異世界チートで友達づくり(仮)

川添 マカ

悪いな②

 目の前には武器こそ持っていないが正真正銘そこにはガ〇ダムが立っていた。
 いつの間にか部屋の壁が崩れ落ちていて広さになっていた。だいたい県の体育館程くらいあった。
 「これで終わりだ!」
 そう言ってガ〇ダムは思いっきり殴ってきた。そこそこのスピードだ。
 それを見て俺はベルとフォックを同じ場所に<トレース>で移動させて俺は真上から叩きつけられるガ〇ダムの拳を両手で受けた。
 ーーードゴォン!!!!
 拳を受けると共に自分の足下が陥没した。
 なん…だ…これ!……おめぇ…!!
 想像以上の拳の重さに驚いているとみるみるうちに下へと押し潰されてきていた。
 足を広げ腰を落とし、拳を頭と両手で止めていたが尋常ではない程のパワーだった。
 このままじゃ…潰される…!
 咄嗟に拳の落下予想範囲外に落ちていた瓦礫と<トレース>した。
 移動と共に拳が地面にめり込み衝撃波でとてつもない風がうまれた。
 ギリギリに<トレース>した俺はその風に飛ばされ10数m程離れた位置に着地した。

 「クソ…なんてパワーしてやがる…」
 俺の神の姿でも抑えきれないのは初めてだ。たかが機械に俺が遅れをとっているのか…?
 そんな事を思っているとナグナルトの声が聞こえてきた。
 「あははは!コイツの攻撃は重力を最大まで増幅させてから攻撃するんだ!人一人の力で世界の力に勝てる訳ないだろ!?」
 そういう事だったか…。でもそれなら話は簡単だ。重力を<支配>しちまえばいいんだ。
 次の攻撃の時にバラバラにぶっ壊してやる。
 そう思い防御体制を取り、相手の攻撃を待つことにしたーーーーが…
 「アオイ!」
 突然のベルの呼びかけに咄嗟に相手から視線を逸らした。そして俺は自分の視界に入った光景に目を疑った。

 そこにはベルに襲いかかるフォックとその攻撃を必死に避けているベルの姿があった。
 「なんで!?ーーー」
 言いかけたがその時にナグナルトが攻撃を仕掛けてきたがギリギリ避ける事が出来た。
 それより重要なのはフォックだ。何故ベルの事を襲っている。確かにフォックの脳の中の機械は取り除いた。なのにどうしてベルを襲う。
 俺はナグナルトの攻撃を避けながらフォックの動きをできるだけ<支配>で抑えるがそれでも動きが鈍る程度しか支配できない。恐らくまた操られているんだろう。脳からの伝達信号が大きすぎる為に完全に静止できない。
 「ナグナルトォ!お前一体何をしたァ!」
 「あはははは!フォック?だっけ?そいつの体はもう僕の物だ!脳からじゃなく外部から操っているんだよ!」
 そういう事か…!確かに外部から操っている分力は大きく無理な動きにも対応できる。
 つまりは早くしないとフォックの体が危険って事だ…どうする…。

 「アオイ!フォック君の動きを完全に止めれる!?」
 急なベルの声に俺はフォックの動きを鈍らせたままナグナルトの拳の連打を避けていたが一瞬ベルの方に視線を移した。
 「止められるのはせいぜい数十秒間だけだ!」
 「それでもいい!お願い!」
 とは言われたものの…今のフォックの動きを封じるには集中力がいる…。ナグナルトの攻撃を避けながらだと無理がある。
 どうする…どうする…。
 その時俺の脳裏を過ぎったのは固有スキル<支配>の説明文だった。

 固有スキル<支配>…世界に存在するありとあらゆるものを自在に操る事ができる。それは人の意識も同様である。任意発動。

 “世界に存在するありとあらゆるもの”…。
 その事を思い出し俺はひとつだけ策を思いついた。
 やった事はないが試してみる価値はあるかもな…。
 そして俺はナグナルトの攻撃をさっきより一段と大げさに避けて距離を取り、フォックの方に手を向けてこう唱えた。

 「【タイム】」

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