異世界チートで友達づくり(仮)

川添 マカ

幼女スサラ①

 「お主本当に、ハーフエルフなのか?」
 「……え…?」
 予想外の言葉に驚いた。
 しっかりと耳が見えないようにフードをかぶってるし見えないはずだったのですっかり油断していた。
 「ど、どういう意味ですか…?」
 とりあえず先に弁解しとかないと本当にバレてしまう…アオイにも極力誰にもバレないようにって念押されたからなぁ。
 「わしらが皆同様に持つ<信仰>スキルは神のお告げをその身で受ける事ができるのじゃよ。そのお告げの中にはその者の情報などもあるんじゃよ。それにお主がハーフエルフだという事があったのじゃよ」
 …………弁解無理だった…。もう何言っても信じてくれないじゃん…!
 でも、神様っていうとアオイが<神化>を覚えた時に出てきた人のことなんだろうか。
 ていうか、その人が神様だとしたらアオイ普通に話してたけど…アオイってやっぱとんでもない人なんじゃ…!

 そんな事をいくらでも考えているとヤンブさんが再確認するように言ってきた。
 「お主はハーフエルフなのか…?」
 「…………」
 何も言えなかった…神様のお告げから弁解しようがないからなぁ。
 「ん〜、言えんか…それならそれでもよかろう」
 「…え?」
 思わぬ言葉に一瞬驚いた。
 ハーフエルフというと世界に一人いるかいないかの超希少だ。だからもっと追求されるのかと思ったがヤンブさんはそんな事には興味はないようだった。

 「人には誰でも話せないような隠し事がある」
 「はぁ…」
 「例えばお主の種族の件じゃったり、お主と共に旅する者に対する愛情であったりの」
 ッッ!?(バンッ)
 私は思わずテーブルに身を乗り出していた。
 顔が熱い…恥ずかしい…でもちょっと嬉しい…そんな様々な感情が私の心を支配していた。
 「あ、あの…私はアオイと…その…お、お付き合い…できるのでしょうか…?」
 この時の私は心が少々乱れていたのだろう。そうじゃないとこんな質問を会ったばかりの人に言うはずがないからだ…。
 でも、この人なら話してもいいと思えた。
 「お付き合いの〜、まぁお主次第じゃな」
 やけにご機嫌な様子で答えられてしまった…!
 「それだけですか!?もっとこう、なんかこう、どうしたらいいとかないんですか?」
 身振り手振りして慌ててもっと情報を引き出そうとした。私にとっては今後の人生の幸せが……って何ゆってんだ私!

 「どうしたらいいか…それなら一つだけあるぞ」
 「教えて!」
 私のテンションはその言葉を聞いた直後から急上昇した。が、すぐに収まることになる。
 「その者のそばに常に寄り添っておりなさい」
 ヤンブさんの真剣な表情に私は一瞬にして冷静さを取り戻した。
 そして私がソファに腰を下ろすのを確認してからヤンブさんは続けた。
 「そのアオイという者はお主の思っておるより強い人間ではない。だからいつでも頼ってもらえるように常に寄り添っておれば良い」
 私はヤンブさんの言葉の意味が分からなかった。
 アオイは確かに強い。それは私の見解ではなくて現に強いのだ。フォックちゃんも救ったしナグナルトにも単独なら力で圧倒できていたからだ。
 「まぁそういう事じゃ…アオイという者から目を離さんようにな、いつかお主らが必要になる時がくる」
 「………」
 私にはその言葉がとても怖く思えた。


 僕の名前はフォック・マル・バルクス。
 只今人前で獣王フォルムになってしまい、必死に言い訳を考えてる途中であります。
 どうして獣王フォルムになったかというと獣王フォルムにならないと<音速>が発動できないからであります。

 「フォックさん、その格好は…?」
 壁を背にして息を上げる僕に確認のためにマーラさんは恐る恐る聞いてきた。
 「え〜っと…これが僕の固有スキルです…」
 嘘はついていない…!ただ二つあるのは隠しておいた方がいいって思っただけ!
 「そうですか、珍しい固有スキルですね、しかも2つも」
 「え…あ、はい。ありがとうございます…って、え?」
 「どうされました?」
 「え、いや僕の固有スキルがどうして2つって分かったんですか!?」
 僕は一切なにも言っていないのに固有スキルの事がバレたんだ…!?

 するとマーラさんはニッコリ笑って快く答えてくれた。
 「私の固有スキル<心声しんせい>なの。発動時に対象が思った事がわかるスキルよ」
 「それって人の秘密とか聞けたりするんですか?」
 「んー、それは無理ね。なんせこのスキルを発動させた時に相手が思った事しか分からないの。それに一度使ったらその人には5分間のインターバルを置かないとダメなのよ」
 そうか、分かるのはスキル発動時に相手が思った事だけなのか…。
 「それにしても…その姿のままだともっとモフモフなのかしら、」
 マーラさんのその言葉を聞いて鳥肌がたち急いで獣人フォルムに戻った。
 「あら、残念…」
 あからさまに落ち込んでるそんな言葉をもらした。
 この人……やっぱり変態だァァァ!!!

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