マウンドで勝利を叫べ!〜勝ち続ける難しさ〜
小4ー7 なにが起こるかわからない 対リトルフィッシュ
0ー3のまま試合が動かず七回表まできていた。気温が更に高くなり、各チームの選手の顔から疲労感を伺える。
「ここ抑えて! 勝って帰るぞ!」
「「おおう!」」
球唔は後ろを振り返り、仲間に声をかける。仲間がそれに答えチームの団結力が上がる。
リトルフィッシュの最初のバッターは一番バッター……クリンナップからだった。
「はぁ、はぁ、はぁ…すーー……はぁーー」
球唔は深呼吸をし乱れた息を整える。そして美咲のサインを見る。イン、ハイのストライクゾーンから出る球だった。球唔は頷き構える。大きく振りかぶり、ステップを踏み投げる。
「ふ!」
球唔の投げた球は相手のバットに当たる。打球はライトに届くか届かないかギリギリの位置だった。
「ライトぉーーー!」
球唔はライトに向かって大きく声を出す。球唔の声に応えるように、ライトの選手が球に飛びつき。判定は……
「……アウト!」
「しゃぁーー!」
「ナイスライト!」
ライトの選手が大きく叫び、球唔もそれに応えるように歓声をあげる。
次に二番バッターが打席に着く。球唔は美咲のサインを確認する。イン、ローのストライク球だ。球唔は頷き構える。大きくステップを踏み投げる。
「ふ!」
「ファール!」
球唔の投げた球は相手のバットに当たり。打球は線の外側に飛んで行った。
球唔は再び、美咲のサインを見る。もう一度イン、ローの球だが。球速を落とすサインが出ていた。球唔は頷き構える。大きく振りかぶり投げる。
「おら!」
「ストライク!」
ミットの乾いた音が鳴りひびく。球唔の球は相手のタイミングをずらし空振りをもぎ取った。
球唔は再び美咲のサインを確認する。アウト、ハイのボール球だった。球唔は頷き構える。大きく腰を使い投げる。
「ふ!」
「ボール」
球唔の投げた球はストライクゾーンからギリギリ外れた。相手もよく見ていた。普通の選手ならバットを振っているボールだった、だがそれほど終盤になるにつれて真剣が研ぎ澄まさせていることがわかる。
球唔は美咲のサインを見る。アウト、ローの球だった。
この一球で決めたい……
球唔は美咲のサインを頷き答え構える。大きく振りかぶり、今日イチの球速で投げた。
「ぶ!」
「ストライク! バッターアウト!」
「しゃぁ!」
球唔の投げた球に相手は反応するもののバットに当てる事が出来ず、審判の判定でアウトとなった。球唔はミットを強く叩き、その場で吠える。
そして、抑えれれば最後のバッターとなる三番のバッターが打席に着く。
「集中していくぞ!」
「「「おおお!」」」
球唔は後ろの仲間たちに声をかける。返ってくる仲間の声がとても心地良かったのか。球唔は目を細めニヤリとしていた。そして球唔はバッターの方に意識を向け、集中する。
球唔は美咲のサインを確認する。外角の低めの球だった。球唔は頷き構える。大きく振りかぶり投げる。
「ふ!」
「ボール」
球唔の投げた球はねらいを外れ。内角含めに行ってしまった。判定は勿論ボール。
「ふーー」
球唔は一息つき美咲のサインを見る。イン、ハイの球だった。
最初の球を狙いどうり投げれてなのに。そこに要求するか? はは、美咲らしいな。
球唔は美咲のサインに首は降らず、頷き構える。大きく振りかぶり投げる。
「ふ!」
「ストライク!」
球唔の投げた球は、要求どうりにイン、ハイに投げられた。ミットのいい音と共に審判の判定がストライクとなった。
「ナイスボール!」
「おう!」
球唔は美咲の言葉に全力で返し。美咲の出すサインを見た。イン、ローのストライクゾーンギリギリの球。
球唔は頷き、構える。大きく振りかぶって投げる。
