剣神勇者は女の子と魔王を倒します
第52話 ヴァナー戦 version王都
「よし、いくか」
「うん。あ、その、頑張る、の」
「緊張、してたりするか?」
「ううん。大丈夫なの」
少し用心しながら進んでいく。何処から兵士が飛び出してくるか分からないからな。
って、ん? なんだこれ、あんなものあったか? 見た事ないと思うんだが。・・・って、ああ!
「此処が、王都? そんなはず・・・」
「な、なんで・・・」
王都が、高いコンクリートの壁で覆われている。まわりには黒魔族の兵隊が沢山。
どうするか。あんまり大騒ぎして刺激過ぎるのは良くない。が、このままだと戦えないな。
「エリー、出来るだけ地味に、だが、あの壁を壊す方法はあるか?」
「ええと・・・。ない、の。ごめんなさい」
「じゃあ、質問を変える事にしよう。あれ、壊せるか?」
「うん!」
自信満々で答えるエリー。壊すだけなら余裕、か。
もう、いっそのこと大騒ぎして魔王を脅かしてやるか? 女王様は『何をしても良いから』と言いながら俺たちを送り出してくれた。あんまりやるのは困るだろうけれど、少しくらい無茶していいよな?
「よし、エリー! ぶっ壊してくれ!」
「わかった! えいっ!」
・・・。ん? 今、何投げた?
「え、ちょ、エリー?! 魔法じゃないのか?!」
「エレナさんから、爆弾、分けて、貰った」
って、ことは。手加減とか出来てないよな。爆弾だもんな、一律だろう。
まずい、この爆弾の大きさにもよるけど、このままだと・・・。
『うわあああああ!』
「やり過ぎだ!」
「え、そうなの?」
兵士も全て巻き込んで大爆発を起こした。確かに壊すだけなら出来るだろう、自身もあるよな。
けど、これじゃ、酷い量の援軍が来るかもしれん。あー、どうすっか・・・。
とにかく。まずは目の前の敵を倒すことに専念した方が良いだろう。
「エリー、気をつけろよ」
「大丈夫、なの」
「分かった。よし、行くぞ!」
うーん、何で誰も居ないのか。分かりきっている。さっきのエリーの使った爆弾が原因だ。完全に警戒された。仕方ないから、仕掛ける事にした。エリーが日光を放つ。
建物の中に居ても関係ない。エリーの魔法の威力は絶大だ。
そうして、悲鳴が上がり。判断力を失った人たちが外に出てきた。ほとんどが黒魔族。それも、青紫の服を着た。
「よし、エリー!」
「援護するの!」
一人の兵士目掛けて跳びかかる。すれ違いざまに首を切りつけてやった。一拍遅れた悲鳴。
次の狙いを決める。体を回転させつつ、周りの兵士をじっと見つめていく。
「よし、お前はどうだ?」
「ひっ?!」
なんてな。すぐに踵を返し、反対側の兵士に向かう。流石に距離があったせいかバインドされたが、無理な体制。柔かい。押し切ってやろう。
さて。俺は赤く染まった剣を投げ捨てる。鉄で出来た剣等、使い辛くて堪らない。
シュラリと音をたて、俺は鮮紅をゆっくりと引き抜いた。
「俺はユリエル・ルーズヴェルト。剣神だ」
『?!』
「今日は、私が、一緒なの。エリー・ルーズヴェルト。リリィ・ルーズヴェルトとの、娘なの」
俺だけではない。メリーも、エディも、リリィも。とても有名になっている。ティナはもとから有名だったが、さらに名を聞くようになった。
嫁が有名になったなら。子供たちも、だ。特に、この年で此処までの武術を身につけた子はそうそういないからな。
「さて、一番に死にたいのは誰だ?」
丁寧に殺してやるぞ? なにせ、鮮紅が殺す初めての『人』だからな。
鮮紅はまだ、魔物と悪魔しか斬っていない。悪魔はリリィみたいのでない限り人とは言えないし。
だから、丁重に扱ってやるんだけどな。誰も嬉しそうな顔をしないのはなんでだろう。見る見るうちに青褪めていく。
ちょっと楽しくなってしまったが、ちゃんと分かってるって。これは嘘に決まってるだろ。
「お父様、止めてあげて」
「ああ、悪い。よし、ま、とにかく掛かって来い。どっち道、逃げ場はないぞ」
「意地悪」
「これは本当のことだろ? 俺の家族がヴァナー中に行ってるんだから」
「そうだった」
なんだかんだ言っても、エリーのこの楽しそうな顔。ハーフとはいえ、悪魔。生き物を殺す。その時が、何よりも素晴らしい至福の時。そういう生き物なのだ。
両手に鋭く研いだ短剣を握る。胸の前でクロスさせて、唇を舌で湿らせる。
「私も、楽しませて、貰うの。掛かって来て、なの」
短剣を持った幼い少女に負けるなんて不名誉だなぁ? とはいえ、そんな少女から逃げるのは言うまでもない。ほら、エリーのこの行動、結構追い詰めてるぞ?
