赤い記憶~リーナが魔王を倒して彼の隣を手に入れるまで~
最終話
私は一人、廊下を歩く。向こうにミルヴィナとジェラルドが見えた。
「おはよう、ミルヴィナ、ジェラルド」
「おはよう、リーナ」
「おはよう、リーナ嬢」
軽い挨拶を交わした後、私はまた目的地に向かって歩き出す。
廊下が長い。でも、こうやって歩くの、結構好きだ。何年経っても、それは変わらない。
魔王を倒してから、約二十年経った。私は全く変わらない。ミルヴィナも、ミネルヴァも、ジェラルドさんも、変わらない。白魔族は大人になった後、とてもゆっくり年を取る。百歳くらいじゃ、若い方ってくらいだ。
「あら、リーナ様、おはようございます」
「おはよう、アンジェラ」
でも、アンジェラは違う。ベースが人間族だから。もうすぐ、アンジェラと別れる事になるだろう。それが、とても悲しい。だから、一緒に過ごせる時間を、大切に、大切にしている。
さて、目的地に着いた。私は、ゆっくりと扉を開ける。
まず最初、私の目に留まったのは、真っ白な髪の女性。頭の上で猫耳が揺れている。
「アリス、おはよう」
「リーナ様、おはようございます」
アリスも、随分大きくなった。もう三十歳くらい? そうは見えないけどね。とても綺麗なお姉さんって感じ。私より背も高い。
アリスの居る近くにあるベッドを覗き込むと、三人の少女が眠っていた。
「アルテミシア、セラフィーナ、ミッシェル、起きなさい」
少女達は眠そうな目を擦って起きあがる。私の姿を確認すると、おはよう、と言う。
三人は、私の大切な娘達。みんな可愛い宝物。
「もう、朝食の時間になるから。準備をしてね」
「はーい!」
私は今、幸せ。色々あって、沢山泣いて、沢山悲しい思いをした。でも、ちゃんと、三人の子供を産んで、此処まで育ててきた。よく、頑張ったと思う。
子供達はアリスに任せ、部屋を出る。と。其処には、ラザールさんが。
「おはよう、ラザールさん」
「おはよう、リーナ」
いつになっても、変わらない。とても甘いキスをする。
「じゃあ、リビングに行こう。もう時間だからね」
「そうね」
今、私、幸せだ。大好きな家族に囲まれて。そう。やっと……。家族が出来た。
みんな、ありがとう……。これからもよろしくね。
「おはよう、ミルヴィナ、ジェラルド」
「おはよう、リーナ」
「おはよう、リーナ嬢」
軽い挨拶を交わした後、私はまた目的地に向かって歩き出す。
廊下が長い。でも、こうやって歩くの、結構好きだ。何年経っても、それは変わらない。
魔王を倒してから、約二十年経った。私は全く変わらない。ミルヴィナも、ミネルヴァも、ジェラルドさんも、変わらない。白魔族は大人になった後、とてもゆっくり年を取る。百歳くらいじゃ、若い方ってくらいだ。
「あら、リーナ様、おはようございます」
「おはよう、アンジェラ」
でも、アンジェラは違う。ベースが人間族だから。もうすぐ、アンジェラと別れる事になるだろう。それが、とても悲しい。だから、一緒に過ごせる時間を、大切に、大切にしている。
さて、目的地に着いた。私は、ゆっくりと扉を開ける。
まず最初、私の目に留まったのは、真っ白な髪の女性。頭の上で猫耳が揺れている。
「アリス、おはよう」
「リーナ様、おはようございます」
アリスも、随分大きくなった。もう三十歳くらい? そうは見えないけどね。とても綺麗なお姉さんって感じ。私より背も高い。
アリスの居る近くにあるベッドを覗き込むと、三人の少女が眠っていた。
「アルテミシア、セラフィーナ、ミッシェル、起きなさい」
少女達は眠そうな目を擦って起きあがる。私の姿を確認すると、おはよう、と言う。
三人は、私の大切な娘達。みんな可愛い宝物。
「もう、朝食の時間になるから。準備をしてね」
「はーい!」
私は今、幸せ。色々あって、沢山泣いて、沢山悲しい思いをした。でも、ちゃんと、三人の子供を産んで、此処まで育ててきた。よく、頑張ったと思う。
子供達はアリスに任せ、部屋を出る。と。其処には、ラザールさんが。
「おはよう、ラザールさん」
「おはよう、リーナ」
いつになっても、変わらない。とても甘いキスをする。
「じゃあ、リビングに行こう。もう時間だからね」
「そうね」
今、私、幸せだ。大好きな家族に囲まれて。そう。やっと……。家族が出来た。
みんな、ありがとう……。これからもよろしくね。
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