「ふ!」
球唔の球が捉えられ、打球は二塁間をライナーで抜ける。センターがカバーに入るが、ランナーが二塁まで進んだ。
「おいおい。ここで……あんたか」
ここで打席に着くのは。リトルフィッシュの四番…あの大男である。
球唔は今日一の集中力でバッターを睨む。
ここでアイツに打たれれば。俺はこの試合……負けてしまう可能性が高くなる。コイツだけはぜってぇ抑える。
球唔は美咲のサインを見る。イン、ハイ。球唔は頷き投げる。
「ん!」
「ファール!」
「っち!」
球唔の投げた球は、相手のバットに当たり。判定はファール。
球唔は美咲のサインを見る。イン、ロー。球唔は頷き構え、投げる。
「ふ!」
「ファール!」
球はバットに当たるが戦の外側に行き。ファール。
次は、イン、ローのボール球。
「ふ!」
「ボール!」
相手は球をよく見ていて、見送り、ボール。
その後も一球目ファール、二球目ファール、三球目ボール、四球目ファール、五球目ファール、六球目ボール。
フルカウントか……いいねぇ。次で決める!
球唔は美咲の出すサインを見る。アウト、ハイ。
ここで決めるよ!
わかって! 全力で投げるから! しっかり取れよ!
わかってるわよ!
球唔は美咲とのアイコンタクトをやめて。セットアップを取る。大きく振りかぶり、腰、腕などすべての筋肉を連動させて、全力で投げる。
「ぶ!」
球唔の全力で投げた球は。
相手のバットの芯に当たる。
打球は球唔の真正面に飛んでいった。
っ! ヤバイ! あたr
球唔は球を取れないと判断し、体を後ろに向けしゃがもうとするが。
打球は球唔の後頭部に当たり。ボテボテと地面い転がる。
「…う…く」
球唔はうつ伏せで倒れ意識が途切れた。
◇
球唔は病院のベットで目が覚めた。だが目に違和感があった、そう左目がなにも見えなくなっていた。
「ここ抑えて! 勝って帰るぞ!」
「「おおう!」」
球唔は後ろを振り返り、仲間に声をかける。仲間がそれに答えチームの団結力が上がる。
リトルフィッシュの最初のバッターは一番バッター……クリンナップからだった。
「はぁ、はぁ、はぁ…すーー……はぁーー」
球唔は深呼吸をし乱れた息を整える。そして美咲のサインを見る。イン、ハイのストライクゾーンから出る球だった。球唔は頷き構える。大きく振りかぶり、ステップを踏み投げる。
「ふ!」
球唔の投げた球は相手のバットに当たる。打球はライトに届くか届かないかギリギリの位置だった。
「ライトぉーーー!」
球唔はライトに向かって大きく声を出す。球唔の声に応えるように、ライトの選手が球に飛びつき。判定は……
「……アウト!」
「しゃぁーー!」
「ナイスライト!」
ライトの選手が大きく叫び、球唔もそれに応えるように歓声をあげる。
次に二番バッターが打席に着く。球唔は美咲のサインを確認する。イン、ローのストライク球だ。球唔は頷き構える。大きくステップを踏み投げる。
「ふ!」
「ファール!」
球唔の投げた球は相手のバットに当たり。打球は線の外側に飛んで行った。
球唔は再び、美咲のサインを見る。もう一度イン、ローの球だが。球速を落とすサインが出ていた。球唔は頷き構える。大きく振りかぶり投げる。
「おら!」
「ストライク!」
ミットの乾いた音が鳴りひびく。球唔の球は相手のタイミングをずらし空振りをもぎ取った。
球唔は再び美咲のサインを確認する。アウト、ハイのボール球だった。球唔は頷き構える。大きく腰を使い投げる。
「ふ!」
「ボール」
球唔の投げた球はストライクゾーンからギリギリ外れた。相手もよく見ていた。普通の選手ならバットを振っているボールだった、だがそれほど終盤になるにつれて真剣が研ぎ澄まさせていることがわかる。