おお、覚悟を決めて突っ込んできた。ま、それが良いと思うぞ。苦しまない様に殺してやれると良いんだが。
突っ込んできた兵の剣に、鮮紅を這わせ、流す。首が空いたぞ?
反対側から来た兵士が居るので、一人薙ぎ払うと同時に後ろを向く。バインドして、ハーフソードへ。
一、二、三。あ? こいつら、無駄な動きが多い。下級兵か? これはエリーに勝てるはずがないな。
歩法くらい基本だぞ? そんな兵が居るとは思えないんだが・・・。
?! しまった! こいつら、ヴァナーの住人だったのか?!
そう思った途端、剣を振るのを一瞬躊躇ってしまった。ああ、俺は馬鹿か。こいつら、瞳の色、紫だ。
さっきまででは考えられない綺麗な攻撃。バインドした時の衝撃が強い。左側に一歩踏み込んでバインドを解く。ついでに、相手の攻撃線から外れる。
はずなのは、一対一の時だ。他の兵の攻撃線に入っていた。慌てて避けると、他の兵。どうすりゃいいんだ?
ちょっと落ち着こう。パニックにならなければ、この程度、何でもないはずだ。
ほら、その調子。ああ、大丈夫だ。何とか持ち直せたな。
ふとエリーの方に顔を向けると、パッ、パッ、と鮮血が舞っていた。順調らしい。
そこら中に兵士が落ちている。確実に致命傷を狙った攻撃。エリー、腕を上げたな。
俺も、そんなに長いこと目を離しているほどの余裕はない。けれど、此方に気づいて微笑んだエリーの顔は見えた。ちょっと嬉しい。だって、エリーが微笑むんだぞ? 前では考えられん。
ガチャガチャと金属の重なり合う音が響く。ああ、せっかく新しい剣なのに、これじゃあダメになりそうだ。そう思いつつ、剣を払い、その剣で隣の兵士に攻撃。一石二鳥とはこの事で。
人が密集し過ぎだ、少し離れよう。思い切り地面を蹴り、後ろへ飛ぶ時に誰かの顔を踏んだけど、まあ良いか。誰も居ない所へ無事着・・・。ごめん、別の人だけど、また踏んでた。
それを見たエリーがニヤッと微笑んだ。魔法で空を飛び、空中で魔法を打ち、着地する時に一人踏み倒した。いやいや、それは俺、わざとじゃないから。
と、笑ってたら戦う相手に失礼だな。って思ったら余計にダメだ!
「く・・・。全く、エリー、面白い事をしてくれる」
「え? あれ、わざとじゃ、ないの?」
「ああ、もちろん」
「・・・」
あからさまに不機嫌そうな顔になる。もちろんとか言ってごめん。
でも、その方がエリーの攻撃力は上がる。今、結構強い。ほら、笑ってるぞ。怖いけど。結局、悪魔に機嫌を直して貰うには、戦わせるのが一番なのだ。リリィの時から知っている。
トントン、と後ろに下がると、丁度エリーと背中合わせになった。いつの間にか、結構近くにいたらしい。近くに居るからこそ。俺は小声でエリーに話しかける。俺たちの言葉が分かるのか知らないが。
「もしかして、やろうとしてるか?」
「うん。良い・・・?」
「ああ!」
俺は思い切りエリーから離れる。それと同時に綺麗な声。
「トルネード、なの」
短剣を持った両手を広げ、ぐるぐる回りながら飛び回る。竜巻みたいだろ? だから。
「あははッ! 楽しいッ!」
エリーがこんなに楽しそうなの、初めて見たかもしれない。顔がキラキラと輝いている。
俺の隣で止まり、両手をパサッと下ろす。俺を見て笑った。
「ほら、お父様の番」
俺に無双しろと? そんなこと言われてもな。
じゃあ、とりあえず・・・、って、うおっ?!
