喫煙が好きで、煙草の栽培をよくやるそうだ。
ドワーフは、鍛冶とかが得意だ。身長は100~150くらいで、ちょっと大きい。もしかしたら、私のほうがちっちゃいかも。お酒が好きな種族だ。
人とか、動物とか、自然のものとの関わりが苦手で、ホビットとは正反対だ。
ちなみに、ドワーフはエルフのことをあまり良く思っていないみたいなので注意が必要だそう。
ってことで、私たちはまた例のフードをかぶって移動中です。
私たちは小さいから、ドワーフも間違えてくれるだろうか? ジェイドはダメだろうけど。
まあ、そんなことより。問題は、ドワーフのくにに行くなら、この山を超えなくちゃいけないことだ。
だけど、今は魔族に占領されているらしい。つまり、超えられそうにないってことだ。
「どうする? 待つ?」
「待ったところで、変わりそうにはないわよねぇ……」
そんな感じで、結局山脈に近い町で待機中だ。
「蹴散らしてもいいけど、あまり刺激しても困るよね?」
「ああ、そうだろうな。どうしたものか……」
「確かに、ここは超えなくちゃいけないわけですしね……」
ああ……。もう、なんでこんなに不便なんだ。ってか、魔族に占領って、何があった?
聞いたところによると、門番を力でねじ伏せて、そこに魔族が住み着いているらしい。近づいても倒されてしまうそうだ。
「じゃあ、連絡がいかないように倒せばいいの?」
「え?」
アルラウネの一人が聞いてきた。連絡がいかないようにって、私たちが倒したって気づかれなければいいって事? そうすれば、問題は……。
「え、ボクたちが倒せばいいの?」
「簡単だよ?」
ぐ……。どうしてこんなに戦うのが好きなんだ! キラキラした目で私を見ている。
でも、危なそうだしなぁ……。この子たちには、できれば死んでほしくない。
「やってみればいいんじゃないか? 随分強いようだしな」
「まかせてよ! ご主人様!」
そう言うなら……。確かに、元が神級魔法だから、それなりに強い。
もし、それで勝てるなら、それが最善策かもしれない。まだ、私がアルラウネを連れているというのは、広まっていないのだ。
「よし、わかった。行ってきな」
「きゃああああ!」
「うわああああ!」
山には悲鳴が響いていた。当然、魔族の。
アルラウネたちは大きめの黒いローブを着て、黒いフードをかぶり、正体がわからないようにした。
一応広まっていないけど、知らないとも限らないし、こうしておいたほうが小人が退治したとも誤魔化しやすい。
にしても、やりすぎじゃないか? 生きて返すつもりはないのかもしれない。
リリアーナとエベリナがアルラウネたちの活躍を見て絶句していた。
「あれはすごいね……」
「さすがソフィの子……」
なんて二人は言っていたけれど、マリアは興味なさそうな感じだった。退治できればなんでもいい、といった感じだ。
アルラウネたちは、小さな両手で神級レベルの魔法を連発する。地面がボコボコになるほどに……。
というのは嘘で。実際、草魔法は自然に影響をもたらさない。襲うのは人のみ。
まあ、私たちがやるより、確実に、魔族のみを排除できるだろう。私たちが魔族にバレないようにやったら、多分、山ごと消えるし。だって、遠くから神級魔法、ってなると……。
と、そんなことはどうでもいい。とにかく、私のアルラウネが怪我をしないで帰ってくることを願うだけだ。
ちなみに、見ているのは私たちだけではない。たくさんのホビットが、この戦いを、遠くからだが、眺めている。何が起こっているかはわからないが、どっちが勝ってるかはわかる。音で。
「まあ、なんてことでしょう。あれだけ強い兵が返り討ちにあったのに……」
「さすがは勇者様の使い魔……」
使い魔にしたつもりはない。勝手に付いてきたんだし。
まあ、そう見えるんだろう。でも、使い魔にしちゃ多すぎるだろう?
なんにしろ、直ぐに終わりそうだなぁ……。
「ご主人様ー! 終わったよ!」
「うん、頑張ったね。すごいよー」
「わぁい!」
あれから数分で帰ってきたアルラウネたちは、傷一つ付いていなかった。完全勝利といっていいだろう。
っていうか、ちょっと大きくなった気がするんだけど。
さっきまで幼い子だったのに、なんか、まあ、幼いけど、ちょっと大人になったかな? って感じだ。
幼稚園生、って言葉がぴったりだったのに、小学生にはなれたかも。
「アルラウネはねー、敵からたくさん栄養取ると、大きくなるの!」
じゃあ、魔族を……。ああ、山通る時、大丈夫だろうか?
