紅く染まったお前の手

電光石火隊

序章「人に成り得なかった者」

[昔々のそのまた昔

異界の森のそのまた奥に

魔物も人も魔族も神も近寄らぬ

不思議な不思議な木があった

それはまるで宝石の木だったり、食べ物の木だったり、怪物の木、神秘の木、囁きの木、不死の木とも言われてた

だけども誰も近寄らない、近付かない

だってみんなが言うんだもの

あれを見たら「何かになる」って]

それは、子供の頃お母さんがおばあちゃんから聞いた詩らしい
私はお母さんに聞いた
「その木を見た人はいるの?」
「そうね...私のお母さんは「一人だけ禁忌を犯した者がおる」って言ってたわね」

「禁忌って?」
「やっちゃいけない事よ」

「その人はどうなったの?」
「さぁね、私も聞いたけど教えてくれなかったのよ」


そして月日は流れ
私は18になった


そして私は見てしまう


冷たく、怖く、恐ろしい
憐れな憐れな異形の者を








コメント

  • さすらいの骨折男

    うお、めっちゃ面白そう!
    こういうゲーム好きだったりするので、それの小説は楽しみですね~♪
    もし良ければ、僕の小説もよろしくお願いします!

    0
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