「何だこれ?!」
赤い剣身がキラッと光る。さながらライトソード。ちょっとカッコイイかも。
すると、すぐに剣身のまわりが真っ赤な強い光で覆われる。おお、なんだこれ?
「わあ・・・。お父様、頑張って」
攻撃力が上がっただけでなく、体が軽い気がする。しかも、何だ、片手でも扱える! いや、もともとバスタードソードだから片手で扱えるんだけどさ。いつもはちょっと頑張らなくちゃいけないんだ。でも、なんだか、軽い!
バインドする必要はない、流せるから! 絶対にバランスが崩れて、何処か急所が空くんだ。ほら、こうやって、一発で倒さないとな。治癒魔法があるから。ま、即死なら何もしようがないってことさ。
同じく、エリーの隣で止まって剣を下ろす。
「どうやったの、それ」
「分からん。急にこうなった」
「かっこよかったの。赤くて綺麗」
おお、ほら、赤く染まってるぞ、王都がな。家の壁も、街路樹も、道路も。
エリーが「そうじゃない」と文句を言ったが、すぐに機嫌は良くなった。この光景が気に入ったんだったらどうしよう。
「ほら、沢山兵士来た!」
「・・・。マジか」
「戦えるよ、お父様!」
今日はこれ、エンドレスなんだな・・・。
「うん。あ、その、頑張る、の」
「緊張、してたりするか?」
「ううん。大丈夫なの」
少し用心しながら進んでいく。何処から兵士が飛び出してくるか分からないからな。
って、ん? なんだこれ、あんなものあったか? 見た事ないと思うんだが。・・・って、ああ!
「此処が、王都? そんなはず・・・」
「な、なんで・・・」
王都が、高いコンクリートの壁で覆われている。まわりには黒魔族の兵隊が沢山。
どうするか。あんまり大騒ぎして刺激過ぎるのは良くない。が、このままだと戦えないな。
「エリー、出来るだけ地味に、だが、あの壁を壊す方法はあるか?」
「ええと・・・。ない、の。ごめんなさい」
「じゃあ、質問を変える事にしよう。あれ、壊せるか?」
「うん!」
自信満々で答えるエリー。壊すだけなら余裕、か。
もう、いっそのこと大騒ぎして魔王を脅かしてやるか? 女王様は『何をしても良いから』と言いながら俺たちを送り出してくれた。あんまりやるのは困るだろうけれど、少しくらい無茶していいよな?
「よし、エリー! ぶっ壊してくれ!」
「わかった! えいっ!」
・・・。ん? 今、何投げた?