球唔は美咲のサインを見る。アウト、ローの球だった。
この一球で決めたい……
球唔は美咲のサインを頷き答え構える。大きく振りかぶり、今日イチの球速で投げた。
「ぶ!」
「ストライク! バッターアウト!」
「しゃぁ!」
球唔の投げた球に相手は反応するもののバットに当てる事が出来ず、審判の判定でアウトとなった。球唔はミットを強く叩き、その場で吠える。
そして、抑えれれば最後のバッターとなる三番のバッターが打席に着く。
「集中していくぞ!」
「「「おおお!」」」
球唔は後ろの仲間たちに声をかける。返ってくる仲間の声がとても心地良かったのか。球唔は目を細めニヤリとしていた。そして球唔はバッターの方に意識を向け、集中する。
球唔は美咲のサインを確認する。外角の低めの球だった。球唔は頷き構える。大きく振りかぶり投げる。
「ふ!」
「ボール」
球唔の投げた球はねらいを外れ。内角含めに行ってしまった。判定は勿論ボール。
「ふーー」
球唔は一息つき美咲のサインを見る。イン、ハイの球だった。
最初の球を狙いどうり投げれてなのに。そこに要求するか? はは、美咲らしいな。
球唔は美咲のサインに首は降らず、頷き構える。大きく振りかぶり投げる。
「ふ!」
「ストライク!」
球唔の投げた球は、要求どうりにイン、ハイに投げられた。ミットのいい音と共に審判の判定がストライクとなった。
「ナイスボール!」
「おう!」
球唔は美咲の言葉に全力で返し。美咲の出すサインを見た。イン、ローのストライクゾーンギリギリの球。
球唔は頷き、構える。大きく振りかぶって投げる。
「ふ!」
球唔の球が捉えられ、打球は二塁間をライナーで抜ける。センターがカバーに入るが、ランナーが二塁まで進んだ。
「おいおい。ここで……あんたか」
ここで打席に着くのは。リトルフィッシュの四番…あの大男である。
球唔は今日一の集中力でバッターを睨む。
ここでアイツに打たれれば。俺はこの試合……負けてしまう可能性が高くなる。コイツだけはぜってぇ抑える。
球唔は美咲のサインを見る。イン、ハイ。球唔は頷き投げる。
「ん!」
「ファール!」
「っち!」
球唔の投げた球は、相手のバットに当たり。判定はファール。
球唔は美咲のサインを見る。イン、ロー。球唔は頷き構え、投げる。
「ふ!」
「ファール!」
球はバットに当たるが戦の外側に行き。ファール。
次は、イン、ローのボール球。
「ふ!」
「ボール!」
相手は球をよく見ていて、見送り、ボール。
その後も一球目ファール、二球目ファール、三球目ボール、四球目ファール、五球目ファール、六球目ボール。
フルカウントか……いいねぇ。次で決める!
球唔は美咲の出すサインを見る。アウト、ハイ。
ここで決めるよ!
わかって! 全力で投げるから! しっかり取れよ!
わかってるわよ!
球唔は美咲とのアイコンタクトをやめて。セットアップを取る。大きく振りかぶり、腰、腕などすべての筋肉を連動させて、全力で投げる。
「ぶ!」
球唔の全力で投げた球は。
相手のバットの芯に当たる。
打球は球唔の真正面に飛んでいった。
っ! ヤバイ! あたr
球唔は球を取れないと判断し、体を後ろに向けしゃがもうとするが。
打球は球唔の後頭部に当たり。ボテボテと地面い転がる。
「…う…く」
球唔はうつ伏せで倒れ意識が途切れた。
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球唔は病院のベットで目が覚めた。だが目に違和感があった、そう左目がなにも見えなくなっていた。
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