この国には、中央の大きな山脈で二つに区切られている。
私たちがいた西側は、ホビットのくに。これから行く東側は、ドワーフのくにだ。
ホビットは、農業が得意だ。身長は60~120くらい。耳が少し尖っている。足の裏に毛が生えてるから、確か、靴は履かないんだったはず。
エルフほどじゃないけど長命で、120年とか生きる。喫煙が好きで、煙草の栽培をよくやるそうだ。
ドワーフは、鍛冶とかが得意だ。身長は100~150くらいで、ちょっと大きい。もしかしたら、私のほうがちっちゃいかも。お酒が好きな種族だ。
人とか、動物とか、自然のものとの関わりが苦手で、ホビットとは正反対だ。
ちなみに、ドワーフはエルフのことをあまり良く思っていないみたいなので注意が必要だそう。
ってことで、私たちはまた例のフードをかぶって移動中です。
私たちは小さいから、ドワーフも間違えてくれるだろうか? ジェイドはダメだろうけど。
まあ、そんなことより。問題は、ドワーフのくにに行くなら、この山を超えなくちゃいけないことだ。
だけど、今は魔族に占領されているらしい。つまり、超えられそうにないってことだ。
「どうする? 待つ?」
「待ったところで、変わりそうにはないわよねぇ……」
そんな感じで、結局山脈に近い町で待機中だ。
「蹴散らしてもいいけど、あまり刺激しても困るよね?」
「ああ、そうだろうな。どうしたものか……」
「確かに、ここは超えなくちゃいけないわけですしね……」
ああ……。もう、なんでこんなに不便なんだ。ってか、魔族に占領って、何があった?
聞いたところによると、門番を力でねじ伏せて、そこに魔族が住み着いているらしい。近づいても倒されてしまうそうだ。
「じゃあ、連絡がいかないように倒せばいいの?」
「え?」
アルラウネの一人が聞いてきた。連絡がいかないようにって、私たちが倒したって気づかれなければいいって事? そうすれば、問題は……。
「え、ボクたちが倒せばいいの?」
「簡単だよ?」
ぐ……。どうしてこんなに戦うのが好きなんだ! キラキラした目で私を見ている。
でも、危なそうだしなぁ……。この子たちには、できれば死んでほしくない。
「やってみればいいんじゃないか? 随分強いようだしな」
「まかせてよ! ご主人様!」
そう言うなら……。確かに、元が神級魔法だから、それなりに強い。
もし、それで勝てるなら、それが最善策かもしれない。まだ、私がアルラウネを連れているというのは、広まっていないのだ。
「よし、わかった。行ってきな」
「きゃああああ!」
「うわああああ!」
山には悲鳴が響いていた。当然、魔族の。
アルラウネたちは大きめの黒いローブを着て、黒いフードをかぶり、正体がわからないようにした。
一応広まっていないけど、知らないとも限らないし、こうしておいたほうが小人が退治したとも誤魔化しやすい。
にしても、やりすぎじゃないか? 生きて返すつもりはないのかもしれない。
リリアーナとエベリナがアルラウネたちの活躍を見て絶句していた。
「あれはすごいね……」
「さすがソフィの子……」
なんて二人は言っていたけれど、マリアは興味なさそうな感じだった。退治できればなんでもいい、といった感じだ。
アルラウネたちは、小さな両手で神級レベルの魔法を連発する。地面がボコボコになるほどに……。
というのは嘘で。実際、草魔法は自然に影響をもたらさない。襲うのは人のみ。
まあ、私たちがやるより、確実に、魔族のみを排除できるだろう。私たちが魔族にバレないようにやったら、多分、山ごと消えるし。だって、遠くから神級魔法、ってなると……。
と、そんなことはどうでもいい。とにかく、私のアルラウネが怪我をしないで帰ってくることを願うだけだ。
ちなみに、見ているのは私たちだけではない。たくさんのホビットが、この戦いを、遠くからだが、眺めている。何が起こっているかはわからないが、どっちが勝ってるかはわかる。音で。
「まあ、なんてことでしょう。あれだけ強い兵が返り討ちにあったのに……」
「さすがは勇者様の使い魔……」
使い魔にしたつもりはない。勝手に付いてきたんだし。
まあ、そう見えるんだろう。でも、使い魔にしちゃ多すぎるだろう?
なんにしろ、直ぐに終わりそうだなぁ……。
「ご主人様ー! 終わったよ!」
「うん、頑張ったね。すごいよー」
「わぁい!」
あれから数分で帰ってきたアルラウネたちは、傷一つ付いていなかった。完全勝利といっていいだろう。
っていうか、ちょっと大きくなった気がするんだけど。
さっきまで幼い子だったのに、なんか、まあ、幼いけど、ちょっと大人になったかな? って感じだ。
幼稚園生、って言葉がぴったりだったのに、小学生にはなれたかも。
「アルラウネはねー、敵からたくさん栄養取ると、大きくなるの!」
じゃあ、魔族を……。ああ、山通る時、大丈夫だろうか?
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