「え、ちょ、エリー?! 魔法じゃないのか?!」
「エレナさんから、爆弾、分けて、貰った」
って、ことは。手加減とか出来てないよな。爆弾だもんな、一律だろう。
まずい、この爆弾の大きさにもよるけど、このままだと・・・。
『うわあああああ!』
「やり過ぎだ!」
「え、そうなの?」
兵士も全て巻き込んで大爆発を起こした。確かに壊すだけなら出来るだろう、自身もあるよな。
けど、これじゃ、酷い量の援軍が来るかもしれん。あー、どうすっか・・・。
とにかく。まずは目の前の敵を倒すことに専念した方が良いだろう。
「エリー、気をつけろよ」
「大丈夫、なの」
「分かった。よし、行くぞ!」
うーん、何で誰も居ないのか。分かりきっている。さっきのエリーの使った爆弾が原因だ。完全に警戒された。仕方ないから、仕掛ける事にした。エリーが日光を放つ。
建物の中に居ても関係ない。エリーの魔法の威力は絶大だ。
そうして、悲鳴が上がり。判断力を失った人たちが外に出てきた。ほとんどが黒魔族。それも、青紫の服を着た。
「よし、エリー!」
「援護するの!」
一人の兵士目掛けて跳びかかる。すれ違いざまに首を切りつけてやった。一拍遅れた悲鳴。
次の狙いを決める。体を回転させつつ、周りの兵士をじっと見つめていく。
「よし、お前はどうだ?」
「ひっ?!」
なんてな。すぐに踵を返し、反対側の兵士に向かう。流石に距離があったせいかバインドされたが、無理な体制。柔かい。押し切ってやろう。
さて。俺は赤く染まった剣を投げ捨てる。鉄で出来た剣等、使い辛くて堪らない。
シュラリと音をたて、俺は鮮紅をゆっくりと引き抜いた。
「俺はユリエル・ルーズヴェルト。剣神だ」
『?!』
「今日は、私が、一緒なの。エリー・ルーズヴェルト。リリィ・ルーズヴェルトとの、娘なの」
俺だけではない。メリーも、エディも、リリィも。とても有名になっている。ティナはもとから有名だったが、さらに名を聞くようになった。
嫁が有名になったなら。子供たちも、だ。特に、この年で此処までの武術を身につけた子はそうそういないからな。
「さて、一番に死にたいのは誰だ?」
丁寧に殺してやるぞ? なにせ、鮮紅が殺す初めての『人』だからな。
鮮紅はまだ、魔物と悪魔しか斬っていない。悪魔はリリィみたいのでない限り人とは言えないし。
だから、丁重に扱ってやるんだけどな。誰も嬉しそうな顔をしないのはなんでだろう。見る見るうちに青褪めていく。
ちょっと楽しくなってしまったが、ちゃんと分かってるって。これは嘘に決まってるだろ。
「お父様、止めてあげて」
「ああ、悪い。よし、ま、とにかく掛かって来い。どっち道、逃げ場はないぞ」
「意地悪」
「これは本当のことだろ? 俺の家族がヴァナー中に行ってるんだから」
「そうだった」
なんだかんだ言っても、エリーのこの楽しそうな顔。ハーフとはいえ、悪魔。生き物を殺す。その時が、何よりも素晴らしい至福の時。そういう生き物なのだ。
両手に鋭く研いだ短剣を握る。胸の前でクロスさせて、唇を舌で湿らせる。
「私も、楽しませて、貰うの。掛かって来て、なの」
短剣を持った幼い少女に負けるなんて不名誉だなぁ? とはいえ、そんな少女から逃げるのは言うまでもない。ほら、エリーのこの行動、結構追い詰めてるぞ?
おお、覚悟を決めて突っ込んできた。ま、それが良いと思うぞ。苦しまない様に殺してやれると良いんだが。
突っ込んできた兵の剣に、鮮紅を這わせ、流す。首が空いたぞ?
反対側から来た兵士が居るので、一人薙ぎ払うと同時に後ろを向く。バインドして、ハーフソードへ。
一、二、三。あ? こいつら、無駄な動きが多い。下級兵か? これはエリーに勝てるはずがないな。
歩法くらい基本だぞ? そんな兵が居るとは思えないんだが・・・。
?! しまった! こいつら、ヴァナーの住人だったのか?!
そう思った途端、剣を振るのを一瞬躊躇ってしまった。ああ、俺は馬鹿か。こいつら、瞳の色、紫だ。
さっきまででは考えられない綺麗な攻撃。バインドした時の衝撃が強い。左側に一歩踏み込んでバインドを解く。ついでに、相手の攻撃線から外れる。
はずなのは、一対一の時だ。他の兵の攻撃線に入っていた。慌てて避けると、他の兵。どうすりゃいいんだ?
ちょっと落ち着こう。パニックにならなければ、この程度、何でもないはずだ。
ほら、その調子。ああ、大丈夫だ。何とか持ち直せたな。
ふとエリーの方に顔を向けると、パッ、パッ、と鮮血が舞っていた。順調らしい。
そこら中に兵士が落ちている。確実に致命傷を狙った攻撃。エリー、腕を上げたな。
俺も、そんなに長いこと目を離しているほどの余裕はない。けれど、此方に気づいて微笑んだエリーの顔は見えた。ちょっと嬉しい。だって、エリーが微笑むんだぞ? 前では考えられん。
ガチャガチャと金属の重なり合う音が響く。ああ、せっかく新しい剣なのに、これじゃあダメになりそうだ。そう思いつつ、剣を払い、その剣で隣の兵士に攻撃。一石二鳥とはこの事で。
人が密集し過ぎだ、少し離れよう。思い切り地面を蹴り、後ろへ飛ぶ時に誰かの顔を踏んだけど、まあ良いか。誰も居ない所へ無事着・・・。ごめん、別の人だけど、また踏んでた。
それを見たエリーがニヤッと微笑んだ。魔法で空を飛び、空中で魔法を打ち、着地する時に一人踏み倒した。いやいや、それは俺、わざとじゃないから。
と、笑ってたら戦う相手に失礼だな。って思ったら余計にダメだ!
「く・・・。全く、エリー、面白い事をしてくれる」
「え? あれ、わざとじゃ、ないの?」
「ああ、もちろん」
「・・・」
あからさまに不機嫌そうな顔になる。もちろんとか言ってごめん。
でも、その方がエリーの攻撃力は上がる。今、結構強い。ほら、笑ってるぞ。怖いけど。結局、悪魔に機嫌を直して貰うには、戦わせるのが一番なのだ。リリィの時から知っている。
トントン、と後ろに下がると、丁度エリーと背中合わせになった。いつの間にか、結構近くにいたらしい。近くに居るからこそ。俺は小声でエリーに話しかける。俺たちの言葉が分かるのか知らないが。
「もしかして、やろうとしてるか?」
「うん。良い・・・?」
「ああ!」
俺は思い切りエリーから離れる。それと同時に綺麗な声。
「トルネード、なの」
短剣を持った両手を広げ、ぐるぐる回りながら飛び回る。竜巻みたいだろ? だから。
「あははッ! 楽しいッ!」
エリーがこんなに楽しそうなの、初めて見たかもしれない。顔がキラキラと輝いている。
俺の隣で止まり、両手をパサッと下ろす。俺を見て笑った。
「ほら、お父様の番」
俺に無双しろと? そんなこと言われてもな。
じゃあ、とりあえず・・・、って、うおっ?!
「何だこれ?!」
赤い剣身がキラッと光る。さながらライトソード。ちょっとカッコイイかも。
すると、すぐに剣身のまわりが真っ赤な強い光で覆われる。おお、なんだこれ?
「わあ・・・。お父様、頑張って」
攻撃力が上がっただけでなく、体が軽い気がする。しかも、何だ、片手でも扱える! いや、もともとバスタードソードだから片手で扱えるんだけどさ。いつもはちょっと頑張らなくちゃいけないんだ。でも、なんだか、軽い!
バインドする必要はない、流せるから! 絶対にバランスが崩れて、何処か急所が空くんだ。ほら、こうやって、一発で倒さないとな。治癒魔法があるから。ま、即死なら何もしようがないってことさ。
同じく、エリーの隣で止まって剣を下ろす。
「どうやったの、それ」
「分からん。急にこうなった」
「かっこよかったの。赤くて綺麗」
おお、ほら、赤く染まってるぞ、王都がな。家の壁も、街路樹も、道路も。
エリーが「そうじゃない」と文句を言ったが、すぐに機嫌は良くなった。この光景が気に入ったんだったらどうしよう。
「ほら、沢山兵士来た!」
「・・・。マジか」
「戦えるよ、お父様!」
今日はこれ、エンドレスなんだな・・・。
「ファンタジー」の人気作品
-
-
3万
-
4.9万
-
-
2.1万
-
7万
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
1.2万
-
4.8万
-
-
1万
-
2.3万
-
-
9,711
-
1.6万
-
-
9,545
-
1.1万
-
-
9,448
-
2.4万
-
-
9,173
-
2.3万
コメント